■合併銘柄のINDEX買いの研究■
損保ジャパンの不可解な現象 |
今日は、日産火災海上の取り引き最終日です。今日の大引けには、暴落が予測され、安く仕入れるチャンスでした。
ある方から、貴重なメールを頂きました。上場廃止になる銘柄は、信用取引の担保から外されるそうです。 あまり買いすぎると、担保不足になる可能性があります。
私は、買いに無理がないことを確認して、大引けを待ちました。・・・・ところが、意外な展開に・・・・
最後は下がるどころか、261円から265円に高騰して引けました。日産火災海上の取り引き最終日の株価と出来高
同じ日の安田火災海上の株価と出来高
どうも敵は、日産火災をほとんど売っておらず、安田火災の株価吊り上げに熱心でした。
正直言うとよく分かりませんが、議論の叩き台として推理してみましょう。
さて、合併に伴う正規の運用を考えてみます。 本来なら今日、日産火災を売却して、次の金額の現金に代えないといけないのです。
この現金は、28日の大引けまで、TOPIXにスライド運用されなければなりません。
そして、28日の終値でTOPIXの銘柄を売却して、次の金額の安田火災を買わないといけません。
現実には、彼らは売らずに株を保持しました。彼らの資産は、28日の大引けには次のようになります。
つまり、28日には、株を買う必要はないのです。この運用が、正規の運用より儲かる条件は・・・
254192000株×0.36×2.11%×(28日の安田終値)>254,192,000株×2.11%×265円×(28日TOPIX終値)/(24日TOPIX終値)
彼らが儲かる条件 (28日の安田火災の終値)>736円×(28日TOPIX終値)/(24日TOPIX終値) |
仮に、推理があっているなら・・・
どうも敵は、TOPIXが下降トレンドと読んでいるのでしょうかね?
安田火災が736円×TOPIX/1,013.23を大きく下回れば、買いでしょう。
28日大引けの空売りもいいかもしれません。
◆◆しかし、この推理は、あっているのでしょうか?◆◆
◆◆
それともTOPIXの空白期間についてのルールが、変更されたのでしょうか?◆◆
◆◆今日の無理やりの終値739円は、736円より大きい値でしたが・・・◆◆
◆◆
掲示板で、ご意見をお待ちします。◆◆
安田火災と日産火災
投稿者:THS3 投稿日: 06/24 Mon 23:52:55 [ID:/VT3p7pNw5U]
三週間くらい前にこの掲示板を知り、J_Coffeeさんの研究熱心さと投稿者の方々の見識の
高さには、こんな掲示板もあるんだナ〜と感銘を受け拝見しております。
私はいつも見物人で今までどこの掲示板にも一度も投稿したことがありません。ですが
J_Coffeeさん、だいぶお悩みのご様子なのでお答えできるのではと思い投稿させていただ
きます。
MSCIにもお詳しいJ_Coffeeさんが今回はお忘れではないでしょうか。
安田火災はMSCI Japanの構成銘柄ですが、日産火災は違います。
今日の取引終了時点で安田火災の発行済み株式数が、約8億9600万株から9億9000 万株弱に増加しました。MSCI Japanの構成比率で0.305%から約0.34%弱まで 上昇し、これに対応してるパッシブ・ファンドは安田火災株式を今日大引け時点で276 万株購入する必要がありました。もちろん日産火災株式を代用購入してもいいわけです。
それと日産火災をTOPIX連動のパッシブ・ファンドが売らなくてはいけない件ですが、 実行したFund Managerはせいぜい2〜3割ぐらいだと思います。TOPIXに対しての構成比 率が小さいし、動くことによる、マーケット・インパクトやトラッキングエラー そして微々たるものかもしれませんが手数料、構成比率の小ささを考えれば、わずか4日 のリスクくらいその後でどうにでもなる。ということであえて動かないという選択をした FMのほうが多かったのではないでしょうか。あくまでも私見ですが。
7月1日合併銘柄 (前編) |
さて、7月1日に、合併する銘柄をそろそろ、ご紹介したいと思います。 東証1部に絡んだ合併は、次の3件です。
存続会社 | 被合併会社 | 割当株数 | 方法 | 被合併銘柄売買最終日 | 新会社名 |
---|---|---|---|---|---|
安田火災海上保険(東証1部8755) | 日産火災海上保険(東証1部8756) | 1:0.36 | 合併 | 2002/6/24? | 損害保険ジャパン |
ボッシュ オートモーティブシステム(東証1部6041) | ボッシュ ブレーキ システム(東証2部7237) | 1:0.8 | 合併 | 2002/6/24 | |
東亜合成 (東証1部4045) | 鶴見曹達(東証2部4050) | 1:1.817 | 交換 | 2002/6/24 |
さて、まず一番下の東亞合成です。液体接着剤アロンアルファでお馴染みですね。この銘柄はCalifornia Blue Sky さんのご厚意で、発見できました。この場をお借りして、お礼を申し上げます。
鶴見曹達(東証2部)は、株式交換により東亞合成の完全子会社となります。
東亞合成は、普通株式6,002,375株を発行し、これと同社が保有する自己株式7,258,000株と合わせた13,260,375株を、鶴見曹達の株主に対して、1.817の交換比率で割り当て交付します。
ただし、11,657,069株を保有する東亞合成には、交付されません。東亞合成は、鶴見曹達の発行済み株数18,955,019株の61.5%を占める大株主です。
6月28日に予想されるTOPIX買いの規模は、新規に発行される株式に、TOPIX比率を乗じたものです。自己株式分は、計算に入りません。
すなわち、大株主効果と自己株効果で削減された結果、TOPIX買いは、127,000株(6,002,375株×2.11%)程度にすぎません。
ちなみに、この50日間の東亞合成の平均出来高は333,480株です。
◆◆あまり、インパクトはないかもしれませんね。◆◆
◆◆
後の二件は、明日発表します。◆◆
7月1日合併銘柄 (後編) |
さて、ボッシュオートモーティブシステムは、赤字会社なのが気になりますが、ボッシュブレーキが東証2部というのがいいですね。
適当な時期に、ボッシュオートの方を買えばいいと思います。 ボッシュオートの発行済み株数は、36,834万株です。1対0.8の交換比率で、総株数は、42309万株になるようですから、東証2部分としては、6月28日に、116万株程度(2.11%として)のTOPIX買いでしょうか。ボッシュブレーキの大株主ボッシュオートの分(5947万株)は控除されなければなりません。
最後に登場する合併が、実は一番のお勧めです。
安田火災海上と日産火災海上。東証1部同士の単純合併の例となるのが、損害保険ジャパンです。
発表文を発見することは出来ませんでしたが、日産の最終取引日は6月24日となり、空白期間ができると予測しています。 単純な合併なので、存続会社の安田火災海上は、取引できない期間は存在しないでしょう。
何故、最終取引日を24日と特定できるのか?
これ以降に廃止が遅れると受け渡し日が、株式の提出日に間に合わなくなるのです。 最終取引日は、月末から数えて5営業日前。配当などの権利付き最終日と共通です。 |
大引けの値下がりが期待できるのは、最終取引日(6月24日)の日産火災海上(東証1部)と思います。 彼らがすべて手放せば、なんと536万株(254,192,000株×2.11%)の売りですが、もっと少ないかもしれません。
交換比率が0.36なので、3000株の倍数で買うべきでしょう。 当日は、安田火災海上の株価もチェックして0.36をかけ、日産火災海上が割安なことを確認することが重要です。
この日の大引けの怒涛の下げは、後述の安田の値上がり(同社の発行済株式数は896,224,304株もある)より、期待できるかもしれません。 TOPIX買いは、6月28日の安田火災海上の大引けに来ると思います。
この日には、株式交換は、まだ行われませんから、安田火災海上の信用売りで繋ぐ必要があります。
日産火災海上株が損保ジャパンに交換されたら、空売り分を現渡し。 単位株が、1株とすると単位未満の株(全体の7.4%)は、現金で精算されると思います。
◆◆実は、私にとって初体験。◆◆
◆◆
見落としが、あるかもしれません。◆◆
◆◆明日は、休みます◆◆
東1と非上場の単純合併、 UFJつばさ証券 |
東証1部上場のつばさ証券と非上場のUFJキャピタルマーケッツ証券は、6月1日に合併し、UFJつばさ証券が誕生しました。
合併比率は、つばさ証券:UFJキャピタルマーケッツ証券=1:275
つばさ証券の発行済み株数は、278,132千株、新会社の発行済み株数は、603,243千株です。
存続会社は、つばさ証券で、同社は5月中、継続して市場で取り引き可能でした。
TOPIX買いは、5月31日に8,128千株程度必要です。
(603243千株−278132千株)×2.5%=8128千株つばさ証券の合併前日の株価と出来高
さて、単純な合併によって誕生したUFJつばさ証券の株価の推移は、株式移転により誕生したサーラコーポレーションやミレアホールディングの推移と比較すると、大きく異なる点があります。
単純合併は、継続して取り引きができるので(空白期間がないので)、 早くから先回り買いが活発になると考えられます。 つばさ証券の場合、約8営業日前から、先回り買いが入っています。 |
日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 出来高 |
---|---|---|---|---|---|
2002年5月14日 | 260 | 262 | 257 | 257 | 142,000 |
2002年5月15日 | 265 | 267 | 262 | 264 | 143,000 |
2002年5月16日 | 264 | 274 | 256 | 274 | 139,000 |
2002年5月17日 | 275 | 278 | 275 | 275 | 136,000 |
2002年5月20日 | 283 | 297 | 282 | 291 | 373,000 |
2002年5月21日(先回り買い始まる) | 295 | 318 | 293 | 312 | 1,000,000 |
2002年5月22日 | 309 | 343 | 307 | 340 | 1,900,000 |
2002年5月23日 | 355 | 393 | 351 | 392 | 3,367,000 |
2002年5月24日 | 382 | 390 | 370 | 370 | 2,570,000 |
2002年5月27日 | 365 | 371 | 356 | 363 | 960,000 |
2002年5月28日 | 362 | 380 | 362 | 371 | 1,170,000 |
2002年5月29日 | 366 | 385 | 365 | 380 | 2,130,000 |
2002年5月30日 | 385 | 392 | 378 | 388 | 2,813,000 |
2002年5月31日(合併前日) | 394 | 407 | 390 | 391 | 8,614,000 |
2002年6月3日 | 386 | 399 | 383 | 396 | 2,208,000 |
2002年6月4日 | 398 | 398 | 391 | 398 | 1,299,000 |
非上場のUFJキャピタルマーケッツ証券は、三和銀行(60.9%)、東海銀行(26.1%)、東洋信託銀行(10.1%)などが大株主で、浮動株はゼロの会社です。同社は、つばさ証券と比較して見劣りしない規模の会社でした。TOPIX買いで値上がりすることは、確実だったのです。
結果論ですが、21日の寄り付きで買い、31日の高値で売れば、38%も儲けられました。
◆◆合併契約書の締結は、2002年1月15日に発表されていましたが、◆◆
◆◆私は儲けるチャンスを見過ごしてしまいました。◆◆
◆◆まだまだ、修行が足りませんね◆◆
東1と名2が結婚した サーラコーポレーション |
ガステックサービス(東証1部)、中部(名古屋2部)、新協オートサービス(非上場)が株式移転により、5月1日サーラコーポレーション(東証1部2734)が設立されます。
ガステックと中部は4月22日が取引最終日で、上場廃止になっています。 この日のガステックは、引けにTOPIX関連の大量の売りが出て、15円安でした。
ガステックの取引最終日の株価の推移
4月30日は設立の前日で、サーラが東証一部、新規上場する日です。
朝、私は、御世話になったツルハをすべて売却して、千里を駈ける駿馬サーラに乗り換えました。
・・・・さあ、市場終了真近、お待ちかねのフリーランチの時間になります・・・・
ところが、2時53分に550円で取引が成立して以来、敵は買って来ません。
TOPIX買いは来ないのか?
焦った人が540まで、指値を切り下げます。しかし、その人は、数分後、後悔します。
2時59分以降・・・大引けは、怒涛の上げ。
この種の投資家が少なかった頃の、古き良き時代を偲ばせます。
サーラコーポレーションの出来高の推移
この日のサーラの終値は561円で、4月22日のガステックの終値510円と比べると10%高でした。
出来高は、125,500株。何万株かの特別買い気配を残して終了です。
ガステックの発行済み株数は、30,506,823株でしたが、サーラは40,250,835株で1000万株近く増加しています。 増えた分は、名証2部と非上場なので、最近大騒ぎしている一部昇格銘柄と同じ現象が期待できるのです。 この分だけでも、20万株以上のTOPIX買いが必要です。
従って、TOPIX買いは、まったく終了していないようです。明日以降、561円(今日の終値)より、大幅に下がることはないはずです。
◆◆私は、サーラを555円で、売ってしまいましたが、早過ぎたかもしれません。◆◆
◆◆明日安い局面があれば、再参入しようと思います。◆◆
◆◆
大同生命とサーラどちらにするか迷いますね。◆◆
◆◆
ツルハは、明日報告します。◆◆
一粒で二度美味しい ミレアホールディングス |
2002年4月2日、東京海上火災保険と日動火災海上保険は、株式移転により、完全親会社「ミレアホールディングス」を設立いたしました。この結果、両社はミレアホールディングスの完全子会社となりました。
東京海上は、日経平均採用銘柄です。ミレアがこれに置き換わるだけだから、裁定業者やINDEX投信は、同社株を取引しないだろうと思いがちです。
東京海上の東証の取引は、3月25日が最終日で、3月26日から上場廃止になりました。
ミレアが上場するのは、設立の前日の4月1日です。
つまり最終日から新規上場まで、空白期間があるのです。 日経平均の投信や裁定業者は、224銘柄で計算される、この空白期間を無視できません。 最終日に売って、上場日に買戻さなければならないのです。 |
この日の終値は、25円安の941円で、ミレアの株価に換算すると941,000円です。取引最終日の株価の推移は、次のグラフのとおりです。
東京海上火災の取引最終日の株価推移
そして、4月1日ミレアの上場日。 この日は、日経平均関連の買いが期待できました。日本コムシスの例を参考にするとその規模は、9,219株です。 朝方は、先回り買いで3.1%高の97万円で寄り付きます。
引け近くは、大量の投信買いで大幅高となり、終値は102万円でした。この日の出来高は、23,929株でした。
ミレアの上場日の出来高推移
除外銘柄投資と日経平均採用投資を同時に行ったようなものです。
3月25日に終値で買い、4月1日の終値で売ると、+8.4%の成績でした。
さて、TOPIXの方は、どうなったか?
ルールをみると、TOPIXも日経平均と同じ日に売り買いが必要のようです。
飯田産業の例では、採用日前日は、発行済み株数の2.15%の出来高でした。
これにミレアの発行済み株数をかけると
約4万株のTOPIXの売り(3月25日終値)と買い(4月1日終値)が考えられます。
日経平均と合計すると約5万株。しかし、実際には、2.4万株程度の出来高で、計算値の半分の取引は実行されていないようです。
値上がり確実で儲かるので、半分しか動かさないのでしょうか?
◆◆もしかして、フリーランチ?◆◆
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私も初体験なので間違っているかもしれません。◆◆
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間違いを発見した人は、掲示板で教えてください。◆◆
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