■一日チャートコレクションから■

---目次---
  • 一日チャート・コレクションから
  • 不思議な直線
  • みずほFGの逆襲
  • 発行済株数を上回る売り注文
  • ストップ高からストップ安へ(沖縄セルラー)
  • メジャーSQ寄付の大波乱
  • ある銘柄の立会い外分売日
  • 貸借銘柄の申し込み初日の大引(パソナ)
  • 売り出し価格決定日の不思議な直線
  • 破綻会社1円買い必勝法(あしぎんFG)

  • (2003/2/16)
    一日チャート・コレクションから

    一日チャートを眺めていると、時々美しいと感じることがあります。
    そんなときは、保存して、コレクションするのが、私の性癖です。

    さて、その中から、とっておきの2枚を御紹介しましょう。
    先ず、2002年6月18日のソフトバンクのチャートです。

    この日の後場一時頃、ソフトバンクは深刻な暴落を開始します。暴落した理由は、あまり明確なものがなかったと思います。
    価格が下がる従って、買い手が多くなります。

    そして、まるでボールが跳ねるように綺麗な円弧を描いてリバウンド。
    株価が上昇するにつれて、出来高は減っていきます。

    そして、再び自然落下。
    次に、跳ね返される地面は、一回目より高い位置で、出来高のピークは一回目より少ないのが特徴です。

    需要は、株価が下がると湧き出てくるのは、自然で実に美しい。

    さて、2枚目をご覧下さい。

    川崎織物は、仕手性のある低位株です。
    2003年1月29日、午後1時25分、出来高が少しずつ増やしながら、株価は上昇を開始します。

    株価の山と出来高の山がほぼ連動しているのが、お分かりになると思います。

    このチャートも、私は美しいと感じました。
    さて、川崎織物に何が起こったのか?

    材料が出たわけでは、ありません。実は、この株、カリスマ氏が掲示板で買い煽りをした株のようです。155円付近での大量出来高は、哀れな提灯筋の取引です。

    高ければ、高いほど買いたくなる不思議な世界

    ◆◆翌日には、行って来いの値段近くに暴落しました。◆◆
    ◆◆ ババをつかんだ人はお気の毒です。◆◆

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    (2003/2/16)
    不思議な直線

    まず、この不思議なチャートをご覧下さい。

    この日の出来高は、120,700株で、東証2部としては、かなり活発な取引です。 それにもかかわらず、1400円の取引が果てしなく続きます。VWAPは、1400.2991円でした

    1400円で大量に売りたい人と1400円で大量に買いたい人。 両者が存在しないと、このようなチャートは描けないでしょう。

    そんな奇跡が、ありえるのか?

    実は、この会社は、4月2日にストックオプション(新株予約権)を発行するようです。

    買い手の正体は、幹事証券会社の自社株買い。
    売り手は、一定価格の自社株買いを円滑に進めようと協力する、
    オーナーの可能性が高いと思います。

    権利行使期間は2〜10年後。

    期間中、株価が権利行使価格を上回れば、従業員は一株1400円で株を手に入れ、売却して利益を出せます。

    ずっと下回った場合は、この権利は、紙くずになります。
    従業員は、株価を上げようと、一生懸命働くというわけです。

    ストックオプション制度は、2002年4月から、「新株予約権」の無償発行形式で行われるようになりました。参考

    付与株式は、新株の発行か、自社株買いの金庫株か、どちらかを選択できます。
    この選択は、株主総会で決める必要はなく、権利行使時点までに行えばよいのです。

    ◆◆この会社が、後者(金庫株)を密かに選んでいるのは、言うまでもないでしょう。◆◆
    ◆◆ 権利行使価格を十分下回る1400円で、株を手当すれば、◆◆
    ◆◆会社は差益を出せるのです。◆◆

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    (2003/5/1)
    みずほの逆襲

    みずほFGは、徹底的に売り込まれ、4月28日には、58,700円の史上最安値を記録します。

    30日、日銀当座預金残高の目標を5兆円引き上げる、金融緩和策が明らかになると午後から急上昇してストップ高の62,700円となります。

    ・・・最安値から二日目の今日・・・

    日経朝刊に「与党三党が株価対策を連休明けにまとめる」との記事がのり、みずほFGとっては追い風でした。

    さて、今日の「みずほFG」のチャートです。

    朝、私がチェックした時は、ストップ高68,700円の買い気配でした。

    買い方(29,273株)に対し、売り方(24,933株)と、勢力は、ほぼ拮抗しています。

    寄り付いたら、どちらが勝つか?
    勇気のない私は、小早川秀秋のように形勢を観察です。

    9時55分、約3万株の出来高で、寄り付き!
    2分後、500円下がると、直ぐに急上昇。

    あっけない、勝負でした。
    買い方の完勝。寄り付きから5分後。株価は、再びストップ高に張り付きます。

    勝負の世界は、非情です。
    雪崩をうって、観客は買い方に参加します。
    (実は、私も比例配分の買いをこの時点で入れました)

    売り1,200株に対して、買いは1万株以上。
    3時終了。比例配分が決定。
    売り(1813株)はほとんど変わらないのに、買いはなんと62,772株に増加します。買いは売りの34.6 倍です。

    売り叩かれ、散々痛めつけられた「みずほの逆襲」。

    ◆◆明日のストップ幅は、最後の5000円。◆◆

    ◆◆三連続ストップ高は、確実かもしれませんね。◆◆
    ◆◆ 政治家の方、安心して株価対策を緩めては、いけませんよ。◆◆

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    (2003/5/13)
    発行済株数を上回る売り注文

    その日、日本風力開発は、人気が集中していました。 港湾内や国有林など従来、開発が認められていなかったエリアでの風力発電が可能になるよう規制緩和を進める、と新聞で報道されたからです。

    2003年5月12日
    その売り板が、現われたのは午前10時過ぎ。
    上昇トレンドの最中です。

    725,000円---730,000株

    同社の発行済株数23,157株の31.5倍の売り注文!
    もちろん、発行済株数を超える売りが出せるはずありませんので、これは誤注文です。

    これが、来月なら、手口非公開で、犯人は分かりません。 しかし、まだ5月。

    注文を出した証券会社名は、自己売買のディーラー達には、丸見えでした。
    ミスをしたのは、地場の永和証券。

    直ぐに、1,192株が約定します。

    注文が出てから、約1分後
    永和証券は、慌てて巨大売り注文を取り消します。

    信じがたい売り板は、消えても影響を残し、株価はいったん下がります。

    永和は、直ぐに買戻しに入ります。初めは、気づかれないように、少しずつ。

    次第になりふりかまわず、大胆に・・

    株価は、この影響でぐんぐん上がります。
    午前10時40分過ぎ、永和証の買い株数は500株以上あったそうです。

    午前10時49分、ラジオたんぱで永和のミスがニュースとして流れます。 株価は、さらに暴騰します。

    永和証券は、前場中に、買戻しを終了させます。損害は2000万円近いそうです。 平均買戻し価格は、741,000円ぐらいでしょうか。この日の出来高は、9,931株(発行済株数の42.9%)でした。

    しかし、もう少し、気づくのが遅れ、3万株約定したらどうなるのか?

    ストップ高が連日続き、最後は「融け合い」で解決するしかないでしょう。

    融け合い価格が、3倍とすると損害は435億円。
    地場証券クラスでは、倒産です。

    証券会社は、発注に関する危機管理が必要でしょう。

    ◆◆今回の教訓。◆◆

    ◆◆ もし、発行済株数を上回る売り注文を見たら、どうすればいいか?◆◆
    ◆◆ 皆で、全力で買い捲りましょう。◆◆

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    (2003/5/25)
    ストップ高からストップ安へ
    (沖縄セルラー)

    KDDIの子会社でau事業を展開している沖縄セルラー電話は、5月12日に2003年3月期の決算を発表します。売上げは、39,980百万円(+7.6%)、利益は1,773百万円(+49.2%)の増収増益でした。

    利益を発行済株数の68,355株で割ると、1株当たり利益は、25,825円です。 この株の12日の終値109,000でPERを計算すると4.22倍です。

    携帯関連でPERが4.22倍は、めちゃくちゃ安すぎない?
    という発想で連続ストップ高が、始まったのだと思います。

    15日には大和証券がデイリーレポートで注目銘柄として取り上げたほか、16日には立花証券が投資判断を「強気」としたのも追い風になりました。

    以下は、8連続ストップ高の株価の推移です。

    日付 始値 高値 安値 終値 出来高 PER
    2003年5月8日 96,000 96,000 93,000 94,500 60 3.66
    2003年5月9日 95,000 100,000 94,000 99,000 35 3.83
    2003年5月12日 105,000 109,000 104,000 109,000 ストップ高 252 4.22
    2003年5月13日 125,000 129,000 123,000 129,000 ストップ高 722 5.00
    2003年5月14日 138,000 149,000 138,000 149,000 ストップ高 1,695 5.77
    2003年5月15日 169,000 169,000 169,000 169,000 ストップ高 542 6.54
    2003年5月16日 189,000 189,000 189,000 189,000 ストップ高 487 7.32
    2003年5月19日 209,000 209,000 209,000 209,000 ストップ高 194 8.09
    2003年5月20日 229,000 229,000 229,000 229,000 ストップ高 210 8.87
    2003年5月21日 249,000 249,000 209,000 209,000 ストップ高・ストップ安 1,285 8.09
    2003年5月22日 189,000 189,000 189,000 189,000 ストップ安 84 7.32
    2003年5月23日 181,000 205,000 176,000 192,000 3,347 7.43

    さて、圧巻は弁慶草さんに教えていただいた5月21日のチャートです。

    9時40分台、買いが売りを圧倒した状態で気配値が249,000円のストップ高になると、ジャスダックの特徴で、いきなり約定します。

    ジャスダック銘柄は、成行き注文はなく、指値注文しか認められません。従って、比例配分はされず、場中に約定するのです。

    今日も、このままストップ高か?

    ところが、1000株以上の買い板が、あっという間に消えます。

    後場・・売り注文が殺到して、気配値は暴落を続けます。

    午後1時30分頃、気配が209,000円のストップ安になると自動的に約定。
    東証のつもりで、「とりあえず買い注文を入れ、2時55分に取り消そう」なんて考えた人は、高値づかみをします。

    ◆◆PER相場が暗転する瞬間でした。◆◆
    ◆◆ PER8倍台なんて銘柄は、いくらでもありますよね。◆◆

    ◆◆明日は休みます◆◆

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    (2003/6/16)
    メジャーSQ寄付の大波乱

    新天地さんから、紹介していただいた一日チャートの傑作です。

    2003年6月13日(第2金曜日)は、メジャーSQでした。

    指数先物やオプションの清算は、この日の寄付をもとに計算されます。 この日の寄付の直前は、株価を都合のよい値に決めようと投資家の思惑が交錯し、魔女が飛び交います。

    yahooの掲示板によれば、塩野義製薬(日経平均採用銘柄)の寄り付き前の気配値は1774円(前日と同じ)で、144万株の売りと買いが拮抗していました。

    9時直前、売り方の24万株の注文で、気配値は暴落します。
    買い方は、慌てて、24万株の新規注文を出します。

    ところが、買い方の注文は一瞬遅かったのです。
    株価は、特別売気配1,744円(-30円)が出た直後、寄り付きます。

    9時1分、遅すぎた買い注文は、無情にも株価を1,810円まで、押し上げます。

    その後、株価は急降下、昨日の終値に落ち着きます。

    寄り付きの大波乱が終わると、株価は1774円を中心に不自然な直線を描きます。
    「寄り付きの反対売買は、昨日の終値で行うこと」という暗黙の了解でもあるのでしょうか?

    この日の出来高は、2,628,000株の大商い。この内の200万株以上は、9時1分までに取引されました。

    ◆◆チョンボした魔女は、ファーストボストンという噂です。◆◆
    ◆◆ 以上の記事で間違いを見つけた方は、掲示板で教えてください。◆◆

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    (2003/9/11)
    ある銘柄の立会い外分売日

    この銘柄の分売価格は、昨日の終値2100円を3.4%ディスカウントした2027円でした。

    立会い外分売は、午前9時を少し過ぎたところで、売却可能になるようです。 したがって、分売で株を手に入れた投資家は、寄付きに参加できません。

    寄り付き2100円・・・前日と変わらず。 この株価が今日の高値です。

    分売数量2.05%、先回り5.78%、残日数79日

    分売株が売れるようになると、鞘取りを狙った売り圧力が強まり、出来高を伴って暴落します。 分売価格を下回っても、落下の勢いは消えません。

    9時21分、パニック売りで1950円の安値を記録します。

    売物が出尽くすと、株価の動きが止まり、一転買い気配。

    株価は次第に値上がりします。
    後場は、出来高も少なくなり、欠伸がでるような変化の乏しさです。

    分売価格よりも0.6%〜1.4%高い株価に相当する2040〜2055円は、よっぽど安定したゾーンなんですね。

    プールに飛び込んだ人が潜水する。すぐに水中から顔を出して泳いでいるようです。

    今日の出来高60600株は、分売数量10万株の60.6%でした。

    ◆◆分売日のパターンは他にもいろいろありますが、◆◆
    ◆◆このチャートは特に印象に残りました。◆◆

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    (2003/10/16)
    貸借銘柄の申し込み初日の
    大引(パソナ)

    パソナは、公募(5000株)&売出(5000株)を実施中。10月28日に東証一部に上場することが決まっています。 10月15日に終値803,000円の3%downで、売出価格(778,910円)が決定しました。

    パソナは、ヘラクレス上場ですが、空売りが出来ます

    さて、申し込み初日の一日チャートです。
    引け近くの怒涛の上げが今回の注目点です。

    今夜、当選の電話連絡を受け、明日、申し込みを行う投資家も多いでしょう。
    利鞘稼ぎの空売りを買い支えるのは、大変です。

    しかし、キャンセルを防ぐため、株価は少しでも高くしたい。
    効率の追求の結果、このようなチャートが出現します。
    場中は適当に買い支え、朝刊に載る終値を一生懸命高くします。

    朝刊に載る四本値は、初値813,000、高値813,000、安値797,000、終値809,000です。
    しかし、平均値VWAP は、803,408 円と低めなのです。

    ◆◆貸借銘柄の申し込み初日は、このパターンが多いようです。◆◆
    ◆◆申し込み二日目以降や非貸借銘柄には、出現しないようです。◆◆

    ◆◆ 二日間休みます。◆◆

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    (2003/10/27)
    売り出し価格決定日の
    不思議な直線

    ご承知のように回転寿司トップ級のカッパクリエイトが、11月7日に店頭から東証一部に上場します。 同社は、40万株(発行済株数8,404,000株の4.76%)の売出を行います。

    今日(10月27日)は、価格決定日でした。

    価格決定日のチャートは、無理やり下げるというパターンが多いようですが、今日の後場は、出来高は増加したのに、株価変動の少ない不思議な直線が出現します。 大和は、よっぽど9700円で決めたかったのでしょうね。VWAPは9714.2582 です。

    売出価格は、3%downの9409円。実は、私もブックビルディングに参加していました。

    ◆◆書いているうちに、証券会社から電話・・・◆◆
    ◆◆200株応募して、全株当たりました。 人気がないのが、意外です。◆◆

    ◆◆受渡し日は11月7日、TOPIX買い日は12月8日です◆◆

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    (2003/12/3)
    破綻会社1円買い必勝法
    (あしぎんFG)

    先週末、政府は、債務超過と認定された足利銀行に公的資金の投入を決定します。 預金保険機構がゼロ円で同行の全株を強制取得して国の管理下に置く一時国有化措置を取ります。

    つまり、株式責任が厳しく問われたわけです。 あしぎんFGの株価は、12月1日51円、2日21円のストップ安比例配分でした。

    さて、注目は、今日の寄り付きでした。

    9時15分、あっさりと初値がつきます。
    株価は、なんと1円!出来高は、2億株を超します。

    驚いたのは、その後です。時間の経過とともに上昇して、終り値は6円。 寄り付き買って引けに売った人は、たった1日で投資資金が6倍になったんですね。

    出来高は624,678,000株。東証1部の出来高150,399万株の41.5%を占めました。 考えてみれば、1円より下は、売れなくなる事態だけ。利喰いできたときは、2倍の2円。上場廃止まで、かなり時間があるので有利ですね。

    ◆◆ダメモトで、こういうときは1円で買い指値すべきだと思い知らされました。◆◆
    ◆◆「破綻会社1円買い必勝法」と名づけましょう◆◆

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