■J_Coffeeの徒然草(31巻)■

---目次---
  • りそなが大株主の企業
  • 不動産投信との別れ
  • 中堅証券は自己売買に活路を開く
  • ウォール街をタイムマシンで(前編)
  • ウォール街をタイムマシンで(後編)
  • 切手収集の思い出

  • (2003/5/17)
    りそなが大株主の企業

    さて、ビッグニュースが飛び込んできました。

    政府は16日、りそなホールディングスが2003年3月期に連結自己資本比率が4%未満に陥ることが確実となったため、預金保険法102条に基づく初の「金融危機対応会議」を17日召集し、公的資金の再投入を決める方針を固めたました。

    りそなは同日、臨時取締役会を開き、公的資金再投入の申請を決めます。申請規模は2兆円になるそうです。

    勝田社長ら経営陣は退任し、給与30%削減、人員削減など大幅なリストラを迫られます。

    日銀も資金繰り支援に、特別融資の実施など万全の体制をとります。現金自動受払機(ATM)は、17、18日の週末も通常通り稼働しています。

    さて、読者のニーズは、何か?

    考えた末、りそながの持ち株数が多い企業を無作為に調べてみました。

    りそなホールディングスは、大和銀行(大阪が地盤)とあさひ銀行が合併した銀行で、名簿にはこの二つの名で登場します。 また、あさひ銀行は、大昔、埼玉銀行と協和銀行が合併して銀行です。

    つまり、埼玉県と大阪府という地域性があります。

    株主データ(3月の四季報)は、2002年9月末のものが多く、その後持ち合い解消したかもしれません。
    先ず、大和銀行です。

    大和銀行が大株主の企業
    コード 会社名 大和銀行持ち株 発行済み株数に対する比率
    1301 極洋 5492000 4.8
    1808 長谷工コーポ 47142353 14.9
    1833 奥村組 10043109 4.3
    1845 森本組 1182000 4.9
    1872 アゼル 2705000 4.8
    1882 東亜道路工業 2407000 4.6
    1889 佐伯建設工業 2466000 4.9
    1914 日本基礎技術 1579800 4.9
    1936 シーキューブ 1152749 4.1
    1964 中外炉工業 4641000 4.8
    1976 明星工業 2761638 4.6
    3109 シキボウ 4956000 4.6
    3577 東海染工 1702817 4.7
    3882 紀州製紙 4222424 4.9
    4114 日本触媒 9667196 4.9
    4406 新日本理化 1869833 4.9
    4919 ミルボン 409195 4.3
    4992 北興化学工業 1354000 4.5
    5009 富士興産 3683693 4.2
    5451 淀川製鋼所 9542000 5.1
    5479 日本金属工業 7497000 4.5
    5602 栗本鉄工所 6658000 4.9
    5807 日本特殊電線 2197000 4.9
    5915 駒井鉄工 1812000 4.9
    6205 OKK 3390000 4.9
    6339 新東工業 2718000 4.8
    6363 酉島製作所 1415987 4.7
    6753 シャープ 44976068 4
    6859 エスペック 1060400 4.5
    6985 ユーシン 1181506 4.6
    7305 新家工業 2823175 4.6
    7309 シマノ 6670600 4.9
    7735 大日本スクリン 8042000 4.3
    7981 タカラスタンダ 6557379 4.4
    8041 大阪魚市場 259000 4.6
    8051 山善 4089000 4.3
    8059 第一実業 2543690 4.4
    8065 佐藤商事 1057000 4.8
    8088 岩谷産業 11586523 4.6
    8125 ワキタ 1972691 4.1
    8327 西日本銀行 22853000 4.9
    8336 武蔵野銀行 1339321 4.2
    8512 大阪証券金融 1666000 4.1
    8609 岡三証券 9730000 4.9
    8611 コスモ証券 252709563 59.6
    8839 ニチモ 3020999 4.9
    9231 国際航業 1894000 4.9
    9665 吉本興業 1620423 4.6

    あさひ銀行分についてもまとめました。東証一部上場の持ち株比率4%以上の全企業です。

    しかし、今年の3月の増資(1200億円優先出資証券)に応じた外資(香港の東亜銀行)や取引先200社は、怒り心頭でしょうね。

    増資から、たったの2ヶ月・・・詐欺で、経営者を訴えて当然の気がします。

    あさひ銀行が大株主の企業
    コード 会社名 あさひ銀行持ち株 発行済み株数に対する比率
    1792 みらい建設G 1340000 4.5
    1870 矢作建設工業 2047220 4.9
    2211 不二家 5486075 4.3
    2261 明治乳業 14594498 4.9
    2812 焼津水産化学 678617 4.8
    3004 神栄 1906990 4.8
    3553 共和レザー 1044000 4.2
    4220 リケンテクノス 3305195 4.9
    4271 日本カーリット 860000 4.3
    4410 ハリマ化成 1198750 4.5
    4523 エーザイ 14353649 4.8
    4529 日研化学 3463139 4.9
    4633 サカタインクス 3095000 4.9
    5464 モリ工業 1869985 4
    5975 東プレ 2700406 4.9
    6273 SMC 2959840 4.1
    6369 トーヨーカネツ 6936315 4.9
    6370 栗田工業 5668623 4.2
    6376 日機装 3029454 4.1
    6381 アネスト岩田 2556349 4.9
    6390 加藤製作所 2866488 4.8
    6445 蛇の目ミシン 7587082 4.9
    6473 光洋精工 9784426 4.9
    6477 ツバキナカシマ 2501000 4.9
    6513 オリジン電気 1560000 4.5
    6707 サンケン電気 6103964 4.8
    6765 ケンウッド 8761559 4.7
    6768 タムラ製作所 3103373 4.1
    6779 日本電波工業 1008041 4.8
    6801 東光 4119839 4.2
    6901 沢藤電機 1000000 4.6
    6961 エンプラス 900536 4.3
    6968 グラフテック 1265112 4.3
    7476 アズワン 638035 4.9
    7724 金門製作所 1575000 5
    7750 ペンタックス 6115865 4.9
    7753 ミノルタ 13788484 4.9
    7769 リズム時計工業 7483082 4.9
    7925 前沢化成工業 691200 4.3
    7987 ナカバヤシ 3078746 4.9
    8057 内田洋行 2640440 4.9
    8089 ナイス 5339042 4.5
    8158 ソーダニッカ 1215575 4.8
    8173 上新電機 2607021 4.7
    8182 いなげや 2616095 4.9
    8227 しまむら 1764915 4.9
    8235 松坂屋 7164410 4.1
    8742 小林洋行 480000 4.9
    8757 日新火災海上 8103808 4.2
    9777 日本電子計算 825000 4.1

    ◆◆週明けは、メガバンクも弱そう。◆◆
    ◆◆ りそなショックは、不可避でしょうね。◆◆

    (参考)よく見たらエビゾーさんの調査のほうが、参考になりそうです。

    投稿者:エビゾー  投稿日: 05/17 Sat 11:08:07

    四季報でちょっと調べてみました。

    大和建設・・・りそなHDが支援中

    ・大和銀行が筆頭株主  

    コスモ証券、長谷工コーポ、シキボウ、OKK、武蔵野銀行、淀川製鋼所
    ・あさひ銀行が筆頭株主  
    トーヨーカネツ、クラリオン、日本光電、ソーダニッカ

    これらの銘柄は売りでしょうか?

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    (2003/5/14)
    不動産投信との別れ

    Jリート(不動産投信)が初めて売り出されたのは、2001年9月10日のことです。新しいものが好きな私は、二銘柄のうちのジャパンリアルエステイトを公募(525,000円)で手に入れました。

    四季報に情報が載らず、分かりにくいところもありますが、詳細なデータがホームページで公表されています。

    2002年9月の中間決算の経常利益は2,898百万円、当期利益は2,897百万円です。
    中間配当は、1株当たり12,853円で、合計2,897百万円です。

    経常利益=当期利益=配当は、何を意味するか?

    不動産投信には、法人税等はかからず、利益の99.9%が配当されています。

    この点が、不動産投信の最大の強みでしょう。

    株価の方は、最近馬鹿に堅調で、今日の終値は、662,000円です。
    高利回り株が人気化しているのとMSCIに採用されたのも関係あるのでしょう。

    これだけ上がっても、利回りを計算すると3.88%になります。

    ジャパンリアルエステイト

    短期専門の私としては、めずらしく、2年近く保有していたわけです。
    株というより、定期預金の感覚でした。

    しかし、1株当たり純資産510,424円と株価の乖離が大きすぎる気もします。 都心の開発ラッシュで、テンナントの空室率も上がるはず。

    というわけで、昨日売ってしまいました。 売ったら、今日も続伸です。くやしい。

    ◆◆Jリートは不動産会社のゴミ捨て場になる、との噂もありましたが、◆◆
    ◆◆そんなに悪い思いはしませんでした。◆◆

    ◆◆ 暴落したら、また買いたいと思います。明日は、休みます◆◆

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    (2003/5/5 訂正5/6)
    中堅証券は自己売買に
    活路を開く

    中堅・中小証券は、顧客をネット証券に奪われて、手数料収入が激減しているそうです。 5月5日の朝日新聞朝刊によれば、窮地にたった中堅・中小証券が活路として選んだのが、自己売買の拡大です。

    東証など3市場において、自己売買部門の占める割合は、1989年前後は20%台前半だったのが、2002年8月には39.2%まで拡大します。

    自己売買のディーラーの人数も倍増しています。現在、兜町の自己売買部門のディーラーは、1500人とも3000人とも言われています。

    彼らは、1999年に廃止された場立ちの経験者や、1997年破綻した山一証券や三洋証券の出身者が多いようです。

    歩合制社員も多く、利益を出せば60%をもらえ、損失は自己負担という条件もあるそうです。
    厳しい条件ですね。

    某常連さんの情報では、彼らはリロードするたびに手口をリアルタイムで知ることが出来るハイテク装置で取引しているそうです。

    また、一部銘柄で50単位以上の注文が出ると大口手口として、東証が市況情報として各情報ベンダーに流してしまうのです。 したがって、クイックやブルームバーグなどの情報端末で会社名が出てしまいます。

    彼らは、コバンザメ投資にも進出しているようです。

    自己売買には、最近、次々と足かせが設けられました。

    2002年9月、金融庁の規制で、自己売買の空売り規制が実施されます。
    すなわち、株価の下落局面では、直近の株価よりも高い水準でしか信用売りが出来なくなりました。

    2003年3月、金融庁は、株価対策の一環として、自己売買の取引量に上限を設けるよう業界に要請しました。

    そして、6月から手口情報が、非公開に・・・自己売買のハイテク装置は、無用の長物になります。

    ◆◆手口非公開は、我々、個人投資家にとっては、◆◆
    ◆◆情報格差が接近する良いことだったのです。◆◆

    ◆◆ ディーラー間の生き残りをかけた競争が激しさを増しそうです。◆◆

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    (2003/4/28)
    ウォール街を
    タイムマシンで(前編)

    ・・・1626年・・・・

    アメリカ大陸東海岸にある小さな島をめぐって、オランダの総督は、インデアンの酋長と交渉します。

    オランダ人が差し出した光り輝く透明な玉は、酋長の心を動かします。
    「この宝物は、酋長の権威の象徴として使える」

    交渉は、成立します。
    その島は、アクセサリーと交換されます。

    総督は、湧き上がる歓喜を相手に悟られないように抑えます。
    アクセサリーの価格は、24ドル。

    酋長の属していたのは、マナハッタ・インディアンといわれる部族です。
    島の名は、マンハッタン島

    アメリカの中心、ニューヨーク・マンハッタン島は、わずか24ドルで売却されたのです。

    ・・・・・・・・

    マンハッタン島は、イギリス人やインディアンからの侵入に脅かされていました。

    オランダ人は、島の南端、ハドソン川からイースト川までの間に、丸太の壁を建設します。
    丸太の壁(ウォール)で守られた街・・・これがウォール街の語源です。

    マンハッタン島では、牧畜が営まれていたそうです。
    丸太の壁は、牛が逃げ出さないための柵も兼ねていました。

    1699年頃、壁のあった場所は、馬車通りに改造されます。
    かなり、幅の狭い通りだそうです。

    ・・・1792年・・・・・

    ウォール街に株式仲買人24人が集り、証券取引所が設立されます。

    ◆◆やがて、ニューヨーク連邦準備銀行も、誘致され、◆◆
    ◆◆ウォール街は、金融の中心地に発展していきます。◆◆

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    (2003/4/29)
    ウォール街を
    タイムマシンで(後編)

    ・・・1929年初秋・・・・

    ウォール街は、空前の株式ブームに浮かれていました。 ラジオや自動車などの新しい産業が発展し、イギリスなど海外からウォール街に、資金が流入し続けていました。

    「アメリカは、永遠に繁栄し続ける」と、皆が信じていました。
    しかし、その男は、迷っていました。

    すでに、多額の資金を借り入れ、株式投資で運用し、ここ一年で莫大な含み益を得ていました。

    こんな簡単な金儲けが長続きするとは、思えません。
    しかし、効率の良い投資を手仕舞うのは、もったいない。

    男は、靴の汚れに気づきます。
    靴磨きの少年は、男が座ると靴をピカピカに磨き上げながら、話しかけます。

    「おじさん、株を買うなら、○○がいいよ。」

    その瞬間、男に閃きが走ります。
    「靴磨きの少年までが、株の話をするようじゃ、
    上昇相場は、近いうちに崩壊する!」

    この日、彼は全ての株を売り払います。

    この男の名は、ジョセフ・ケネディ
    ケネディ大統領の父親です。

    ・・・1929年10月24日午前11時(暗黒の木曜日)・・・・

    突然、株価は崩壊を始めます。買い手は消え、逃げることは不可能でした。
    10月29日(悲劇の火曜日)、もっと厳しい暴落が、ウォール街を襲います。

    安全地帯に資産を移し終えたジョセフ・ケネディは、悠然とこのニュースを新聞で読み、勝利をかみしめます。 危機一髪、資産を守ったのでした。

    ・・・2001年9月11日・・・・

    マンハッタンの世界貿易センタービルに、ハイジャックされた飛行機2機が激突。 2棟のビルは、崩壊します。

    イスラム原理主義者のテロにより、3000人が亡くなります。
    唯一の超大国・アメリカは深く傷つき、復讐に燃えあがります。
    世界経済に暗雲が立ち込めます。

    ・・・さて、未来に・・・・・・200X年・・

    ITバブル抱懐からX年を経て、ナスダック株価は、なおも崩壊を続けていました。 アメリカでも家屋の価格が暴落して、信用収縮を招き、カード破産が激増します。

    度重なる戦争は、アメリカの財政を破綻させます。
    株価の崩壊は、永遠に続くように思えます。

    その男は、株式投資で空売りを実施して、ここ一年で莫大な含み益を得ていました。

    ◆◆しかし、男は迷っていました。◆◆

    ◆◆ 男は、靴の汚れに気づきます。◆◆
    ◆◆ そうだ、靴でも磨くことにしよう・・・・◆◆

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    (2003/4/27)
    切手収集の思い出

    私が、切手に興味を持ったのは、小学生高学年頃からでしょうか。 当時は、切手集めが流行していました。

    同級生の憧れは、「月に雁(1949年200万枚)」や「見返り美人(1948年150万枚)」で、高価格で取引されていました。

    毎年発行される日本切手カタログを見れば、切手の相場はわかります。 友達が高額切手を持っていると、羨ましく感じたものです。

    一年後に発行され、枚数も多い「月に雁」の方が、「見返り美人」より値段が高いのは、不思議でした。 「月に雁」は図柄が暗くて人気がなく、退蔵されずに失われたものが多いと考えました。

    たった5〜8円の切手を15年寝かすと数百倍になる!
    生まれつき投機が好きな私は、まんまと郵政省の罠に嵌ってしまいました。

    私は、デタラメには、投資しませんでした。
    どうすれば効率よく儲かるか、作戦を練りました。

    切手は、人気がある図柄が値上がりするに違いない。

    4月の切手趣味週間や、10月の国際文通週間を集中的に狙うことにしました。
    浮世絵や絵画を描いた切手は、人気がありました。

    郵便局は、長蛇の列ができ、10〜20枚一組のシートで買っていました。
    第一次国宝シリーズにも、人気化すると読んで投資しました。

    次に目をつけたのは、発行枚数です。
    横山大観の「霊峰不二」は、800万枚しか発行されないのを狙い、シート買いしました。図柄もいいし、月に雁(200万枚)の1/4ぐらいの価格になるかもしれないと思ったものです。

    ・・・中学時代の、ある日・・・

    買い集めた切手が、全く値上がりしていない事実が明らかになります。 切手熱は、この日を境に急速に冷めました。切手は、不良資産として忘れ去られます。

    2003年のカタログで調べると、38年前に集めた自慢のコレクションが額面のたった2倍です。
    この値段は買う場合で、売る場合は額面と変わらない気がします。

    息子が中学生になったとき、切手帳を譲ろうと思い、興味をそそるように説明しました。

    しかし、全く反応がありません。

    ◆◆今では、処分も出来ず、仕舞い込んでいます。◆◆
    ◆◆ 有効活用するには、孫に期待するしかないでしょうかね。◆◆

    ◆◆今でもどうしても分からないことがあります。◆◆
    ◆◆「月に雁」は、何故13,000円もするのでしょう?◆◆

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