■J_Coffeeの徒然草(36巻)■

---目次---
  • 大株主・竹田和平さんの持ち株(前編)
  • 整理ポストと監理ポスト(あしぎんFG)
  • 負けるな!ハルウララ(前編)
  • 負けるな!ハルウララ(後編)

  • (2003/12/21)
    大株主・竹田和平さんの持ち株(前編)

    竹田和平さんは、貧しい菓子屋の子として生まれたそうですが、今では、多くの会社の大株主として有名です。 最近では、本にも書かれました。

    そこで、今日は竹田和平さんの所有株について、まとめてみました。 四季報(2004新春)によれば、彼が10位以内に登場する企業は、前田道路(10位)やいちよし証券(7位)など、実に73社に及びます。

    調査中に気がついた点は、ジャスダックと東証2部に企業がほとんどを占めていることです。 小型株が、お好きなようです。

    表は保有金額が大きい銘柄順に並べました。

    竹田和平さんが大株主(10位以内)の上場企業
    コード 銘柄 順位 保有株数@ 割合 12/19日株価A 保有金額(@×A)
    1883 前田道路 10 1300000 1.2 544 707,200,000
    8624 いちよし証券 7 1360000 2.6 444 603,840,000
    9844 ユーエスシー 9 200000 1.9 2370 474,000,000
    9882 イエローハット 7 500000 1.9 915 457,500,000
    9663 ナガワ 6 820000 4.9 530 434,600,000
    7949 小松ウオール 7 280000 2.5 1460 408,800,000
    1810 松井建設 4 894000 3.2 309 276,246,000
    6430 ダイコク電機 9 200000 1.3 1246 249,200,000
    7472 鳥羽洋行 5 200000 3.7 1130 226,000,000
    6747 小糸工業 9 620000 1.4 330 204,600,000
    5187 クリエートメディック 8 250000 2.5 656 164,000,000
    9932 杉本商事 9 250000 2.4 642 160,500,000
    9795 ステップ 5 130000 3.3 1210 157,300,000
    4668 明光ネットワークジャパン 9 80000 1.5 1890 151,200,000
    7466 SPK 5 120000 2.1 1255 150,600,000
    6889 オーデリック 9 210000 2.7 710 149,100,000
    8744 日本ユニコム 9 140000 1 1010 141,400,000
    7539 アベルコ 10 182000 2 770 140,140,000
    2750 石光商事 10 200000 2.5 609 121,800,000
    9630 アップ 5 200000 2.3 601 120,200,000
    7889 桑山 10 220000 2.1 545 119,900,000
    7467 荻原電気 6 200000 3.2 598 119,600,000
    7542 ビスケーホールディングス 7 320000 5.3 370 118,400,000
    9748 NJK 10 354000 2.3 323 114,342,000
    5903 SHINPO 5 300000 4.8 380 114,000,000
    4918 アイビー化粧品 10 180000 1.4 600 108,000,000
    5276 石川島建材工業 4 403000 1.9 267 107,601,000
    7877 永大化工 7 300000 4.1 350 105,000,000
    8737 洸陽フューチャーズ 7 240000 1.8 422 101,280,000
    5970 菊地プレス工業 7 200000 2.7 495 99,000,000
    7859 アルメディオ 9 80000 1.5 1210 96,800,000
    7291 日本ブラスト 7 333000 2.3 275 91,575,000
    6654 不二電機工業 8 134000 2 665 89,110,000
    6321 石川島運搬機械 3 400000 1.4 222 88,800,000
    9908 日本電計 4 164000 3 540 88,560,000
    1906 細田工務店 8 300000 2.4 293 87,900,000
    5383 三共理化学 10 120000 2 715 85,800,000
    4712 アドアーズ 9 350000 0.5 230 80,500,000
    7770 ミヨタ 9 70000 0.6 1000 70,000,000
    8747 豊商事 7 110000 2.4 610 67,100,000
    9639 三協フロンテア 7 156000 1.3 426 66,456,000
    3515 フジコー 10 80000 1.6 806 64,480,000
    4720 城南進学研究社 8 130000 1.4 490 63,700,000
    7468 アスムク 4 111000 2.1 565 62,715,000
    9963 江守商事 9 71000 1.6 880 62,480,000
    9781 石川島汎用サービス 5 121000 1.9 479 57,959,000
    2324 ピ-プルスタッフ 8 100 1.6 575000 57,500,000
    5820 三ツ星 8 230000 3.6 250 57,500,000
    4782 オリコンサルタンツ 4 158000 3.1 350 55,300,000
    3948 光ビジネスフォーム 10 130000 2.2 421 54,730,000
    4629 大伸化学 9 100000 2.1 545 54,500,000
    2335 キューブシステム 9 15000 2.5 3580 53,700,000
    9687 国際システム 7 164000 2.1 300 49,200,000
    2332 クエスト 10 50000 1.5 910 45,500,000
    9698 クレオ 7 110000 1.8 411 45,210,000
    6964 サンコー 4 76000 0.7 525 39,900,000
    4783 日本コンピュータ・ダイナミクス 7 95000 2.5 405 38,475,000
    9838 トラベラー 10 160000 2.4 235 37,600,000
    2693 YKT 7 90000 1.8 400 36,000,000
    4235 第一化成 10 150000 2.2 240 36,000,000
    4961 日油技研工業 9 45000 0.9 760 34,200,000
    9923 ダイトーエムイー 9 100000 2.8 340 34,000,000
    7855 カーディナル 4 80000 3.7 410 32,800,000
    8191 光製作所 9 70000 0.3 460 32,200,000
    4333 東邦システムサイエンス 9 60000 2.3 511 30,660,000
    9730 ワオコーポレーション 7 130000 1.5 220 28,600,000
    1841 サンユー建設 7 50000 1.2 533 26,650,000
    4318 クイック 9 70000 1.4 310 21,700,000
    4345 シーティーエス 10 100 1.8 213000 21,300,000
    7464 セフテック 4 100000 2 206 20,600,000
    4233 ワコー 10 100000 2 150 15,000,000
    1730 麻生フオームク 8 50000 1.4 297 14,850,000
    4336 クリエアナブキ 10 50 1 219000 10,950,000
    合計 8,813,909,000円

    ◆◆先週の株価で計算すると、総保有金額は8,813,909,000円です。◆◆
    ◆◆ 日本一にしては、意外と少ない?◆◆

    (参考)「竹田和平の強運学

    ―日本一の投資家が明かす成功への7つの黄金則   田中 勝博 著

    (参考)「 日本一の大投資家が語る大貧民ゲームの勝ち抜け方

    ―上場会社・約70社の大株主・竹田和平さんの旦那的投資哲学  水沢 潤 著

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    (2003/12/9)
    整理ポストと監理ポスト
    (あしぎんFG)

    まず、二つのポストの違いから、説明しましょう。

    整理ポストとは、上場廃止が決定された銘柄を売買するところ。

    上場廃止の事実を投資者に周知させることができます。 原則として通常1カ月間ここで取引が行われ、上場廃止となります。

    監理ポストとは、上場廃止になる恐れのある銘柄を売買するところ。

    証券取引所は上場廃止となる恐れがある会社の株式について、その事実を一般投資家に周知徹底させるために、専用の取引ポストを設置し売買取引を行なわせます。

    監理ポストにおける売買取引の期間は、普通株式の場合、株券上場廃止基準に定められた期間の最終日の翌日または証券取引所が必要と認めた日から証券取引所が株券上場廃止基準に該当するかどうかを認定した日までとなっています。

    預金保険機構は株価ゼロで、足利銀行の株を、強制取得しましたが、あしぎんFGは、同銀行の持ち株会社だったために、整理ポストでなく、監理ポストとなりました。

    上場廃止基準のいずれかが適用される可能性が高いと思います。

    さて、「あしぎんFG」の今日の値動きには、あきれました。
    二桁を突破、一時15円まで、ありました。

    あしぎんFG

    あしぎんFGは、最終的には、上場廃止になる確率が高いと思います。
    現状は、ネズミ講とよく似たマネーゲームです。

    ◆◆ゲームが過熱して高値づかみの犠牲者を出さないためにも、◆◆
    ◆◆東証は、可及的速やかに結論をだすべきだと思います。◆◆

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    (2003/12/2)
    負けるな!ハルウララ(前編)

    ハルウララは、1996年2月27日、北海道で、牝のサラブレットとして誕生しました。 サラブレットは、より早く走る為に、何百年も選び抜かれた駿馬。

    しかし、ハルウララは、素質に恵まれていません。
    99回レースに挑み、99回敗れ去ります。

    しかも、2着はたったの4回。これまでの成績は、次のとおりです。
    今年に行った21レースについては、2着にすら入れません。

    これまでの 成 績
    着別回数 1着 2着 3着 4着 5着 着外 合計 連対率
    生涯
    (中央)
    0
    (0)
    4
    (0)
    6
    (0)
    11
    (0)
    13
    (0)
    65
    (0)
    99
    (0)
    4.0
    ( 0.0)
    本年
    (中央)
    0
    (0)
    0
    (0)
    2
    (0)
    1
    (0)
    3
    (0)
    15
    (0)
    21
    (0)
    0.0
    ( 0.0)

    獲得賞金は、わずか1,065,000円で、大赤字。普通なら引退を余儀なくされます。
    しかし、馬主の暖かい配慮で、ハルウララは、出走を続けます。

    負けても負けても屈しないで挑戦する、ひたむきな姿に、観客は心を打たれます。
    努力しても成功するのが難しい不況の時代のヒーローです。

    ハルウララの人気は、次第に高まります。
    2003年9月7日、高知競馬場第4レース。

    レース名は、なんと・・・「頑張れ!!ハルウララ・陽香特別G」
    ハルウララは、負けつづけることで、ついにスポットライトを浴びます。

    しかし、2番人気にもかかわらず、結果は10頭中9着でした。94回目の無念の敗退。

    ハルウララ記念レース
    年月日 競馬場 レース名 距離 天候・馬場状態人気 着順 体重 収得賞金(円)
    2003/9/7 高知  頑張れ!!ハルウララ・陽香特別 G 1300 2 9/10 412 0
    2003/9/28 高知  ハルウララを応援する重松清特別 G 1300 稍重 2 5/8 417 5,000
    2003/10/13 高知  1300 不良 1 6/8 421 0
    2003/10/25 高知  麗(うらら)お誕生日記念特別 F 1300 2 7/8 413 0
    2003/11/9 高知  おうちへ帰ろうCLUB記念特別 F 1300 2 3/8 413 13,000
    2003/11/30 高知  ウララの本04年1月刊行決定特別 F 1300 不良 2 3/9 414 13,000

    「人気が先行し、実力のないハルウララを外せば、期待値が高まる」なんて、考えてはいけません。 不思議なことに、過去6レースの着順は着実に上がってきています。

    2004年1月には、ハルウララの本も出版されます。
    「近日中に感動のドラマが大ニュースになるのは、ほぼ確実だ」と私は予想します。

    ◆◆今度は、ちょうど100回目のレース・・・タイミングよく奇跡を起こして欲しいですね。◆◆
    ◆◆ 負けるな!ハルウララ◆◆

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    (2003/12/4)
    負けるな!ハルウララ(後編)

    前編が、通俗的な判官びいきの視点に終始し、分析が物足りないとのご意見をいただきました。 そこで、後編では、投資家として冷徹な分析をすることにします。

    さて、ハルウララは、人気があるが絶対に勝てない馬だと仮定します。 ハルウララへのオッズNが低くなれば、なるほど、他の馬券の期待値は上昇します。

    高知競馬の配当還元率を75%とします。 ハルウララのオッズをN、他の任意の馬(例えば優勝候補Aとしましょう)のオッズをMとします。

    配当計算における、ハルウララの勝率をP1、優勝候補Aの勝率をP2とします。

    P1=0.75/N
    P2=0.75/M

    ハルウララの真の勝率Q1は、実際にはゼロですから、優勝候補Aの真の勝率Q2は
    1/(1−P1)倍に増加します。

    したがって、優勝候補Aの真の勝率Q2は

    Q2=0.75/{M(1−P1)}=0.75/{M(1-0.75/N)}

    期待値Yを計算すると

    Y=Q2×M=0.75/(1−0.75/N)・・・@

    優勝候補の馬券買いが、有利となる条件は

    Y>1・・・A

    @Aを解くと

    N<3
    すなわち、75%の配当率でも、ハルウララのオッズNが3倍より小さくなると、他の馬の期待値は100%を超えます。


    ちなみに、オッズが3倍になるということは、真のオッズは3/0.75=4倍、言い換えると25%の投票率を集めるということです。

    実力のないハルウララのオッズが低くなるとチャンスとばかり、他の馬(優勝候補以外でも計算式は同じ)が買われます。 売上げの急上昇には、こうした背景があるのです。

    赤字に悩む高知競馬場が熟慮の末、放ったのがハルウララ計画。

    ◆◆仕掛け人は、相当な知恵者です。◆◆

    ◆◆ ついでに、競馬関係者にアドバイスすると◆◆
    ◆◆馬の数を減らした方がオッズNが低くなり、ブームは過熱するでしょう。◆◆

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