■J_Coffeeの徒然草(37巻)■

---目次---
  • ハゲタカの売り逃げ(前編)
  • ハゲタカの売り逃げ(後編)
  • ニッケル高騰は、まだ続く?
  • 一年の計は、大発会になし
  • 大株主・竹田和平さんの持ち株(後編)

  • (2004/1/8)
    ハゲタカの売り逃げ(前編)

    新生銀行の八城社長は、中間決算の発表に際し、2004年1〜3月に同銀行を再上場させる方針を明らかにします。

    時価総額は、1兆円を上回る金額になるし、コバンザメ投資家としては、喜ばないといけないかもしれません。

    しかし、新生銀行とその株主に対して、私は強い憤りを感じざるを得ません。
    2000年3月、リップルウッドは、破綻後一時国有化された長銀の株を10億円で買い取ります。

    こうして、誕生したのが新生銀行です。

    預金保険機構は、一時損失分として4兆円を超す公的資金を投入していました。

    ここまでなら、リップルウッドの買値は、ほぼ妥当だったと思います。
    しかし、預金保険機構との契約には、瑕疵担保特約という、とんでもない条件がついていました。

    この特約が、いかにハゲタカに不当利益をもたらし、いかに多くの企業を倒産に追い込んだか。 いかに、多くの失業者を日本にもたらしたか。

    ・・・あの事件は、2001年・・・

    ファーストクレジットは、不動産担保融資を行う、店頭上場の長銀系列の会社です。 経営は苦しいながら、過去3年間で400億円の借金返済を行っていました。

    ファーストクレジットは、来年度から始まる新弁済計画を37行の金融機関に提示します。 新たに担保の差し入れもあり、31行から了承されます。

    新生銀行は、1260億円の債権を持つ、メインバンクです。 常識的には、メインバンクはこうした場合、他行よりも多くの譲歩をしなくてはなりません。

    ところが、新生銀行は、この計画を承認しませんでした。 それどころか、メインバンクとして、前代未聞の行動をとったのです。

    2001年12月27日、ファーストクレジットについて、会社更生法の申請がなされます。

    ◆◆ニュースを聞いた、取引先企業は呆然とします◆◆
    ◆◆ 申請者は、なんとメインバンクの新生銀行だったのです。◆◆

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    (2004/1/10)
    ハゲタカの売り逃げ(後編)

    悪名高い瑕疵担保特約は、次の内容でした。

    新生銀行の債権が3年以内に簿価より2割以上目減りした場合、預金保険機構に買い取らせることができる


    つまり、ファーストクレジットに資金供与して再建のチャンスを与えるより、期限内に破綻に追い込み預金保険機構に穴埋めさせた方が、儲かるのです。

    「ファーストクレジットは、実質的には債務超過だ」と新生銀行は主張したのです。

    これ対して、ファーストクレジット側は、「債務超過には陥っていない。新生銀行は瑕疵担保条項の行使にこだわった」と真っ向から反論します。

    どちらが勝つか?

    事件が起こる前のファーストクレジットの株価は92円。申請の3営業日後、株価は、17円まで暴落します。
    しかし、この水準で2ヶ月間踏みとどまります。

    ファーストクレジットの株価
    日付 始値 高値 安値 終値 出来高
    2001年12月26日 87 94 87 93 144,000
    2001年12月27日(更正法申し立て) 93 94 90 92 63,000
    2001年12月28日(ストップ安できず) ストップ安 0
    2002年1月4日(ストップ安比例配分) 42 42 42 42 16,000
    2002年1月7日 17 21 14 18 11,719,000
    2002年1月8日 17 23 16 20 5,407,000
    (略)
    2002年3月5日 23 25 23 24 419,000
    2002年3月6日 26 31 26 27 1,982,000
    2002年3月7日(開始決定) 27 28 26 27 900,000
    2002年3月8日 1 2 1 1 9,965,000

    3月7日、東京地裁は、新生銀行の主張を認め、会社更生法の開始決定を行います。負債総額2605億円。 翌日株価は1円まで、暴落。ハゲタカは、勝利を収めます。

    新生銀行は、預金保険機構から1000億円の資金を得ます。1260億円の灰色債権は、手品のように1000億円のキャッシュに変わります。

    貸し剥がし、債権放棄要請拒否、債権者としての会社更生法の申請、まさに手段を選ばず・・・

    こうして、新生銀行は、瑕疵担保特約を最大限に活用して、ファーストクレジット、マイカル、ライフ、宝幸水産など321社を追い詰め、1兆1702億円(額面ベース)ものの資金を預金保険機構から引き出したのです。

    日経新聞によれば、2月19日を目処に、新生銀行は、いよいよ東証に再上場するそうです。

    発行済み株数は、13億5800万株。
    4年前に、リップルウッドは、たった10億円で購入しました。(その後1200億円の第三者割り当て増資を実施)
    売出価格は、1000円と予測されています。上場時価総額は、ハゲタカの儲けです。

    ◆このハゲタカは、1兆2380億円も荒稼ぎしました。◆
    ◆ この内の大部分は、預金保険機構、つまり国民の血税から得たものなのです。◆

    ◆◆足利銀行では同じ失敗を繰返して欲しくないですね◆◆

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    (2004/1/6)
    ニッケル高騰は、まだ続く?

    まず、この美しいチャートをご覧下さい。 深い押し目もなく、理想的な値上がりです。

    残念ながらこのチャートは株ではなく、LMEのニッケル相場(cash)の値動きです。

    1月5日の終値は、新高値。1トン当たり17075ドルとなり、2年前(約6000ドル)の2.8倍です。 しかも、この先も強含みとの説が有力です。

    いったい何故か?

    ニッケルの約6割は、ステンレスに使われます。 躍進目覚しい中国が、ステンレスを買い漁っているために需要は旺盛です。

    これだけ価格が上がれば、供給が増えるはずです。 しかし、2004年については、大型の鉱山開発が間に合いません。

    需給ギャップが、高騰を引き起こしているのです。

    もっとも、15ヶ月先物LME(1月5日)は、14470〜14570ドルに値下がりしています。参考

    何故、値下がりするのか?

    この値下がりは、この時期にボイジズ・ベイ鉱山(インコ社、年産5.5万トン)などが新規稼動して、供給体制が整うとの読みなのでしょう。

    ◆子株が出回るまで暴騰する、エッジなどの分割銘柄に似ています。◆

    ◆◆ 関連としては、住友金属鉱山(金、ニッケル鉱山)が面白そう。◆◆

    ◆◆明日は、休みます。◆◆

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    (2004/1/5)
    一年の計は、大発会になし

    遅ればせながら、明けまして、おめでとうございます。
    さて、今日は大発会。日経平均は、+148.53の10825.17でした。

    大発会が高いとその年の株価は高い。
    あるいは、最初の3営業日が連続して値上がりした年は、株価が高くなる。

    という説を、昔、聞いたことがあります。

    疑り深い私は、過去11年分を早速調査してみました。

    大発会とその年の株価
    日付 大発会 二日後 三日後 一年間の変動
    2004年 終値 10,825.17
    前日比 148.53
    2003年 終値 8,713.33 8,656.50 8,517.80
    前日比 134.38 -56.83 -138.70 2,097.69
    2002年 終値 10,871.49 10,942.36 10,695.60
    前日比 328.87 70.87 -246.76 -1,963.67
    2001年 終値 13,691.49 13,867.61 13,610.51
    前日比 -94.20 176.12 -257.10 -3,243.07
    2000年 終値 19,002.86 18,542.55 18,168.27
    前日比 68.52 -460.31 -374.28 -5,148.65
    1999年 終値 13,415.89 13,232.74 13,468.46
    前日比 -426.28 -183.15 235.72 5,092.17
    1998年 終値 14,956.84 14,896.40 15,028.17
    前日比 -301.90 -60.44 131.77 -1,416.57
    1997年 終値 19,446.00 18,896.19 18,680.38
    前日比 84.65 -549.81 -215.81 -4,102.61
    1996年 終値 20,618.00 20,669.03 20,563.58
    前日比 749.85 51.03 -105.45 -506.80
    1995年 終値 19,684.04 19,616.11 19,519.46
    前日比 -39.02 -67.93 -96.65 145.09
    1994年 終値 17,369.74 17,783.48 17,881.99
    前日比 -47.50 413.74 98.51 2,305.82
    1993年 終値 16,994.08 16,842.58 16,782.88
    前日比 69.13 -151.50 -59.70 492.29
    総平均 前日比の平均 47.86 -74.38 -93.50 -568.03
    前日比標準偏差 296.26 257.81 176.68 2,897.31

    結論は、次のとおりです。
    大発会は値上がりしやすい。(58.3%)
    大発会と一年間の値動きは、正の相関がない。(相関係数-0.282)
    最初の3営業日が連続して、値上がりする確率は低い。


    ◆年末に予想したとおり、明日は値下がりする確率(63.6%)が高いと思います。◆
    ◆◆ 仮に続伸しても、明後日は72.7%の確率で反落するでしょう。◆◆

    ◆◆ 最初に紹介したルールは、株価右上がりの時代(バブル崩壊前)には、◆◆
    ◆有効だったのかもしれませんね◆

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    (2003/12/23)
    大株主・竹田和平さんの持ち株(後編)

    前編の持ち株調査(73社)は、最新期末、つまり3月決算の企業なら、2003年9月末のものです。

    天才相場師・竹田さんの株取引の動向を知りたい、と考えた私は、最新期末の半年前(3月決算の企業なら2003年3月末)の持ち株も調べてみたところ、53社であることが分かりました。

    両者の差を徹底的に比較して、まとめたのが次の表です。

    半年で、ランク外に落ちた銘柄は、わずか3社。6月の一部昇格銘柄の東建コーポが入っているのは、注目です。

    反対に新規にランク入りしたのは23社もあります。 どうも、竹田さんは、春から秋にかけ、株式投資を増加させたと考えられます。流石ですね。

    竹田和平さんの半年間の持株変化
    最新期より
    半年前
    最新期 各色の説明
    ランク外 23社 ランク内 73社 株購入ランク入り 23社
    ランク内 53社 ランク内 増加量が確定 14社
    ランク内 ランク内 変化なし 32社
    ランク内 ランク内 減少量が確定 4社
    ランク内 ランク外 3社 株売却ランク外へ 3社

    具体的な、各銘柄の移動も掲載しましょう。

    個別銘柄の半年間の変化
    最新期より
    半年前
    最新期末 半年間の
    増減株数
    12/19日
    株価
    半年間の
    増減金額
    最新期末の順位
    コード 銘柄 株数
    @
    割合
    株数
    A
    割合
    B=(A-@) C D=(B×C)
    1883 前田道路 1,300,000 1.2 1,300,000 544 707,200,000 10
    6430 ダイコク電機 200,000 1.3 200,000 1,246 249,200,000 9
    2750 石光商事 200,000 2.5 200,000 609 121,800,000 10
    4918 アイビー化粧品 180,000 1.4 180,000 600 108,000,000 10
    8737 洸陽フューチャーズ 240,000 1.8 240,000 422 101,280,000 7
    4712 アドアーズ 350,000 0.5 350,000 230 80,500,000 9
    9639 三協フロンテア 156,000 1.3 156,000 426 66,456,000 7
    3515 フジコー 80,000 1.6 80,000 806 64,480,000 10
    4720 城南進学研究社 130,000 1.4 130,000 490 63,700,000 8
    2324 ピ-プルスタッフ 100 1.6 100 575,000 57,500,000 8
    3948 光ビジネスフォーム 130,000 2.2 130,000 421 54,730,000 10
    2335 キューブシステム 15,000 2.5 15,000 3,580 53,700,000 9
    9687 国際システム 164,000 2.1 164,000 300 49,200,000 7
    2332 クエスト 50,000 1.5 50,000 910 45,500,000 10
    4235 第一化成 150,000 2.2 150,000 240 36,000,000 10
    7855 カーディナル 80,000 3.7 80,000 410 32,800,000 4
    8191 光製作所 70,000 0.3 70,000 460 32,200,000 9
    4333 東邦システムサイエンス 60,000 2.3 60,000 511 30,660,000 9
    1841 サンユー建設 50,000 1.2 50,000 533 26,650,000 7
    4318 クイック 70,000 1.4 70,000 310 21,700,000 9
    4345 シーティーエス 100 1.8 100 213,000 21,300,000 10
    5970 菊地プレス工業 165,000 2.2 200,000 2.7 35,000 495 17,325,000 7
    1730 麻生フオームク 50,000 1.4 50,000 297 14,850,000 8
    7467 荻原電気 180,000 2.8 200,000 3.2 20,000 598 11,960,000 6
    4336 クリエアナブキ 50 1.0 50 219,000 10,950,000 10
    9923 ダイトーエムイー 80,000 2.2 100,000 2.8 20,000 340 6,800,000 9
    6889 オーデリック 201,000 2.6 210,000 2.7 9,000 710 6,390,000 9
    7539 アベルコ 174,000 1.9 182,000 2.0 8,000 770 6,160,000 10
    8747 豊商事 100,000 2.2 110,000 2.4 10,000 610 6,100,000 7
    4782 オリコンサルタンツ 144,000 2.8 158,000 3.1 14,000 350 4,900,000 4
    1906 細田工務店 284,000 2.3 300,000 2.4 16,000 293 4,688,000 8
    7877 永大化工 294,000 4.0 300,000 4.1 6,000 350 2,100,000 7
    6654 不二電機工業 131,000 1.3 134,000 2.0 3,000 665 1,995,000 8
    7464 セフテック 92,000 1.8 100,000 2.0 8,000 206 1,648,000 4
    9748 NJK 350,000 2.2 354,000 2.3 4,000 323 1,292,000 10
    9963 江守商事 70,000 1.6 71,000 1.6 1,000 880 880,000 9
    7468 アスムク 110,000 2.1 111,000 2.1 1,000 565 565,000 4
    2693 YKT 90,000 1.8 90,000 1.8 0 400 0 7
    4233 ワコー 100,000 2.0 100,000 2.0 0 150 0 10
    4629 大伸化学 100,000 2.1 100,000 2.1 0 545 0 9
    4668 明光ネットワークジャパン 80,000 1.5 80,000 1.5 0 1,890 0 9
    4783 日本コンピュータ・ダイナミクス 95,000 2.5 95,000 2.5 0 405 0 7
    4961 日油技研工業 45,000 0.9 45,000 0.9 0 760 0 9
    5187 クリエートメディック 250,000 2.5 250,000 2.5 0 656 0 8
    5276 石川島建材工業 403,000 1.9 403,000 1.9 0 267 0 4
    5383 三共理化学 120,000 2.0 120,000 2.0 0 715 0 10
    5820 三ツ星 230,000 3.6 230,000 3.6 0 250 0 8
    5903 SHINPO 300,000 4.8 300,000 4.8 0 380 0 5
    6321 石川島運搬機械 400,000 1.4 400,000 1.4 0 222 0 3
    6747 小糸工業 620,000 1.4 620,000 1.4 0 330 0 9
    6964 サンコー 76,000 0.7 76,000 0.7 0 525 0 4
    7291 日本ブラスト 333,000 2.3 333,000 2.3 0 275 0 7
    7466 SPK 120,000 2.1 120,000 2.1 0 1,255 0 5
    7472 鳥羽洋行 200,000 3.7 200,000 3.7 0 1,130 0 5
    7542 ビスケーホールディングス 320,000 5.3 320,000 5.3 0 370 0 7
    7770 ミヨタ 70,000 0.6 70,000 0.6 0 1,000 0 9
    7889 桑山 220,000 2.1 220,000 2.1 0 545 0 10
    7949 小松ウオール 280,000 2.5 280,000 2.5 0 1,460 0 7
    8744 日本ユニコム 140,000 1.0 140,000 1.0 0 1,010 0 9
    9630 アップ 200,000 2.3 200,000 2.3 0 601 0 5
    9663 ナガワ 820,000 4.9 820,000 4.9 0 530 0 6
    9698 クレオ 110,000 1.8 110,000 1.8 0 411 0 7
    9730 ワオコーポレーション 130,000 1.5 130,000 1.5 0 220 0 7
    9781 石川島汎用サービス 121,000 1.9 121,000 1.9 0 479 0 5
    9795 ステップ 130,000 3.3 130,000 3.3 0 1,210 0 5
    9838 トラベラー 160,000 2.4 160,000 2.4 0 235 0 10
    9882 イエローハット 500,000 1.9 500,000 1.9 0 915 0 7
    9908 日本電計 164,000 3.0 164,000 3.0 0 540 0 4
    9932 杉本商事 250,000 2.4 250,000 2.4 0 642 0 9
    7859 アルメディオ 90,000 1.7 80,000 1.5 -10,000 1,210 -12,100,000 9
    8624 いちよし証券 1,400,000 2.7 1,360,000 2.6 -40,000 444 -17,760,000 7
    1810 松井建設 1,000,000 3.5 894,000 3.2 -106,000 309 -32,754,000 4
    1770 藤田エンジニアリグ 160,000 1.3 -160,000 381 -60,960,000
    7435 ナ・デックス 130000 1.3 -130,000 565 -73,450,000
    9844 ユーエスシー 250,000 2.4 200,000 1.9 -50,000 2,370 -118,500,000 9
    1766 東建コーポレーション 70,000 1.1 -70,000 3,840 -268,800,000
    1,538,835,000

    ◆竹田和平さんについては◆
    ◆◆最近、多くの本が出版されています◆◆

    (参考)「竹田和平の強運学

    ―日本一の投資家が明かす成功への7つの黄金則   田中 勝博 著

    (参考)「 日本一の大投資家が語る大貧民ゲームの勝ち抜け方

    ―上場会社・約70社の大株主・竹田和平さんの旦那的投資哲学  水沢 潤 著

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