■TOPIX採用時トレード7■

---目次---
  • W昇格と風説の流布(後編)
  • メガネトップと10万株の行方
  • 千代田インテグレの勝利の値動き
  • 9月昇格銘柄と予測結果について

  • (2001/7/20)
    W昇格と風説の流布(後編)

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    IPアドレスをプロクシで隠し、200万アクセスを超える掲示板に書かれた「その投稿」は、次のとおりです。

    米国会計不審の影響

    先週末、大手情報提供会社からの、気になる情報が出回り始めています。
     なんでも信頼のできる東証サイドの情報筋から8月1日一部昇格候補の小売業Mが、昇格を見送りにされる可能性が濃厚になったというのだ。
     話によれば、6月末に実質筆頭株主の株数が、主幹事の証券会社を通して、異動を行った際、発行株数の1%以上の株数の行方が不明になり、結果的に第三者の証券会社を通じて売りに出されるのではないかとの思惑が発生する中、所轄の官庁にクレームが入り、米国の会計不審問題が取り立たされている中、東証も見送らざるを得なくなったという事のようだ。
     同時期に筆頭株主一族の株数の異動が行われた事もあり、留保金等の判定の際、同族会社や、非同族の同族会社の場合には、持ち株割合は、最終的にEPSにまで影響を与える。投資家保護の観点から、IR情報開示の重要性を重んじる東証としては、不明瞭なIRを認めるわけにはいかないという事だろう。
     米国の会計不審により、思わぬ影響を与えかねないので、今後とも銘柄の選別には注意しましょう。

    この投稿は、私がこれまでに見た売り煽りの中では、最高傑作の一つでしょう。

    6月27日、メガネトップの富沢昌三社長は、取得価格を引き上げる節税対策として、全持ち株を大和證券に売却し、翌日買戻しました。このとき、売却益の源泉分離課税等の支払いのため、1%分が買戻されなかったのは、事実です。

    この風説を流布した人物は、同族企業の留保金課税にも詳しいようです。

    その人物が、先週末、大手情報提供会社から、気になる情報が出回り・・・・
    「東証サイドの情報筋から8月1日一部昇格候補の小売業Mが、昇格を見送りにされる可能性が濃厚になった」と断言しているのです。

    この投稿の影響は、株価とyahoo掲示板に、はっきりと及んでいました。

    普段この種の投稿を信じない私も、その迫力に負けて、持ち株を半分売ってしまいました。
    私以外でも、この人騒がせな投稿に影響され、安値で株を手放したホールダーは多かったと思います。

    しかし、いつまでたっても、この投稿以外、具体的な話が出てきません。
    この投稿者は、K氏の掲示板の常連ではないようで、投稿に対するレスもまったくありません。
    Mという文字で社名をぼかしたのは、後で風説の流布を追及されないための工夫かもしれません。

    これは、巧妙な売り煽りではないか?

    ◆◆私は、残りの半分は、決して売るまいと決意しました。◆◆
    ◆◆ メガネトップの昇格は、ホールダーにとって、◆◆
    ◆◆悪質な風説の流布に対する勝利でもあったのです。◆◆

    ◆◆ ピザ@投友研 さん。この文に、もし誤解があるのなら、◆◆
    ◆◆同じプロクシで喫茶掲示板に書いて下さい。◆◆

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    (2001/8/1)
    メガネトップと10万株の行方

    さて、次の表は、メガネットップの株価の推移です。
    値動きは、昇格投資として、かなり、異例だったと思います。

    発表の直前の株価2380円と発表直後株価2440円を比べると値上がりは、わずか60円(2.52%)です。
    発表直後に2440円で買って、昇格前日の高値2425円で売るとなんと-15円(-0.61%)

    昇格投資の常識から外れた値動きです。

    日付 始値 高値 安値 終値 出来高
    2002年6月21日 2,275 2,355 2,275 2,325 17,400
    2002年6月24日 2,355 2,355 2,250 2,300 26,600
    2002年6月25日 2,300 2,320 2,270 2,290 15,500
    2002年6月26日 2,300 2,300 2,235 2,265 11,800
    2002年6月27日 富沢社長株売却 2,230 2,270 2,200 2,270 20,700
    2002年6月28日 同社長買戻し 2,300 2,300 2,245 2,245 18,800
    2002年7月1日 2,285 2,285 2,225 2,240 14,400
    2002年7月2日 2,220 2,295 2,220 2,280 10,800
    2002年7月3日 2,280 2,440 2,280 2,425 60,500
    2002年7月4日 2,465 2,490 2,410 2,485 38,200
    2002年7月5日 2,485 2,485 2,390 2,390 44,300
    2002年7月8日 2,410 2,430 2,390 2,390 43,600
    2002年7月9日 2,400 2,410 2,360 2,360 19,600
    2002年7月10日 2,350 2,350 2,335 2,350 57,600
    2002年7月11日 2,350 2,400 2,345 2,395 27,700
    2002年7月12日 2,400 2,410 2,390 2,400 43,200
    2002年7月15日 2,400 2,485 2,400 2,460 78,400
    2002年7月16日 2,450 2,455 2,390 2,420 30,800
    2002年7月17日 2,415 2,415 2,350 2,390 15,200
    2002年7月18日 2,390 2,420 2,390 2,415 30,400
    2002年7月19日 2,400 2,400 2,355 2,380 35,900
    2002年7月22日 発表直後 2,440 2,475 2,410 2,460 119,200
    2002年7月23日 2,460 2,560 2,455 2,545 144,100
    2002年7月24日 2,510 2,550 2,465 2,470 86,700
    2002年7月25日 2,495 2,495 2,415 2,425 32,400
    2002年7月26日 2,425 2,430 2,370 2,375 32,200
    2002年7月29日 2,375 2,425 2,350 2,390 42,900
    2002年7月30日 2,400 2,435 2,365 2,420 85,100
    2002年7月31日 昇格日前日 2,380 2,425 2,310 2,395 313,400

    さて、恒例の採用日前日の一日チャートです。

    メガネトップの昇格日前日の株価の推移

    昇格日前日の寄り付きが、40円安の2,380円だったのも異例です。終値は、25円安(-1.03%)の2,395円です。 出来高は、313,400株で、発行済み株数819万株の3.83%。 通常の約2倍、明らかに、多すぎます。

    「昇格投資も参加者が増えて、株価が上がりにくくなった」ということかもしれません。

    しかし、今回の件の関して、私には、一つ疑問があります。

    6月27日、富沢社長は、メガネトップの株式を3,276,300株、大和證券に売り渡し、翌日3,176,30株買戻します。 参考1 参考2
    源泉分離課税が、今年で終了するのに備えた節税対策でした。

    価格決定に影響したと推定される27日の終値は2,270円、28日は2,245円で、どちらも安値圏です。 あるいは、株価が故意に下げられたのか?

    売りと買いの差10万株は、源泉分離税と手数料を捻出するために必要でした。

    結果として10万株(推定原価2270円)が大和證券の手に残ります。
    この株は、何処に消えたのでしょうか?
    この辺に、コバンザメ投資家敗北の原因があると思うのは、邪推でしょうか?

    大和証券は、この件に関し、情報を開示する義務があると思います。

    さて、今日の一日チャート。

    メガネトップ、不発のお祭りの翌日

    ◆◆終値は、135円安(-5.64%)の2260円。◆◆
    ◆◆ 敗れ去った日の翌日は、朝の寄り付き売りがいいようです。◆◆

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    (2001/8/2)
    千代田インテグレの勝利の値動き

    さて、親孝行銘柄、千代田インテグレの株価の推移をふり返って見ましょう。

    5月30日、75万株の売り出しの発表がありました。目ざとい人は、この瞬間に同社の昇格を確信したでしょう。

    しかし株価は、その後、軟調でした。

    受渡し日が、この種の銘柄を買う良いタイミングだと私は思います。
    売り出しに応募するのも、堅実な方法です。

    私は、大昔使っていた一般の証券会社に電話して、1000株申し込んで手に入れました。
    ネット証券は、なかなか当たらないようです。リソー教育に乗れなかった反省もあり、市場での買い増しも敢行しました。

    日付 始値 高値 安値 終値 出来高
    2002年5月29日 1,500 1,500 1,490 1,490 9,600
    2002年5月30日 75万株の売り出し発表 1,499 1,510 1,480 1,501 46,800
    2002年5月31日 1,491 1,500 1,475 1,495 24,200
    2002年6月3日 1,489 1,489 1,480 1,489 4,300
    2002年6月4日 1,479 1,485 1,462 1,465 8,900
    2002年6月5日 1,468 1,468 1,440 1,440 31,200
    2002年6月6日 価格決定日(3%down1367円) 1,435 1,440 1,410 1,410 19,800
    2002年6月7日 申し込み期間 1,388 1,389 1,374 1,387 38,400
    2002年6月10日 申し込み期間 1,385 1,385 1,371 1,384 25,400
    2002年6月11日 申し込み期間 1,379 1,384 1,368 1,384 44,700
    2002年6月12日 1,383 1,386 1,371 1,381 11,100
    2002年6月13日 1,381 1,381 1,372 1,380 10,700
    2002年6月14日 1,379 1,379 1,352 1,352 8,000
    2002年6月17日 受渡し日 1,392 1,415 1,370 1,410 195,300
    2002年6月18日 1,430 1,460 1,430 1,431 185,800
    2002年6月19日 1,425 1,430 1,401 1,401 33,800
    2002年6月20日 1,381 1,415 1,376 1,380 27,700
    2002年6月21日 1,405 1,405 1,380 1,400 38,500
    2002年6月24日 1,407 1,407 1,383 1,390 23,000
    2002年6月25日 1,390 1,400 1,386 1,390 17,000
    2002年6月26日 1,383 1,385 1,370 1,385 12,700
    2002年6月27日 1,375 1,380 1,361 1,361 14,700
    2002年6月28日 1,364 1,384 1,361 1,382 3,300
    2002年7月1日 1,380 1,395 1,380 1,395 15,100
    2002年7月2日 1,395 1,430 1,390 1,412 48,300
    2002年7月3日 1,422 1,500 1,412 1,499 106,100
    2002年7月4日 1,496 1,497 1,480 1,495 52,500
    2002年7月5日 1,488 1,490 1,470 1,489 40,400
    2002年7月8日 1,488 1,488 1,465 1,485 25,100
    2002年7月9日 1,470 1,485 1,465 1,465 11,700
    2002年7月10日 1,450 1,475 1,441 1,475 16,700
    2002年7月11日 1,456 1,470 1,451 1,470 13,200
    2002年7月12日 1,475 1,546 1,475 1,539 158,000
    2002年7月15日 1,540 1,579 1,539 1,575 126,400
    2002年7月16日 1,575 1,579 1,557 1,570 55,300
    2002年7月17日 1,556 1,580 1,555 1,560 45,100
    2002年7月18日 1,561 1,595 1,561 1,585 65,700
    2002年7月19日 1,585 1,593 1,545 1,579 61,400
    2002年7月22日 発表直後 1,609 1,610 1,590 1,598 171,900
    2002年7月23日 1,600 1,695 1,600 1,670 383,000
    2002年7月24日 1,700 1,734 1,696 1,713 263,100
    2002年7月25日 1,713 1,725 1,679 1,700 120,800
    2002年7月26日 1,690 1,700 1,620 1,655 72,900
    2002年7月29日 1,653 1,702 1,630 1,680 103,100
    2002年7月30日 1,699 1,778 1,690 1,777 326,800
    2002年7月31日 昇格日前日 1,770 1,800 1,710 1,750 480,800
    2002年8月1日 1,750 1,780 1,720 1,750 200,800

    さて、恒例の採用日前日の一日チャートです。

    千代田インテグレの昇格日前日の株価の推移

    私は立ち会えませんでしたが、後場の力強い上昇は、圧巻でした。

    この日の出来高は、480,800株で、発行済み株数11,714,508株の4.10%でした。普段(約2%)より多すぎる出来高です。

    発表直後の寄り付き1609円で買った人は、採用日前日の高値1800円で売れば、11.87%の儲けです。

    しかし、もっと儲けた人が多いでしょう。

    6月17日(受渡し日)の寄り付き(1392円)で買って、セオリーどおり、採用日前日の高値(1800円)で売れば、29%の利益です。

    話は変わりますが、今日のメガネトップの値下がりは、かなりきついですね。
    仕込み始めた9月銘柄も値下がり・・

    ◆◆しかし、値下がりにもめげず、◆◆
    ◆◆月曜日に安くなった9月銘柄を買い増しするぞ。◆◆

    ◆◆ どの銘柄を仕込むかって?◆◆
    ◆◆ もちろん、・・秘・・密◆◆

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    (2001/8/20)
    9月昇格銘柄と予測結果について

    さて、東証は20日、9月2日から市場一部に指定替えされる銘柄を次の通り発表しました。なとり <2922> 、有沢製作所 <5208> 、新日本無線 <6911> 、はるやま商事 <7416> 、高速 <7504> 、コロワイド <7616> 、東京リース <8579> 、CRCソリューションズ <9660> 、ホリプロ <9667> 、ニチイ学館 <9792> 、元気寿司 <9828> 、サンドラッグ <9989> の12銘柄です。

    私の予測は、発表はしませんでしたが、6勝2敗でした。6銘柄も見つからないのには、がっかりです。 しかし、当たり屋で推奨した、はるやま商事が昇格したのは、感激しました。

    ちなみに、当てたのは、なとり、有沢、はるやま、高速、CRC、サンドラッグでした。 間違えたのは、双信とマルシェです。

    ちなみに、週刊朝日の鎌田伸一さんの予測は、3勝2敗です。
    同じソースかもしれませんが、ラジオ短波の観測記事は、5勝3敗です。

    喫茶掲示板に投稿された鬼さん(itibusiteigae_kennkyukaさん)は、前述の6銘柄の外に新日本無線、コロワイド、ホリプロを当てて、9勝1敗の成績を収められました。 私の知る限り、最高の予測をされた方です。特に前の2銘柄は、まったくのノーマーク銘柄です。

    ◆◆鬼さんの秘密の方法を勉強しないといけないと考えております。◆◆
    ◆◆ その方法とは・・・・テクニカルかな?◆◆

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