■つむじ風3(新商品情報)■

---目次---
  • 疑惑の新製品(エス・サイエンス)
  • 世界初、青いバラ誕生
  • PSXの十字アイコン

  • (2005/7/3)
    疑惑の新製品
    (エス・サイエンス)

    エス・サイエンスが、「排気ガス低減装置装着車の実走行テストについてのお知らせ」を発表したのは、6月28日後場の取引時間中です。

    新事業の1つである排気ガス低減装置がPM(粒子状物質)基準値を大幅にクリアーしていることから、東京都より1万キロメートルの実走行テストを受けるように指示があったというのです。

    これを受けて、28日寄りつき24円だった株価は、終値は34円まで急上昇します。

    そして、29日の出来高は537,540,992株、30日は497,723,008株という信じられない多さです。 株価は、30日に78円のピークをつけ、7月1日は47円。

    6月30日に「排気ガス低減装置装着車の実走行テストについてのお知らせ」に関する一部修正について

    7月1日に「排気ガス低減装置装着車の実走行テストに関する追加説明
    というのが公表されています。

    「東京都より1万キロメートルの実走行テストを受けるように指示」という文言は撤回されました。

    さて、この会社は、一昨年社名変更しました。
    以前の名前が「志村化工」と分かり、合点がいきました。

    私は、この新製品は、ものにならない気がしてなりません。

    理由?

    「あの画期的な、次世代磁石はどうなったのでしょうか?」

    (参考)当時の磁石金属事業部の説明

    一度、新製品で騙されながら、今回こんな材料で、再び株価が上がる株式市場に対して、私は失望しています。

    エス・サイエンスの利益と発行済株数の推移です。
    同社は万年赤字。第三者割り当て増資を繰り返し、存続してきました。

    発行済株数は、6年で12.9倍に膨張しました。

    エス・サイエンスの利益と発行済株数
    売上げ(百万円) 利益(百万円) 発行済株数
    1999年3月 8,023 -495 40,858,000
    2000年3月 7,951 -1,017 67,858,227
    2001年3月 7,807 -724 67,858,227
    2002年3月 5,589 -880 75,067,660
    2003年3月 2,329 -2,485 125,025,065
    2004年3月 2,430 -9,449 211,768,205
    2005年3月 4,114 -4,643 525,667,660
    現時点 599,067,660
    第三者割当増資後(7/21) 889,067,660

    2005年3月末の特定株比率は、13.9%しかありませんから、新株の大部分が市場で換金されたのでしょう。

    さて、先週末、エスサイエンスは、2億9000万株の第三者割当増資を実施すると発表しました。 払込日は7月21日、割り当て価格は19円で先週末終値の6割引きです。

    次の一手は、やっぱり・・・第三者割り当て増資でしたか。
    新製品に対する疑惑は、いっそう深まりました。

    ◆◆売上げ41億円の企業の発行済株数が8億8907万株?◆◆
    ◆◆ 一株当たり売上げが、たったの4.6円。◆◆

    ◆◆ こんな銘柄は、新規に買わないほうがよいでしょうね。◆◆
    ◆◆持っている人は、筋が吊り上げたところをぶつけたらどうでしょうか?◆◆

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    (2004/6/30)
    世界初、青いバラ誕生

    blue roseとは「不可能なこと」を意味します。 何百年間、多くの育種家が人工交配を繰り返し、より青いバラを作ろうと努力してきました。

    1950年に生まれたラベンダー色のバラ「スターリング・シルバー」は、夜明け前に見ると青く見えるそうです。 しかし、薄暗さの中での一瞬の目の錯覚。日が昇るにつれて、バラの青さは消えていきます。

    ウィスキーで有名なサントリーは、オーストラリアのバイオベンチャーのフロリジンと共同研究を進め、青いバラに挑戦しました。 フロリジンの株式の98.5%を、サントリーは保有しています。

    青いバラ作りが難しいのには、理由があります。
    青色色素「デルフィニジン」を作るために必要な遺伝子がバラには存在しないそうです。

    交配技術では、完全な青いバラを作るのは不可能です。

    そこで、遺伝子組み替え技術が使われました。

    研究開始から間もない1991年8月、共同プロジェクトチームは、世界で初めて、青色遺伝子を採取することに成功しました。これは、デルフィニジンを生成する酵素の遺伝子を、青いペチュニアから取り出したものです。

    ペチュニアなどの青い花から青色遺伝子を取り出し、この遺伝子をカーネーションに組み込みます。

    1995年、サントリーは、青いカーネーションの開発に成功します。
    この花は、「ムーンダスト」という名で1997年から販売されました。

    この遺伝子をバラに組み込めば、青いバラができる・・・
    しかし、それは予想以上に困難なことでした。
    「青いカーネーションができれば、青いバラは時間の問題」というのは、間違いです。

    カーネーションは草ですが、バラは木に属します。
    木は、草の先祖。バラ科は、木の中でも原始的な植物です。

    植物は原始的なものほど、新しい遺伝子を受け入れないそうです。参考1

    この壁を乗越えるのに、苦節9年。

    2004年6月30日

    今までにはない青さのバラが誕生します。参考2

    バラに、パンジーから取り出した青色色素を作る遺伝子を組み込むのに、ついに成功したのです。

    ◆◆青いバラは、日本が誇れる発明品ではないでしょうか?◆◆
    ◆◆ サントリーが上場していないのが、残念です。◆◆

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    (2003/10/9)
    PSXの十字アイコン

    昨日は、仕事で、幕張メッセまで行き、エレクトロニクス関係の展示会・CEATEC JAPANを少しだけ見れました。

    ソニーのブースで、宣伝していたのは、今年12月発売のPSXです。 PSXとは、ゲーム機とDVDレコーダーを融合させたソニーの戦略商品です。

    160GBのハードディスク内蔵タイプで、希望小売価格79800円。 PSXは、CEATEC JAPANで7日から一般公開され、発売時期と仕様が明らかになりました。

    発表直後の8日のソニーの株価は、3840円(-150円)とまったく反応しませんでした。PSXの概要は2003年5月28日、すでに公表されていました。 翌29日の株価は、3100円(+100)でしたから、今回は既に折込済みなのでしょう。

    ゲーム機が8万円というのは高い、という意見もあるようです。

    しかし、プレステ2がおまけについた高付加価値DVDレコーダーという解釈をすべきでしょう。

    DVDに疎い私に、このハードの評価はできませんが、一つだけ感動した点があります。 それは、テレビ画面に現われる、機能を選ぶ十字に並んだアイコンです。

    アイコンの選択は、上下左右に押せる、たった一つのボタンで行います。

    十字の横列のアイコンは、DVDレコーダー、テレビ、音楽、写真、ゲーム・・・と機能別に並んでいます。 ボタンを左右に動かして、まず横列のアイコンから機能を選択します。

    例えば、テレビを選ぶとします。

    次に縦列のアイコンから、コンテンツを選択します。
    縦の十字は、NHK、日本TV、TBS・・・とチャンネルのアイコンが出てくるようです。

    最後にこのボタンの真中を押せば、一つのアイコンが決定します。

    初めて、マウスを手にして、パソコンのアイコンをクリックしたときと似た感動でした。

    ◆◆分かりやすい、なかなかの優れもの。多機能のハードは、こうあるべきです。◆◆
    ◆◆ 果たして、売れるかどうか?歳末商戦に注目したいと思います。◆◆

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