■合併銘柄のINDEX買いの研究4■

---目次---
  • 追加上場の恐怖(関東つくば銀行)
  • AOCホールディングス誕生
  • キャノンファインテック誕生
  • キャノンファインテック誕生(その2)
  • キャノンファインテック誕生(その3)
  • 三菱証券のTOPIX買い

  • (2003/3/25)
    追加上場の恐怖(関東銀行)

    4月1日、関東銀行(東証一部、存続会社)とつくば銀行(非上場)が合併して、関東つくば銀行が誕生します。

    つくば銀行の株主に対して、1株につき、関東銀行株が0.1株の割合で、交換されます。 つくば銀行の発行済株数は、71,473,000株ですから、21万株(7147300×3%)のTOPIX買いが予測されていました。

    最近の値動きです。

    関東銀行の株価の推移
    日付 始値 高値 安値 終値 出来高
    2003年3月13日 860 860 851 851 6,400
    2003年3月14日 845 860 845 860 52,700
    2003年3月17日 865 879 859 867 9,900
    2003年3月18日 870 921 869 915 17,300
    2003年3月19日 900 902 882 895 8,700
    2003年3月20日 910 939 910 935 30,200
    2003年3月24日 950 976 948 976 38,100
    2003年3月25日(取引最終日) 896 929 895 895 103,700

    関東銀行は、昨日まで過熱することなく、順調に値上がりしてきました。

    同社は26〜31日に取引停止になります。
    普通に考えると、取引最終日の今日がTOPIX買いの日です。

    今日の一日チャートです。

    関東銀行の取引最終日

    寄り付きは、なんと896円(-80)で始まります。 前日の市場終了後、2003年3月決算の業績下方修正が発表されたことが原因でした。

    「安く買えれば、TOPIX買いで儲けるチャンス」と思ったコバンザメも多いでしょう。
    しかし、いくら待っても、ジンベイザメは、現われませんでした。

    たぶん、関東つくば銀行の取引が始まる4月1日も、ジンベイザメは来ないでしょう。

    福寿草さんの投稿によれば、つくば銀行分の株は、遅れて追加上場されるそうです。
    追加上場日は、まだ決まっていないのだ、と思います。

    過去にも、三菱証券(国際証券)、AOC(アラビア石油)など、遅れた前例はあります。

    何故、遅れたか?

    合併が成立するには、二つの停止条件があります。
    株主総会の承認と監督官庁の認可。

    前者は当然ですが、後者は余計なことで、規制緩和が望ましいですね。
    金融庁が、関東つくば銀行の合併を認可したのは、先週末の3月20日。

    これは、想像ですが・・・

    それから東証に手続きをすると、間にあわないのではないでしょうか?

    ◆◆追加上場日の情報をお持ちの方は、掲示板で教えてください。◆◆
    ◆◆ 東証は、もっと情報公開しないといけませんね。◆◆

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    (2003/1/8)
    AOCホールディングス誕生

    さて、アラビア石油(東証一部)と富士石油(非上場)は、株式移転により完全子会社となります。 共同持ち株会社・AOCホールディングスが1月31日に誕生します。

    合併比率は、アラビア石油:富士石油=1:1です。

    AOCホールディングスの東証一部上場は、設立前日の1月30日。

    アラビア石油分の53,137,377株は、1月30日に移転されます。
    株式移転交付金(配当)は、交付されません。

    そして、富士石油(株)の株主に対して割り当てられる20,450,000株については、株券交付予定日である2003年3月20日に追加上場する予定だそうです。

    非上場の富士石油の分に相当する量(2045万株×2.5%=51万株)を、ジンベイザメは買うわけですが、TOPIX買いの日は、大分先で3月になるようです。

    なお、アラビア石油はMSCIの採用銘柄では、ありません。

    アラビア石油は、富士石油の19.5%の大株主ですが、この分についても株式移転されます。

    3月には新会社の発行済株数は、約7300万株となります。

    アラビア石油の取引最終日は、1月23日です。
    同社は、イラク情勢が風雲急を告げ、仕手化しています。

    ここ2〜3日の値動きは、臆病者の私には、近づきにくい雰囲気です。

    8日の日証金は、貸し株残684,700株、融資816,900株ですが、最終日までに清算する必要はあるのでしょうか?

    ◆◆4日間の取り引き停止は、相場に影響する気もします。◆◆

    ◆◆ 以上の記事に間違いを発見された方は、掲示板かメールでお知らせください。◆◆

    (注)当初、富士石油の株券公布日を1月と誤解していましたが、3月の誤りでした。お詫びして訂正します。

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    (2002/12/18)
    キャノンファインテック誕生

    キャノンアプテックス(東証1部6421)とコピア(東証2部6442)が、2003年1月1日付で合併します。 両社の取り引きは、12月24日が最終日で、25〜30日は、取り引きが停止されます。

    いわゆる共同持ち会社方式ではなく、キャノンアプテックスを存続会社とする単純合併です。キャノンアプテックスは、1月1日にキャノンファインテックと社名変更します。

    コピアの株主に対して、1株につき、キャノンアプテックス株が0.41株の割合で、交換されます。
    また、12月末日のコピアの株主には、合併交付金(配当)が5円支払われます。

    東証2部のコピア分16,615,702株にTOPIX比率(2.7%)をかけた数量のTOPIX買い(約45万株)が期待できます。

    大発会(1月6日)に、株式の増加分がTOPIXに反映されます。

    したがって、その直前の営業日の12月24日がTOPIX買いが来る日です。

    会社名 株価(12/18) 発行済み株数@ 合併比率A @×A
    存続会社 キャノンアプテックス 東証1部 619 25,768,030株 キャノンアプテックス :コピア
    =1 : 0.41
    25,768,030株
    被合併会社 コピア 東証2部 250 40,526,104株 16,615,702株

    この日、ジンベイザメは、キャノンアプテックスとコピアの両方から、株を集めるでしょう。

    今日のコピアの終値250円を換算すると

    250÷0.41=609.7円
    となり、キャノンアプテックス619円と比べて少し割安です。

    しかし、24日の大引に上がるのは、TOPIXの計算に使われるキャノンアプテックスのほうです。

    ◆◆今日は、どちらも上がりましたが、深追いせず、安値を拾いたいものですね。◆◆
    ◆◆ 以上の記事に間違いを見つけた人は、掲示板かメールで教えてください。◆◆

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    (2002/12/24)
    キャノンファインテック誕生
    (その2)

    さて、今日(24日)は、キャノンアプテックスとコピアの取り引き最終日で、TOPIX買いの来る日です。

    両社の1日チャートです。大引付近以外は、ほぼ連動しています。

    最後の買いが少なかった割には、狼狽売りがでません。 配当を得て、大発会まで待とうとした人が多かったせいでしょう。

    キャノンアプテックス取引最終日(TOPIX買いの日)

    コピア取引最終日(TOPIX買いの日)

    最近の両社の値動きを振返ってみましょう。

    キャノンアプテックスの株価の推移
    日付 始値@ 高値A 安値B 終値C 出来高D
    2002年12月11日 615 615 607 612 31,000
    2002年12月12日 612 619 610 619 31,000
    2002年12月13日 599 618 599 609 48,000
    2002年12月16日 603 604 601 601 18,000
    2002年12月17日 602 603 600 600 32,000
    2002年12月18日 607 619 607 619 65,000
    2002年12月19日 619 645 619 645 104,000
    2002年12月20日 643 650 630 650 112,000
    2002年12月24日(取引最終日) 661 669 649 662 249,000
    コピアの株価の推移
    日付 始値a 高値b 安値c 終値d 出来高e
    2002年12月11日 245 250 245 246 61,000
    2002年12月12日 245 253 245 252 61,000
    2002年12月13日 251 252 247 247 38,000
    2002年12月16日 246 248 246 246 51,000
    2002年12月17日 246 247 246 246 39,000
    2002年12月18日 247 255 247 250 106,000
    2002年12月19日 252 261 252 257 53,000
    2002年12月20日 257 267 255 260 133,000
    2002年12月24日(取引最終日) 270 273 263 266 156,000

    両社の株価を比較するため、次の表をつくってみました。

    株価の欄は、

    (キャノンアプテックス株価)×0.41/(コピアの株価)

    を計算しました。1より大きければ、キャノンアプテックスが割高です。

    出来高の欄は

    (キャノンアプテックス出来高)+(コピアの出来高)/0.41

    を計算しました。キャノンアプテックスに換算した合計の出来高です。

    両社の株価の比較
    日付 始値 高値 安値 終値 合計換算出来高
    @×0.41/a A×0.41/b B×0.41/c C×0.41/d D+e×0.41
    2002年12月11日 1.029 1.009 1.016 1.020 56,010
    2002年12月12日 1.024 1.003 1.021 1.007 56,010
    2002年12月13日 0.978 1.005 0.994 1.011 63,580
    2002年12月16日 1.005 0.999 1.002 1.002 38,910
    2002年12月17日 1.003 1.001 1.000 1.000 47,990
    2002年12月18日 1.008 0.995 1.008 1.015 108,460
    2002年12月19日 1.007 1.013 1.007 1.029 125,730
    2002年12月20日 1.026 0.998 1.013 1.025 166,530
    2002年12月24日(取引最終日) 1.004 1.005 1.012 1.020 312,960

    19〜20日は、キャノンアプテックスの方が割高な時期が目立ちました。先回り買いが同社に入ったせいでしょう。

    しかし、今日のジンベイザメは、冷静に安いほうを買っています。

    値は1に近いことで、分かります。
    唯一の例外は、終値。2%も格差が開きます。

    合計換算出来高は、312,960株。私の予測45万株より14万株少ない結果です。

    ◆◆トラッキングエラーを嫌い、この分は1月6日に買われるとの説が有力です。◆◆
    ◆◆ 私は、本日売却。思ったよりは利益を得られました。◆◆

    ◆◆よいクリスマスイブになりました◆◆

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    (2003/1/6)
    キャノンファインテック誕生
    (その3)

    さて、大発会はキャノンファインテックの上場日。理論的なTOPIX買いの日は、12月24日ですが、14万株も買い残しがあり、どうなるか注目していました。値動きは、次のとおりです。

    キャノンファインテックの上場日

    寄り付きから、+34の696円、高値は9時51分+94の756円までありました。 焦ったジンベイザメが、不足分を損失覚悟で買い上がったためでしょうか。

    予想外の上昇幅です。この他、配当も貰えますから、よい投資でしたね。 出来高は、286,000株の大商いでした。

    「2社が合併して上場廃止になり、4営業日後、新会社が上場する場合、上場日は上がりやすい」という法則が有力かもしれません。

    特に寄り付きは、ご祝儀相場も関係するのでしょうか。TOPIX買いの需給関係だけでは、説明つかない気もします。
    そこで、最近の合併3例について、調査してみました。

    存続会社/新会社名 日付 始値 高値 安値 終値 出来高 上場日終値/最終日終値
    1 日本航空 2002年9月24日(取り引き最終日) 304 309 281 295 32,029,000 1.051
    日本航空システム 2002年10月1日(採用日前日) 305 311 294 310 41,121,000
    2 ジャパンエナジー 2002年9月18日(取り引き最終日) 234(117) 282(141) 230(115) 264(132) 36,952,000 1.019
    新日鉱H 2002年9月26日(採用日前日) 265 277 257 269 14,566,000
    3 川崎製鉄 2002年9月18日(取り引き最終日) 127 141 125 132 59,061,000 105.5
    JEF 2002年9月26日(採用日前日) 1,360 1,392 1,359 1,392 7,026,100
    4 キャノンアプテックス 2002年12月24日(取引最終日) 661 669 649 662 249,000 107.9
    キャノンファインテック 2003年1月6日(上場日) 696 756 686 714 286,000

    1〜3例はTOPIX買いが上場日なので、単純には比較できません。しかし、取り引き最終日と上場日の終値を比較すると全て上昇しています。(ただし、ジャパンンエナジーの最高値は、取り引き最終日でした。)

    ◆◆私はキャノンアプテックスを大量に保有していたのですが、◆◆
    ◆◆去年売り切ったのが残念です。◆◆

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    (2002/10/11)
    三菱証券のTOPIX買い

    さて、今日は三菱証券の合併に伴い、TOPIX買いの来る日でした。以前に書きましたが、当初、8月30日と予定されていた三菱証券のTOPI買いは、今日に延期されたのです。

    こうした場合、人よりも早く買えば、多くの利益を出せるのが普通です。
    しかし、日経平均がバブル後最安値を5回も更新する地合で、先週以前に買った人は、損したようです。

    下の表は、三菱証券の株価の推移で、一番右は日経平均です。 コバンザメ投資も、株価全体の値動きを考えないといけないようです。

    日付 始値 高値 安値 終値 出来高 日経平均
    2002年9月26日 689 689 675 675 745,000 9,320.92
    2002年9月27日 695 718 694 718 1,525,000 9,530.44
    2002年9月30日 719 744 710 737 2,608,000 9,383.29
    2002年10月1日 697 715 688 693 1,194,000 9,162.26
    2002年10月2日(バブル後最安値1) 703 713 697 698 884,000 9,049.33
    2002年10月3日(バブル後最安値2) 688 695 667 680 852,000 8,936.43
    2002年10月4日 661 673 660 667 565,000 9,027.55
    2002年10月7日(バブル後最安値3) 657 657 640 652 847,000 8,688.00
    2002年10月8日 646 657 642 651 1,132,000 8,708.90
    2002年10月9日(バブル後最安値4) 651 651 628 628 944,000 8,539.34
    2002年10月10日(バブル後最安値5) 620 639 607 631 1,327,000 8,439.62
    2002年10月11日(TOPIX買い) 661 673 643 658 7,838,000 8529.61

    一番儲けたのは、昨日の午前中に買った人。
    一昨日の後場に買った私は、タイミングが半日早すぎました。

    三菱証券の合併に伴うトピックス買いの日

    今日は、さすがに寄り付きから、上がりました。
    終値658円は、VWAP 657.8854 をわずかに超えました。

    小遣い稼ぎになったので、よしとします。

    さて、地蔵問答無用株式掲示板の地蔵さんから、
    手口のデータベースに関する耳よりな情報を教えてもらったので、ご紹介します。
    ここをクリック。

    ◆◆時系列や累積手口までわかる優れものです。◆◆
    ◆◆ 地場証券、ネット証券などは、抜け落ちているので、注意してください。◆◆

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