■その他のTOPIXトレード2■
1月30日のTOPIX買い情報 (西友&住金) |
さて、30日はTOPIX関係の行事が目白押しです。 掲示板にも書かれ、メールの問い合わせも多いので、説明したいと思います。
先ず、西友です。
12月27日、西友は、ウォルマートの新株予約権を行使に基づき、192,800,000株をのWyoming Holding GmbH(ウォルマートの子会社)に対して発行致しました。約520万株(192,800,000株×2.7%)のTOPIX買いが1月30日に期待できます。
新株予約権行使の場合のTOPIX買いは、翌月末の前日です。
これに負けずインパクトがあるのは、住友金属工業です。
資料によれば同社は、12月30日に住友グループや新日本製鐵に対して、約11億5000万株(41円)の第三者割り当て増資を行います。
TOPIX買いは、3100万株(115000万株×2.7%)に達します。住金は、発行済株式数3,632,272,511株の大型株ですが、ある程度は、影響するでしょう。
◆◆2月昇格銘柄とほぼ同時期に実施されるのが、残念です。◆◆
自社株消却の翌月末 (いすずの場合) |
さて、うなぎ猫さんが書いた情報を、解説しないわけにはいかないでしょう。
いすゞ自動車のホームページの資料によれば、 いすず自動車は、2002年12月25日、筆頭株主GMLから、619,017,000株の普通株式を無償で取得して、同日付で消却しました。
GMLって、気前がいいですね。
この場合、TOPIXに反映されるのは、翌月末(1月31日)。
ジンベイザメが現われるTOPIX売りの日はその前日の1月30日です。
2.5%としても、1550万株の売り要因です。
いすずは、発行済株式数が748,526,911株もあり流動性の高い株ですが、空売りのチャンスかもしれませんね。
◆◆低位株ですから、逆日歩に注意しましょう。◆◆
◆◆
以上の情報に間違いを発見した人は、教えてください。◆◆
低位株とジンベイザメ (いすず第三者割り当て増資) |
いすゞ自動車は、産業再生法に基づく事業再構築計画により再建中です。米ゼネラル・モーターズに対して100億円の第三者割当増資を行うほか、UFJ、東京三菱、三菱信託、横浜、みずほコーポレートの各行への債務1000億円を株式化(優先株)しました。
優先株は、TOPIXに影響しません。
今日(12月25日)は、GMが9,006万株(一株当たり110円)の払込をする日なのです。 2.5%として、225万株のTOPIX買いが予想されました。
昼休みにチェックすると、前場の出来高は、たったの495,000株しかありません。
午前11時の板状況は、次のとおり。売り(38円)も買い(37円)も分厚く、株価はこう着状態です。 午前中のVWAPは、37.1051円ですので、ジンベイザメの買い意欲は零と見なせました。
ジンベイザメは、気配さえ感じさせません。
売り数量(株) | 値段(円) | 買い数量(株) |
---|---|---|
804,000 | 40 | |
545,000 | 39 | |
1,023,000 | 38 | |
37 | 897,000 | |
36 | 904,000 | |
35 | 927,000 |
家に帰って、次のyahooのチャートをチェックしてビックリです。株価より、出来高に注目してください。
午後1時30分頃、突如ジンベイザメが現われ、38円、80万株の売り板をパクリ一呑み。 そして、その約5分後・・・ 37円、50万株の買い注文(おそらくジンベイザメが出したものが大部分)に対して何処からともなく売りがぶつけられます。 |
この二つの一瞬の動きが印象的です。
そして2時54分〜3時に、39円の買い板をわずかに、かじって終了です。
VWAPは37.5101円、出来高は2,776,000株。ジンベイザメは3.97%の荒稼ぎです。
◆◆39円の売り注文は519,000株も残っています。◆◆
◆◆
39円で売るのは、不可能でしょう。◆◆
◆◆
デイトレーダーなら、37円で買って38円で売り、2.7%稼げるでしょうかね。◆◆
無視された交換比率(横浜松坂屋) |
11月の市場終了後、横浜松坂屋の1500万株の第三者割り当て増資が発表されます。 同社の発行済株数は2010万株しかありませんから、かなりのインパクトです。
12月14日の払込日は、なんと土曜日。
引き受けたのは、親会社松坂屋で、価格は45円でした。
2003年3月1日、横浜松坂屋は、株式交換により松坂屋の完全子会社となります。
交換比率は、松坂屋 :横浜松坂屋=1:0.151
合併に先立ち、第三者割り当て増資で、横浜松坂屋の財務を強化したのでしょう。
次の表は、両社の値動きです。
右の2欄は、横浜松坂屋/(松坂屋×合併比率)を計算しています。
この値は、1から離れると裁定取引が活発になります。
発表直前(11月26日)、横浜松坂屋は、松坂屋と比較すると23.7%も割高でした。交換比率が発表されると、この格差は、27日の寄り付きに5%まで縮小します。
しかし、不思議なことにその後は、格差が拡大します。空売りも出来ないし、流動性が少ないからでしょうか?
横浜松坂屋 | 松坂屋 | 横浜松坂屋/(松坂屋×合併比率) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日付 | 始値@ | 終値A | 出来高 | 始値 A | 終値B | 出来高 | 始値 @/(A×0.151) | 終値 A/(B×0.151) |
2002年11月26日 | 54 | 50 | 2,000 | 289 | 295 | 422,000 | 1.237 | 1.122 |
2002年11月27日 | 46 | 47 | 42,000 | 290 | 293 | 185,000 | 1.050 | 1.062 |
2002年11月28日 | 47 | 48 | 10,000 | 293 | 288 | 117,000 | 1.062 | 1.104 |
2002年11月29日 | 48 | 50 | 5,000 | 292 | 291 | 170,000 | 1.089 | 1.138 |
2002年12月2日 | 49 | 47 | 10,000 | 290 | 292 | 59,000 | 1.119 | 1.066 |
2002年12月3日 | 48 | 48 | 16,000 | 287 | 287 | 110,000 | 1.108 | 1.108 |
2002年12月4日 | 48 | 48 | 20,000 | 285 | 277 | 85,000 | 1.115 | 1.148 |
2002年12月5日 | 48 | 48 | 2,000 | 280 | 282 | 57,000 | 1.135 | 1.127 |
2002年12月6日 | 48 | 47 | 7,000 | 284 | 288 | 234,000 | 1.119 | 1.081 |
2002年12月9日 | 45 | 45 | 5,000 | 288 | 282 | 51,000 | 1.035 | 1.057 |
2002年12月10日 | 47 | 48 | 18,000 | 280 | 284 | 73,000 | 1.112 | 1.119 |
2002年12月11日 | 47 | 58 | 47,000 | 282 | 276 | 118,000 | 1.104 | 1.392 |
2002年12月12日 | 49 | 51 | 49,000 | 276 | 278 | 49,000 | 1.176 | 1.215 |
2002年12月13日(金)(TOPIX買い) | 50 | 59 | 133,000 | 272 | 271 | 236,000 | 1.217 | 1.442 |
2002年12月14日(土)(払込日) |
さて、払込日が土曜日の第三者増資のTOPIX買いは、何日に来るか? 今回は、この点も見所でした。 答え・・・前日の金曜日 |
横浜松坂屋(TOPIX買いの日)の株価推移
この日の値上がり率15.69%は、東証一部全銘柄中で第三位でした。
◆◆出来高は、133,000株で、第三者割り当て増資の0.89%に過ぎません。◆◆
◆◆
投信としては、終値さえ上げれば、割安な松坂屋を買えばよいわけです。◆◆
ジンベイザメvs合併比率裁定 (アイワの場合) |
今日は、アイワの第三者割り当て増資の払込日です。親会社ソニーが、1株当たり250円、1億8000万株分を払い込んだのです。
さて、大量のTOPIX買いで、朝方10円高の254円で寄りついたと思ったら、強烈な売りで押し戻されます。
いったい何故か?
2002/9/9アイワ
アイワは、10月1日付けで、株式交換によりソニーの完全子会社となります。ソニー対アイワの合併比率は、1対0.049。 ソニーの寄り付きは、5000円なので、アイワの理論値は、5000×0.049=245円です。
合併裁定取引業者が、3.7%の鞘を見逃すはずがありません。つまり、アイワとソニーは、完全に連動しており、いくらジンベイザメがアイワを買っても値動きは重いのです。
2002/9/9ソニー
午後2時51分を最後に、ジンベイザメは、息をひそめ動きを停止させます。
さすがの引け値保証も、今日は失敗か?
・・・・午後2時59分・・・・・
ジンベイザメは、渾身の力を込めて、アイワを買い上がります。 |
この日のVWAPは、247.8円。 245円からの7円分の怒涛の上げに成功した、ジンベイザメの逆転大勝利でした。
終値は、252円(8円高)、出来高は1,864,700株でした。
出来高が少ないのは、明日に残したか?
それともソニーを買ったのか?
株を買いすぎた私は、指をくわえた見物人でした。
◆◆明日は、フェイスと三井トラストHですね。◆◆
◆◆
私が賭けたのは、前者です。◆◆
債権の株式化によるダイエー再建 |
ダイエーの再建計画が決まったのは、今年の2月頃だったと思います。
株主が50%の減資の犠牲を払う一方、銀行側も大きな負担を強いられました。 ダイエーのメインバンクは、UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の三行です。
この三行は、優先株1200億円の100%減資に応ずるとともに、 借入金の株式化(デットエクイティスワップ)に協力します。 デットエクイティスワップとは、つまり、2300億円の貸付金を帳消しにする代わりに、 ダイエーの株式を得るということです。 |
株式の内訳は、普通株が100億円、優先株が2200億円でした。
さて、デットエクイティスワップは、第三者割り当て増資の一種です。
優先株は、ともかく、普通株分については、払込日に例のTOPIX買いが来るはずです。
ダイエーのHPによれば、普通株の発行価格が220円と決まります。
株数は、4504万株ですから、TOPIX買いの規模は90万株に達します。
「払込日は、いつだろう?」と注目していたら、
どうやら今日(19日)だったようです。
2002/8/19ダイエーの債権の株式化の日の株価の推移
わずか3円(+1.4%)高、出来高738,500株と地味な動き。
しかし、大引けの上げに、ジンペイザメ(証券会社)の存在を確認して、私は安心しました。
このジンペイザメは、214.3円で仕入れた株を、217円の引け値保証で売却し1.26%の利益を得たようです。
これだけ薄利だと、コバンザメ投資もやりにくいですね。
そこで、戦略。 株価が、VWAP(加重平均値)から下に乖離したところを拾うといいかもしれません。 |
◆◆この株、空売り禁止でした。ホールダーの人は、20日の寄り付きに注目です。◆◆
◆◆
217円近辺で、売り逃げるチャンスと思います。◆◆
トマト銀行の第三者割り当て増資 |
ラジオたんぱによれば、7月15日、トマト銀行 <8542> は、岡山県など2891社を割当て先とする総額60億6564万円(2407万株)の第三者割当て増資を実施する、と発表しました。発行価格は252円で、払込みは8月5日、すなわち今日です。
同銀行株の主要な取引市場は、大証です。
次の表は、トマト銀行の最近の値動きです。
日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 出来高 | |
---|---|---|---|---|---|---|
2002年7月12日 | 258 | 258 | 252 | 252 | 6,000 | |
2002年7月15日 | 増資発表日 | 250 | 256 | 247 | 252 | 14,000 |
2002年7月16日 | 247 | 251 | 243 | 246 | 28,000 | |
2002年7月17日 | 247 | 256 | 246 | 256 | 18,000 | |
2002年7月18日 | 257 | 257 | 250 | 255 | 22,000 | |
2002年7月19日 | 255 | 257 | 253 | 256 | 28,000 | |
2002年7月22日 | 259 | 263 | 256 | 257 | 41,000 | |
2002年7月23日 | 257 | 261 | 257 | 259 | 13,000 | |
2002年7月24日 | 261 | 262 | 257 | 257 | 56,000 | |
2002年7月25日 | 258 | 259 | 255 | 255 | 17,000 | |
2002年7月26日 | 252 | 255 | 251 | 252 | 56,000 | |
2002年7月29日 | 252 | 255 | 251 | 253 | 51,000 | |
2002年7月30日 | 255 | 261 | 255 | 260 | 58,000 | |
2002年7月31日 | 261 | 273 | 261 | 268 | 59,000 | |
2002年8月1日 | 270 | 277 | 270 | 273 | 60,000 | |
2002年8月2日 | 273 | 276 | 264 | 271 | 90,000 | |
2002年8月5日 | 払込日 | 277 | 289 | 277 | 284 | 180,000 |
TOPIX買いが来て、払込日の株価が上昇することは、言うまでもないでしょう。
増資発表日の寄り付き(250円)で買い、払込日の高値(289円)で売れば、15.6%もの利益が得られました。ペイオフの一部見直しが伝えられ、31日、地銀の株価が全般的に上昇したことも幸運でした。
さて、大証の払込日のチャートです。
2002/8/5トマト銀行(大証)
出来高は、180000株で、予定(48万株)の半分にも足りません。
終値は、284円ですが、この値はTOPIXの計算には使われません。
こちらは、3万株しか出来高のない東証の払込日のチャートです。
2002/8/5トマト銀行(東証)
なんと東証の1時50分の最終取り引き285円が、TOPIXの計算に使われるのです。
◆◆17万株ほど買いを残していますので、◆◆
◆◆これを買い終わる(東証分を含めて)まで、◆◆
◆◆285円前後の値動きが続くと思います。◆◆
◆◆
その後は、空売りかな?◆◆
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