■J_Coffeeの徒然草(30巻)■
ソニー・ショック |
4月24日市場終了後、ソニーは、2002年度、連結決算を発表しました。 売上げは、7兆4736億円(-1.45%)、営業利益は1346億円(対前年度+37.7%)、当期利益は1155億円(7.5倍)と一見良さそうです。
ところが、2003年1月〜3月の第4四半期に限定すると、営業損失1165億円(対前年四半期929億円の赤字拡大)、当期損失1111億円(1057億円の赤字拡大)の業績悪化です。
この決算発表は、ネガティブサプライズでした。
同時に2004年3月期の見通しも下方修正されます。 今期の売上は7兆4000億円(-1.5%)、営業利益は1300億円(-30%)、純利益は500億円(-57%)と大幅減益となるというのです。
発表直前(24日)の東京市場のソニーの終値は、3720円でした。
・・・・この日の夜・・・・
ニューヨーク市場で、ソニーADR(米預託証券)は、暴落します。
終値は、27.25ドル(-13.0%)でした。
1ドル120.25円で計算すると3,277円です。
出来高は、7,631,000。
夜間の暴落を知り、ソニーのホールダーに、動揺が走ります。
・・・25日、東京市場が開かれます・・・
売りが殺到して、3220円のストップ安に張り付きます。
午後3時、比例配分。
売りが40,964,500株に対して、買いは、たったの1,986,500株でした。
売りは買いの20.6倍です。
この日は、ソニーショックが話題をさらい、日経平均も7699.50(-155.07)と、またもやバブル崩壊後最安値を更新します。
・・・・25日のニューヨーク・・・・
東京の情報が伝わり、ソニーの株価は再び暴落し、終値は23.92ドル(2876円)でした。
出来高は、9,239,200株の大商いです。
さて、週明けは、どうなるか?
安く始まるのは確定です。
その値段で、売りか?買いか?
どちらかと言えば、私は大幅安なら買いたい気がします。
◆◆プレステ2は1〜3月在庫調整していましたが、◆◆
◆◆現在生産が再開したと読みます。◆◆
◆◆
なお、私は、この銘柄についてはバーチャルで、無責任です。◆◆
厚生年金基金の 代行返上売り |
4月11日、日経平均はバブル崩壊後の最安値を更新しました。
武田薬品が3,920円(-220円)、松下電器が927円(-33円)、ソニー が3,770円(-140円)、トヨタ自動車 が2500円(-100円)と国際優良株は、軒並み不振でした。
原因は、厚生年金基金の代行返上売りといわれています。
厚生年金基金は、基金数 1,653、大企業を中心に10,530,000人が加入しています。
代行制度は、国の老齢厚生年金の給付のうち事前積立が可能な部分(報酬比例部分の一部) について、厚生年金基金が国に代わり、掛金の徴収、積立、給付を行う仕組みです。
厚生年金基金は、代行部分を国が定める利率以上に運用しなければなりません。
代行返上とは、この代行部分を、厚生労働省の認可に基づいて国に返上することをいいます。
2002年4月の法改正により認められました。当面は将来勤務分の給付の積算を停止することが認められており、2003年10月に過去勤務分の積立金返上が認められる予定です。
現在、代行返上が認可された基金は、491基金で、全体の約3割を占めています。
大和総研によれば、返上を宣言した企業の代行部分の金額は約8兆円で、そのうちの3割強の2.5兆円が株式で運用されています。 |
10月に株式(ただし、TOPIXの形?)で物納することも出来るようですが、値下がりリスクを回避するため、換金売りが続いているようです。 代行返上の規模からいっても、国際優良株の値下がりは、まだまだ続くのではないでしょうか?
◆◆この件について、情報をお持ちの方は、掲示板で教えて下さい。◆◆
◆◆
来週は、忙しく14〜15日は、休むかもしれません。◆◆
(参考文献)4/12朝日新聞朝刊
みずほFG 1兆円増資の影響(前編) |
みずほFGの株価は、最近、暴落を続けています。合併の時は10万円を超えていたのに、昨日は一時68,000円の上場来安値を更新します。
終値は、+1700円の74,400円まで、戻しますが、まだ安心はできません。
私は、この暴落は、みずほFGが3月28日に行った1兆800億円増資と
関係があるのではないかという気がしてなりません。
みずほFGが行った増資は、次の表の3種類で、いずれも優先株です。1株につき100万円の払い込みです。
第11回第11種優先株 | 第12回第11種優先株 | 第13回第13種優先株 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
発行株式数 | 944,840株 | 101,500株 | 36,690株 | |
発行金額(億円) | 9,448.4億円 | 1,015億円 | 366.9億円 | 10,830.3億円 |
株主数 | 3368社 | 19社 | 49社 | |
1株の配当(円/年) | 20000円(2%) | 2500円(0.25%) | 30000円(3%) | |
総配当額 | 18,896,800,000 | 253,750,000 | 1,100,700,000 | 20,251,250,000 |
第11回第11種優先株は、9448億円の規模で、3368社が応じた主力です。配当は、年20,000円、2%の利回りです。
一番左の第13回第13種優先株は、年3%の利回りで、みずほFGの経営を圧迫するでしょう。
3種類の優先株の配当は、合計すると年間202億円(1.87%)!
金利が低水準の現状では、かなりの重荷です。
頼み込まれて増資に応じた企業は、もともと「みずほFG」の株主であった企業が多いようです。この不況下、それほど資金に余裕があるわけではありません。
彼らは、「みずほFG」の普通株を売却することで優先株の資金の一部を捻出します。
みずほFGの普通株の時価総額は、7873億円しかないのです。優先株の規模は、実に、この1.38倍です。いかに歪んだ増資であるかが理解できるでしょう。
3月31日までは、金融庁の要請で売却を思いとどまった企業も新年度に入り、一斉に持ち合い解消に走ります。優先株に応じなかった企業も、株価の先安を察知して、持ち株を売り急ぎます。
こうしたメカニズムで暴落が起きたのだ、と推定します。
さて、真中の第12回第11種優先株の配当は2500円で、利回りは0.25%です。
この優先株は株式転換型なので、配当が少ないのです。
この方式は、普通株の株主にとって、一見好ましいように思われます。
◆◆ところが、とんでもないカラクリが潜んでいるのです。◆◆
◆◆
続きは、明日発表します。◆◆
みずほFG 1兆円増資の影響(後編) |
さて、第12回第11種優先株の普通株への転換価額は、どう決まるでしょうか?
当初の転換価額は、2003年7月1日の時価で決まります。
しかし、毎年7月1日が来ると、このときの時価が低い場合には、修正されます。 重要なのは、高い場合には、修正されないことです。つまり、転換価額は下がる一方だ、ということです。
転換価額の下方修正は、2010年7月1日まで続きます。
ただし、当初転換価額の60%が下限で、これよりは下がりません。
一応金利はついていますが、あの倒産したセザールが発行したMSCBにそっくりです。
大規模な空売りを仕掛ける投機家にとって、これ以上強力な武器は望めないでしょう。 なにせ、株を借りて徹底的に売りまくり、7月の時価を暴落させれば成功です。
この魔法の優先株さえ手に入れれば、買戻しの必要はないのです。
合計1015億円分の優先株を手に入れるのは、次の企業です。カッコ内は株数。
(注)2番目に出てくる「資産管理サービス信託銀行」という会社の大株主は、みずほFG54%、第一生命23%、朝日生命10%という構成です。
生保が多いようですが、実は転売できるのです。おそらく、プレミアムつきで買い取るHFが出てくるでしょう。 (なお、2年以内に売却する時は、みずほFGへの報告義務があるようです)
当初価額は、60%の下限転換価額が決まるので、特に重要です。
7月1日の時価とは、「7月1日に先立つ45取引日目に始まる30取引日の東証における当社の普通株式の終値(気配値を含む)の平均値」のことです。
◆◆つまり、みずほFGの2003年4月25日から6月9日までの30日間の終値は、◆◆
◆◆不当に安くなるかもしれず、監視が必要です。◆◆
◆◆
メガバンクが、こんな優先株を発行することに、私は怒りを覚えます。◆◆
◆◆この文はCalifornia Blue Sky さんの投稿をヒントに書きました。
◆◆
急性肺炎SARSの脅威 (前編) |
これらが、全てあてはまる方は、今話題のSARS(重症急性呼吸器症候群)かもしれません。 大病院で受診した方がよいでしょう。
2002年11月広東省で、初めて異型肺炎が報告されました。
今年2月香港に患者が現われます。国際都市香港から数カ国に患者が広がります。
WHOによれば、現在SARSの患者数は、全世界で1804人で、うち62人が亡くなりました。 この病気は、コロナウィルスの一種が原因の可能性が高いようです。抗生物質は効かず、ワクチンはもちろんありません。
学校や職場、家庭などで密接な接触をすると感染します。 患者の飛沫、鼻汁などを吸い込むといけないようです。 患者を治療した病院スタッフの感染も目立っています。
香港のマンションの集団感染では、垂直方向に感染する経路があるようですが、メカニズムはよく分かっていません。
WHOは、香港(患者数658人)、中国・広東省(患者数806人)への渡航を延期するように勧告しました。 香港や中国の観光客は、激減するでしょう。
SARSは、不治の病ではありません。 香港では19人、ベトナムで17人、シンガポールで25人の患者が回復して、退院したそうです。
今のところ、日本での患者は、見つかっていません。
しかし、狂牛病のように、もし、日本でも第一号の患者が現われると、大騒ぎになりますね。
そのとき、株はどう動くか?
大変、不謹慎ですが、私は、そのように条件反射してしまいます。
買い煽りと誤解されそうなので、最後に一言。
◆◆今動いている銘柄に、これから手を出すのは、◆◆
◆◆高値つかみになるかもしれず、危ないと思いますね。◆◆
◆◆
この続きは、明日発表します。◆◆
急性肺炎SARSの脅威 (後編) |
現時点でも、香港や広東省への旅行がキャンセルになり、航空会社や旅行会社は、売上減の影響が出ています。 イラク戦争の関連で、もともと苦境に立っていたおり、さらに難題が加わったといえます。
広東省に工場進出をしている企業は、多いでしょう。今のところ影響は、さほどないようです。 しかし、工場内で、SARSに集団感染ということになれば、工場は操業停止に追い込まれるでしょう。
さて、Xday・・・SARSが日本に上陸する日
その場合どうなるか?
SARS先進地域・香港の状態を研究すれば、ヒントはつかめそうです。 SARSを簡単に考えては、いけません。
外人観光客は消え、外国資本の投資は減り、香港の人の外出は減り、買い物が手控えられ、GDPは減少してしまうのです。
なにせ、治療法がなく、飛沫感染して、死亡率の高い病気なのです。
隣で咳き込む人がいるかもしれない映画館などは、閑古鳥。
私のような花粉症患者が映画館でクシャミすると、飛沫感染の恐怖で嫌われ、迫害を受けるでしょう。
もっとも、本当に感染したら、強制入院され、自宅は一時的に閉鎖される可能性があります。 厚生省は、SARSを新感染症として指定することを検討しています。そうなれば、感染症法に基づく強制措置が可能なのです。
香港では、水道からも感染するという噂も飛び交い、ミネラルウォーターが売れているようです。 多くの人がマスクを着用して、人ごみを避けるようになります。
マスク?
昨日の昼休み、某掲示板で、買い煽られ、花粉症マスクの会社が上がったようです。
しかし、桜の花が散るより早く、今日は、少し値下がりしたようです。
◆◆雅子様、ご懐妊の時のキムラタンを彷彿とさせる連想ゲームです。◆◆
◆◆
仕手株はうんざりですが、◆◆
◆◆SARSの特効薬を開発する製薬会社は、出てきませんかね。◆◆
◆◆明日は、休みます◆◆
ホームへ |