■J_Coffeeの徒然草(20巻)■

---目次---
  • 山水電気の行方(後編)
  • 馬とロバの子供
  • 10倍分割の楽天がバブルにならない理由
  • フッガー家の繁栄と挫折
  • ポトス銀山と価格革命
  • 大富豪バフェットの光ファイバー投資
  • 株式優待制度が株価を上げる(ココスの場合)

  • (2002/6/16)
    山水電気の行方(後編)

    2001年11月28日、グランデ・グループが債権49億円を株式化します。山水の負債と新株を交換するデット・エクイティ・スワップを実施したのです。価格は一株たったの9円で、グランデが得た山水の株は、549,403千株に達します。

    グランデは、同時に債務免除も行い、山水の債務超過74億円は、解消します。

    市場は、これを好感して、20円まで値上がりします。 名門山水は、東証一部上場企業。現物出資は、もちろんTOPIX買いの対象です。

    11月27日〜28日に約1100万株のTOPIX買いが必要でした。こんな会社を強制的に買わされる投信も気の毒です。 12月末の株主名簿を見る限り、グランデ・グループは、山水株を売り抜けていません。この点は、立派です。

    日付 始値 高値 安値 終値 出来高
    2001年11月22日 17 17 16 16 733,000
    2001年11月26日 17 18 16 18 2,793,000
    2001年11月27日 18 20 17 18 7,817,000
    2001年11月28日(現物出資) 18 19 17 18 5,108,000
    2001年11月29日 18 18 16 17 1,869,000
    2001年11月30日 17 17 16 16 1,275,000
    2001年12月3日 16 17 16 17 1,011,000
    2001年12月4日 16 17 15 15 2,479,000
    2001年12月5日 15 15 13 13 4,004,000
    2001年12月6日 13 15 12 15 3,798,000
    2001年12月7日 13 14 13 13 1,923,000

    さて、今年4月グランデは、自社の配当代わりに山水電気株を交付すると発表しました。

    グランデ2株に山水電気1株の割合。新之助さんの投稿によれば、グランデの先週末終値は7.5(HK$)、山水は11円ですから、1HK$=15YENとして、225円ごとに11円の配当に相当します。なんと4.8%の高率配当です。グランデの発行済み株数は、4億株で、配当として配られる山水株は2億株で発行済み株数の25%に相当します。

    なお、狐さんの投稿によれば、グランデの社長はグランデ株の7割を所有しているので、配当の7割は彼の手に渡ります。 山水に与える影響は、諸説あるようですが、私は株主が現金化するので値下がりは必至とみます。

    いずれにしても、山水の発行済み株数は、8億株もあります。赤字対策から連結子会社の株を売り、2001年12月期の売り上げは、わずか1億9700万円で、増加する見通しもありません。

    ◆◆山水は、ほとんど中身のない会社で、株価11円は割高かもしれません。◆◆
    ◆◆ マネーゲームは、ほどほどにしたほうがいいでしょう。◆◆

    (参考)皆さんの投稿を参考にしました。

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    (2002/6/17)
    馬とロバの子供

    ひどい値下がりが続いて、あまり株の話もする気がないので、今日は異種混血の話です。

    動物を頭のよい順に並べると、次のようになるそうです。
    人間>チンパンジー>犬>猫>ロバ>豚>馬>牛

    つまり、ロバは、常に冷静で、馬よりも賢いのです。

    雄ロバと雌馬をかけ合せて、子供を産ませるとラバになります。 ラバは、両親の良いところを受け継ぎます。

    馬の俊敏さ、体の大きさ。
    ロバの頭のよさ、粘り強さ、おとなしい性格。

    雑役に向いた優れた性質のゆえに、ラバは地中海沿岸で量産されています。

    そんなに優れた動物が何故、自然淘汰で馬やロバに取って代わらないのか?

    実は、馬とロバは、種が異なっています。
    異種混血のラバには、生殖能力がありません。 自然に増えることはないので、いくら優れていても永遠に少数派です。

    さて、雌雄を反対にしても、子供が生まれます。
    雄馬と雌ロバから生まれた子供が、ケッテイです。

    両親の悪いところを受け継いだ不憫な子供です。

    馬の頭の悪さと荒っぽさ。
    ロバの遅い動きと体の貧弱さ。

    ケッテイは、怠け者で役立たず、水ばかり飲んでいるそうです。 人工的に繁殖させることも、まずありませんね。

    ◆◆さて、私がこの話で連想するのは、日本を代表するメガバンク・みずほ銀行。◆◆
    ◆◆ 何処がロバで、何処が馬とはいいませんが、◆◆
    ◆◆雌雄を間違えないようにしたいものです。◆◆

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    (2002/7/8)
    10倍分割の楽天が
    バブルにならない理由

    かなり前の話で恐縮ですが、6月25日、楽天が10倍分割を行ないました。
    例によって、ストップ高が連日続く、バブリーな値動きを期待した人も多かったと思います。

    ところが、初日だけは買い注文が殺到し、177000円で寄り付きますが、直ぐに反落してしまいます。
    その後の値動きは、分割前とあまり変わらない水準で落ち着いています。

    いったい何故でしょうか?

    日付 始値 高値 安値 終値 出来高
    2002年6月24日 権利付き最終日 1,310,000 1,320,000 1,280,000 1,300,000 606
    2002年6月25日 10倍分割後初日 177,000 180,000 149,000 158,000 6,565
    2002年6月26日 152,000 156,000 143,000 144,000 2,841
    2002年6月27日 140,000 145,000 129,000 137,000 3,226
    2002年6月28日 138,000 141,000 134,000 140,000 2,583
    2002年7月1日 143,000 143,000 138,000 141,000 1,283
    2002年7月2日 141,000 143,000 136,000 141,000 1,026
    2002年7月3日 140,000 141,000 138,000 139,000 515
    2002年7月4日 139,000 140,000 137,000 138,000 830
    2002年7月5日 138,000 139,000 137,000 137,000 363
    2002年7月8日 137000 142000 137000 139000 735

    答----楽天は、マーケットメイク銘柄だからです。

    マーケットメイク銘柄とは、流動性向上の方策の一環として、特定の証券会社(マーケットメイカー)が仕切形式で売買を行い、株式会社ジャスダック(ジャスダック)への委託発注は行わない銘柄のことです。詳しくは、こちらを参照してください。

    マーケットメイカーにも手数料を稼がれ、値動きも一方通行で、私はMM銘柄を好きになれません。

    さて、バブル化しない理由の解説です。

    昔、タマゴッチという馬鹿馬鹿しいおもちゃが流行りましたが、発売直後は品切れで買えない期間が長く続きました。 買えないということが、飢餓感を煽り、本来、興味がなかった人まで、つい買ってしまいました。

    楽天のケースは、タマゴッチと反対です。

    MM銘柄には、値幅制限がないのです。
    分割バブルの発生には、ストップ高の比例配分などで、買い手を飢餓状態に追い込む必要があります。

    ◆◆ストップ高のない制度では、価格が何処までも直ぐに上がってしまい、◆◆
    ◆◆崩壊も早いのです。◆◆

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    (2002/7/9)
    フッガー家の栄光と挫折

    フッガー家は、南ドイツのアウグスブルク出身の大金持ちです。 15世紀、フッガー家は、ベネチアを通じて、東方から仕入れた香辛料などを販売して、富を築きます。

    当時の香料は、肉を保存して、美味しく食べるための必需品で、末端価格は金よりも高かったのです。 ベネチアは、地中海交易が全盛の頃、ヨーロッパの商業の中心でした。

    ベネチアの商人は、エジプトのアレキサンドリアのアラビア商人から東方の物資を仕入れていました。

    15世紀後半、ヤコブ・フッガーの時代、フッガー家は、ヨーロッパ屈指の大富豪となります。
    この名前で、お分かりと思いますが、フッガー家は、ユダヤ人の一族です。

    金融業に進出し、ローマ教皇や皇帝に資金を貸し付けたのが、繁栄の契機になりました。

    ある日、アウグスブルクの領主が、貸し金の返済が出来なくなります。

    彼は、この領主から、銀や銅の鉱山の採掘権を手に入れます。
    この鉱山は、後に莫大な銀を産出して、ヨーロッパ最大の銀鉱山に発展します。

    この銀を使えば、ベネチア商人への支払いには困らなくなったのです。銀は、フッガー家の力の源泉でした。

    彼は、ローマ教皇レオ10世にも、サン・ピエトロ大聖堂の改修資金を貸していました。
    しかし、当時のローマ教皇庁は財政難で、利子の支払いにも困るようになります。

    そこで、考え出されたのが、免罪符です。 免罪符を購入すれば、これまでの罪は帳消しになり、天国にいけるというのです。

    この悪名高い免罪符の販売には、フッガーが関わっていたのです。
    購入代金の半分は、フッガーが受け取り、借金の返済に充てられました。

    これが、あまりに腐敗しているということで、1517年、マルティン・ルターが教会を批判して、宗教改革の発端になったのは、あまりに有名です。

    永遠に繁栄が続くと思われたフッガー家も、没落する時がきます。

    ◆◆その原因は、大航海時代と関係があるでしょう。◆◆

    ◆◆ 西回りと東回りで、もたらされた二つの物資が◆◆
    ◆◆フッガー家を窮地に追い込むことになるのです。◆◆

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    (2002/7/10)
    ポトス銀山と価格革命

    大航海時代になると、アフリカ喜望峰回りで香辛料が直接輸入されるようになります。アラビア商人の中間搾取をなくすと、ポルトガル人は、香辛料を10倍の値段で売ることができました。

    フッガーは、ベネチアからリスボンに仕入先を変えます。仕入れ価格は、ベネチアの半値になりましたが、販売価格も暴落して商売としての旨みはなくなります。付加価値は、ポルトガル人が独占したのです。

    香辛料の値崩れで、フッガーなどの南ドイツの商人は、打撃を受けます。 大西洋に面したリスボンやアントワープが、地中海に面したベネチア、ジェノバに代わり、交易の中心となります(商業革命)。

    そして、1545年にボリビアの高地ポトスで、銀の鉱脈が発見されます。

    インディオ達を苛酷な労働に駆り立て、ポトスは、世界最大の銀鉱山となります。

    スペイン人は夢をかきたてられ、アメリカへの移住が促進されます。 ポトスは、12万人を超える大都市に発展します。

    一方、過労とスペイン人が持ち込んだ天然痘の流行で、インディオの人口は激減します。 労働力不足が深刻になり、アフリカから黒人が奴隷として、連行されます。

    1572年水銀アマルガム法による精錬が採用され、銀の産出量は飛躍的に拡大します。毎年100艘の船舶が、200トンの銀をアメリカからスペインに運搬しました。

    これに対して、ヨーロッパの銀の産出量(ほとんどフッガー家が支配していた)は、年間30トンに過ぎませんでした。

    そして、ヨーロッパの銀を支配していたフッガー家は、銀価格の暴落で致命的な打撃を受け、没落します。

    新大陸の銀は、世界中に影響を与えます。
    ヨーロッパでは、新大陸からもたらされた銀貨が供給過剰になると、
    物価が2〜3倍となりインフレーションが起こりました(価格革命)。

    地代を銀で受け取っていた領主は、生活が成り立たなくなります。

    メキシコ銀は、絹や茶の支払い手段として、中国(明)まで運ばれます。 中国では、銀の流通が盛んになり、税の一部を銀で収める一条鞭法という税制が普及したそうです。

    ◆◆新大陸から世界に広まったものは、銀の他にもたくさんあります。◆◆
    ◆◆ ジャガイモ、とうもろこし、タバコ、麻薬、梅毒・・・・◆◆

    ◆◆2日間仕事で休みます◆◆

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    (2002/7/13)
    大富豪バフェットの光ファイバー投資

    コカコーラやウォルト・ディズニーの長期投資で、巨万の富を築いた男ウォーレン・バフェットが光ファイバー会社への投資を実施して、話題となっています。

    レベル3は、世界中に2万マイルの光ケーブル網を構築したハイテク企業です。
    顧客は、ベル地方電話会社、プロバイダー、ケーブルTV会社などです。

    バフェットが率いるバークシャー・ハザウェイは、他の2社の投資会社とともにレベル3が発行する5億ドルの転換社債を購入しました。 3社の内訳は、ロングリーフ・パートナーズが3億ドル、バークシャー・ハザウェイが1億ドル、レッグ・メイソンが1億ドルとなっています。

    5億ドルは、買収などにより、レベル3のライバル通信会社から顧客を引き取ることに使うことが検討されているそうです。

    バフェット氏は、光ファイバーを家庭まで引いて、超高速インターネットを可能にするFTTH(Fiber To The Home)時代を予測しているのかもしれません。

    バフェット氏は、ハイテクへの投資を実施しないことがよく知られていました。
    長期投資のタイミングを見極める際に、通信不況のこの時期を選んだ点に、
    彼の相場哲学を感じます。

    株ではなく、転換社債という形式を選んだ点にも、バフェット氏の安全思考の戦略がよく出ています。

    転換社債の金利はなんと9%、期間は10年です。倒産さえなければ、これが最悪のリターンになります。
    注目の転換価格は、3.41ドルで、時価の約20%高でした。

    Date Open High Low Close Volume
    1-Jul-02 3.02 3.25 2.72 2.89 4,383,400
    2-Jul-02 2.88 3.02 2.56 2.61 5,254,600
    3-Jul-02 2.75 2.99 2.48 2.57 4,410,700
    5-Jul-02 2.82 2.93 2.75 2.89 972,300
    8-Jul-02(発表直後) 5.18 5.34 4.07 4.36 32,643,400
    9-Jul-02 4.74 4.77 4.36 4.45 18,223,700
    10-Jul-02 4.64 4.78 4.45 4.7 9,668,500
    11-Jul-02 4.8 5.6 4.58 5.59 12,556,100

    さて、このニュースが、伝わった直後の7月8日のレベル3の寄り付きです・・・
    前日の終値の2.89ドルから79.2%も暴騰して、5.18ドルとなりました。

    ◆◆たった一日で、転換価格3.41ドルを遥かに超えてしまいました。◆◆
    ◆◆ バフェットのネームバリューは、たいしたものですね。◆◆

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    (2002/7/21)
    株主お食事券が株価を上げる
    (ココスの場合)

    いささか旧聞で恐縮ですが、ファミリーレストランのココスジャパンは、4月以来、株価が上昇しています。

    優待制度改正後ココスジャパンの値動き

    株価上昇の理由は、4月16日に発表された二つのニュースです。

    1. この日、ココスは、株式優待制度を100株以上の株主に拡張しました。

      現行株主優待制度新株式優待制度
      1000株以上所有の株主に対し、一律10,000円(500円券20枚)年2回、株主お食事券を贈呈します。1000株以上所有の株主及び実質に対し、一律10,000円(500円券20枚)年2回、株主お食事券を贈呈します。(現行どおり)

      100株以上999株以下まで所有の株主に対して、一律5,000円(500円券10枚)、株主お食事券を年2回贈呈します。

    2. そして、同時に単位株を1000株から100株に引き下げたのです。

    さて、4月16日のココスの株価は、743円でした。
    2003/2期の配当は、四季報によれば、10円×2回の予測です。

    4月の発表時点では、100株の株主にとって、お食事券を含めた利回りは、なんと16.2%でした。

    (20円×100+5000円×2回)÷(743円×100)=16.2%

    今は、株価が1360円まで、値上がりしたので、100株の株主の利回りは8.8%まで低下しました。 それでもレストラン好きには、まだまだ魅力があります。お近くにココスがある人は、考えられたら如何でしょうか? 権利落ちは、2月と8月です。

    ◆◆押し目買いして、100株を残して8月の権利落ち直前に売るのがいいのでは?◆◆
    ◆◆ 自己責任で御願いします。◆◆

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