■歴史の玉手箱2■

---目次---
  • 鉄器と核兵器の拡散(前編)
  • 鉄器と核兵器の拡散(後編)
  • ユダヤ人、ジャコブ・シェフと日露戦争(前編)
  • ユダヤ人、ジャコブ・シェフと日露戦争(中編)
  • ユダヤ人、ジャコブ・シェフと日露戦争(後編)
  • スエズ運河と大英帝国(前編)
  • スエズ運河と大英帝国(後編)
  • 恐竜と人類(前編)
  • 恐竜と人類(後編)

  • (2001/1/29)
    鉄器と核兵器の拡散(前編)

    鉄は、豊富な資源ですが、人類が利用できるようになったのは、金、銅、錫より、ずっと後になってからです。

    その理由は、1500度近い高温を作り出し、鉄を溶かすのが困難だったからです。 日本のたたら製鉄によれば、燃料には火力の強い木炭を使い、不足する酸素を供給するため、空気をふいごで送り込まなければなりません。

    鉄に炭素を染み込ませると硬くなります。鋼で作られた剣や鎧は、古代において最強の武器でした。

    世界で、初めて鉄器を作った国は、ヒッタイトです。
    この国はBC1650年頃、アナトリア(今のトルコの場所)に、建国されました。

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    天然ウランは、核分裂するウラン235がわずか0.7%しか含まれていません。残りは、ウラン238です。原子爆弾を製造するには、このウラン235を濃縮して、ほぼ100%にする必要があります。

    そして、この高濃縮ウラン(プルトニウムでもよい)を中心に、回りを火薬で取り囲み、同時に火薬を爆発させます。 中の高濃縮ウランが爆風により圧力が高まり、臨界点に達した時、核爆発が起こります。

    1945年7月16日、アメリカは、メキシコ州アラモゴートで
    世界初の核実験に成功します。
    世界最強の兵器の誕生です。

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    ヒッタイトの王は、鉄器を独占しようとしました。鉄器の製造は、首都ハットゥシャの中心地のみで行われ、その技術は何百年も秘密でした。

    鉄器を保有するヒッタイトは、大国エジプトに匹敵する強国になります。両国はシリアの領有を巡って戦争になりますが、引き分けに終ります。(BC1286年、カデシュの戦い)

    東からアッシリアの勢力が大きくなります。弱体化したヒッタイトは、経済的な理由で、鉄器の輸出を始めます。

    そして、西方で飢饉がおこり、飢えた「海の民」が国内に進入して、BC1200年ヒッタイトは、滅亡します。

    鉄を作る技術者は、各地に散らばります。彼らは、丁重に迎えられます。エジプト、アッシリアは、こうして鉄器の技術を習得します。そして、200年後のBC1000年、オリエントのすべての国に鉄器は拡散します。

    中国、朝鮮半島を経て、弥生時代の日本にまでその技術は、拡散したのです。

    武器の技術は、最高機密ですが、いずれ拡散していく運命にあるのです。

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    アメリカの核の独占は、長続きしませんでした。1949年 8月29日 ソ連、カザフスタンのセミパラチンスクで初の原爆実験 に成功します。

    英国(1957年)、フランス(1960年)、 中国(1964年)、インド(1974年)、パキスタン(1998年 )と核兵器の拡散が続きます。

    1992年ソ連が崩壊して、ロシアの経済的混乱から、核関連の技術者の流出が懸念されます。 イスラエルと北朝鮮は、核実験はしていませんが、既に核を保有していると推定されています。核兵器の誕生から、まだ55年しか経過していないのです。アラブ諸国も対抗上いずれは、核を保有するでしょう。

    核兵器も、いずれ拡散していく運命にあるのです。

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    ◆◆念のため言いますが、私は、日本の核武装については、反対です。◆◆
    ◆◆ 明日は、核拡散の影響について発表します。◆◆

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    (2001/1/30)
    鉄器と核兵器の拡散(後編)

    核拡散の恐ろしさを考えてみましょう。

    もし、イラクのサダム・フセインが、クウェート侵攻を2〜3年遅らせたと仮定します。彼はその間に、核兵器の開発を成功させるとします。

    そして、クウェートに侵攻すると同時に、核実験を行います。欧米は、イラクを非難するでしょうが、バクダット空爆に踏み切れたでしょうか? もし、空爆を行えば、イラクは、スカッドミサイルに核弾頭をのせて、イスラエルに発射するでしょう。

    イスラエルも核で反撃、確実に核戦争になります。

    アメリカは、リスクの大きさを計算し、
    結局、バクダット空爆に踏み切れないと思います。

    まして、地上戦などできません。多国籍軍に対して、核爆弾が投下されたら多くのアメリカ人が戦死してしまいます。 アメリカは、被害の少ない戦争しかできないのです。

    フセインは、クウェートの石油を手に入れ、
    サウジアラビアまで手を伸ばしたでしょう。

    世界の石油を手にした独裁者は、イスラム諸国から
    サラディン(十字軍を破ったイスラムの英雄)と呼ばれたでしょう。

    もし、セルビア人が、アメリカに届く大陸間弾道弾(ICBM)と核弾頭を持っていたら、どうなっていたでしょうか? NATOは、非難を繰り返すだけで、軍事的行動は何も出来ないでしょう。

    マスコミや平和団体が非難しても、何も影響を与えません。

    セルビア人は、ボスニアのモスレム人とコソボのアルバニア人の
    民族浄化に成功してしまいます。
    アメリカ人は、自国に核ミサイルを落とされてまで、「世界の警察」の仕事はしません。

    もし、テロリストが核爆弾を手に入れたらどうでしょう?あらゆる要求は、受け入れられるでしょう。

    独裁者、民族主義者、テロリストたちは、核兵器を欲しがります。

    開発途上国のパキスタンでも出来たのだから、そんな難しくはないですよ。

    平和主義者のあなたに、問題提起。

    北朝鮮は、いずれ韓国に吸収される確率が高いと思います。

    その時、北の核兵器はどうなるのでしょうか?

    「統一朝鮮軍が、核を引き継ぐ」との主張が出てくるかもしれません。
    韓国の経済力と北朝鮮の核兵器が合体し、強大な国家が生まれます。

    ◆◆日本の世論は、その時どうなるのでしょうか?◆◆
    ◆◆ 以上の話は、次の、実に面白い本に啓発されて書きました。◆◆
    ◆◆辛口すぎて、すみません。◆◆
    ◆◆核拡散防止条約は大事ですね。◆◆

    (参考文献)「文明の衝突」 サミュエル・ハンチントン著  集英社

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    (2001/2/2)
    ユダヤ人、ジャコブ・シフと
    日露戦争(前編)

    日露戦争中、そのユダヤ人が、何故日本に肩入れしたのかを理解するには、
    アメリカに移民したロシア系ユダヤ人の歴史を知らなければならないでしょう。

    1881年ロシア帝国のアレキサンドル2世が、改革派により暗殺されます。

    後を継いだアレキサンドル3世は、改革派を支えていたユダヤ人に対し、敵視政策を実施します。

    ロシアのユダヤ人迫害(ポグロム)が激化します。ロシアの南部を中心にロシア人の集団がユダヤ人に襲いかかったのです。 彼らは、子供や老人に対しても無慈悲でした。

    まったく罪のない2万人のユダヤ人が家を失います。財産を奪われたり、
    怪我を負うなど被害にあった者は、10万人に達したそうです。

    特に、凄惨だったのは、日露戦争の前年の1903年4月のイースターの日に
    キシネフで起こった、ポグロムです。

    この日、ロシア民族主義者に扇動された民衆は、ユダヤ人を無差別で襲い、49人が死亡し、500人以上が怪我を負います。 1500の家や商店が略奪、破壊され、キシネフに住むユダヤ人の1/5が路頭に迷います。

    ミュージカル「屋根の上のバイオリン弾き」は、この時代のロシアの村に住むユダヤ人の話です。

    迫害されたユダヤ人の多くが、新天地アメリカに逃れます。1880年から、移民制限法の成立する1925年までロシア、ポーランドなどからアメリカに移民したユダヤ人の数は、237万人にも達します。

    自由で平等で実力主義の国、迫害のない素晴らしい国、アメリカで、彼らは、金を儲ける才能を開花させます。 ユダヤ人は、アメリカの人口の2.5%を占め、経済的に成功した人が多いのです。 そして、ロシア系ユダヤ人は、今日のアメリカのユダヤ人の最大の勢力なのです。

    ◆◆さて、そのユダヤ人と日銀総裁・高橋是清との運命的な出会いは、◆◆
    ◆◆キシネフのポグロムの記憶が鮮明に残る◆◆
    ◆◆1904年2月のことだったのです。◆◆
    ◆◆ この続きは、明日発表します。◆◆

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    (2001/2/3)
    ユダヤ人、ジャコブ・シフと
    日露戦争(中編)

    そのユダヤ人の名は、ジャコブ・シフといって、ドイツからアメリカに移民したユダヤ人です。

    彼は、アメリカ金融界で大成功した資産家です。

    当時のウォール街は、ジャコブ・シフ率いるユダヤ系のクーン・レープ商会とWASP系のJPモルガンが、主導権を争っていました。

    ジャコブは、ユダヤの華麗なる閨閥を作り上げます。
    彼の娘は、ドイツのユダヤ人銀行家ウォーバーグ家に嫁ぎます。
    そして、孫娘は、ユダヤ最強の財閥ロスチャイルド家に嫁いだのです。

    彼は、金儲けに関心があるだけでなく、ユダヤ神学校の設立やユダヤ関係の慈善事業に深いかかわりを持つ、ユダヤ人社会のリーダーでした。。

    海外で迫害されるユダヤ人の救済にも、奔走していたのです。
    彼は、ユダヤの敵、帝政ロシアを心から憎んでいました。

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    日清戦争に勝利した日本は、清から遼東半島を割譲させます。南下政策をとっていたロシアは、フランス、ドイツを誘いこれを返還させます(三国干渉)。

    この事件を契機に、日本人のロシア憎しの感情が高まります。日本には、大国ロシアを相手に戦争する力がなかったのです。臥薪嘗胆が日本国民の合言葉になります。

    ロシアは、日本を侮り、南下政策を強引に推し進め、
    満州、北朝鮮へと公然と勢力を拡大します。
    このままでは、ロシアの圧迫で、日本自体も危うくなります。

    1904年2月10日、自重していた日本は、ついにロシアに戦線布告します(日露戦争)。

    この戦争、日本にとって大きな問題点がありました。
    日銀の金庫には、わずか1000万ポンドしかなく、財政は逼迫していました。

    ◆◆イギリスに発注した軍艦の支払いにも困っていたのです。◆◆
    ◆◆ 莫大な、戦費をどう調達すればよいのでしょう?◆◆
    ◆◆明日は、完結編です。◆◆

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    (2001/2/4)
    ユダヤ人、ジャコブ・シフと
    日露戦争(後編)

    日露戦争が始まると戦費調達の使命を受けた日銀総裁・高橋是清は、1000万ポンドの外債を募集するため渡米します。

    下馬評は、大国ロシアの勝利は確実。
    負ける確率の高い国に対し、金を貸すのは、誰が考えても危険です。
    アメリカでの交渉は、難航して失敗します。

    高橋は、ガックリと肩を落として、次の目的地ロンドンへ向かいます。

    高橋は、ロンドンでユダヤ人・ロスチャイルドに会うことができます。何故か彼は、500万ポンドの外債発行を快諾します。

    そして、ロスチャイルドは、高橋に、
    たまたまイギリスに滞在していた、そのユダヤ人ジャコブを紹介します。

    そして、あれほど難航したアメリカでの発行交渉が、短時間で成立。ジャコブの経営するクーンレープ商会は、残りの500万ドルの外債をすべて引き受けます。

    「ユダヤ人の敵・帝政ロシアと戦う、勇気あるアジアの新興国・日本を助けよう」
    こうした口コミがアメリカのユダヤ人社会で広がります。

    5月の締切日には、四倍の申し込みが殺到します。

    これを含め延べ5回の外債が発行され、日本は8200万ポンドの戦費を調達しますが、その40%は、アメリカでジャコブが売りさばいたと言われています。

    そして、ジャコブは、娘の嫁ぎ先ドイツのウォーバークに、
    「日本の外債を引き受け、帝政ロシアの戦費調達に協力しないように」
    との電報を打っています。

    士気に勝る日本軍は、機関銃で守られたロシア側の203高地を奪取し、日本海海戦で東郷の連合艦隊は、バルチック艦隊を全滅させます。1905年講和が成立、日本の危機は、去ったのです。

    1905年、日本は、ジャコブ・シフの功労に感謝して、勲二等瑞宝章を授与しています。
    1906年、ジャコブ・シフは、夫人など6人を伴なって来日、明治天皇に拝謁しています。

    第一次世界大戦では、ジャコブは、アメリカの友好国フランスやイギリスの戦争債権にはあまり協力しませんでした。まるで、帝政ロシアと戦う敵国ドイツの味方をしているかのように見えました。

    ◆◆そして、帝政ロシアは、ついに革命で倒れます。◆◆

    ◆◆ 人間の行動を支配するのは、経済原理だけではありません。◆◆
    ◆◆ ところで、「現在におけるユダヤの敵」とは、誰でしょうか?◆◆

    (参考文献)  「高橋是清 随想録」  高橋是清の自伝

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    (2001/2/21)
    スエズ運河と大英帝国(前編)

    スエズ運河は、地中海(ポートサイド)と紅海(スエズ)を結ぶ全長170Km水深8mの運河です。

    両岸は、砂漠で河のように見えます。パワーシャベルのない時代、工事には、強制労働によって多くのエジプト人の生命の犠牲が払われ、完成までに10年の歳月がかかったのです。

    1869年11月、フランス人レセップスの活躍により、運河は完成します。

    国際スエズ運河会社の株式は、52%がフランス人の所有、
    44%がエジプトの所有でした。

    これで、アフリカの喜望峰を回らなくても、アジアに行けるのです。 しかし、この運河を最もよく利用していたのは、フランスではなく、ライバルのイギリスだったのです。

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    19世紀、大英帝国の絶頂期、ビクトリア女王の時代。大英帝国は、宰相に保守党のディズレーリを選びます。 このニュースは、ヨーロッパで驚きをもって、伝えられました。

    当時のヨーロッパでは、ユダヤ人は金儲けは上手いが
    国家には忠誠をつくさないと言われていました。
    ディズレーリは、キリスト教に改宗したユダヤ人だったのです。

    ディズレーリは、「将来フランスが、イギリスに対しスエズ運河の使用を禁止すること」を恐れていました。
    1870年、ディズレーリはレセップスをロンドンに招き、勲章を与えて懐柔しようとします。

    しかし、それだけでは、不安でした。
    もし、スエズ運河が使用できなくなれば、イギリスと植民地との連絡は
    不自由になり、ライバルのフランスに負けてしまいます。

    ◆◆思いがけない、ビックニュースが飛び込みます。◆◆
    ◆◆ それは、世界一のユダヤ人の大金持ち・ロスチャイルド家の晩餐会に◆◆
    ◆◆ディズレーリが招かれた時のことでした・・・・◆◆

    ◆◆この続きは、明日発表します。◆◆

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    (2001/2/22)
    スエズ運河と大英帝国(後編)

    ロスチャイルド家の当主ライオネルのところに、フランスのユダヤ人から極秘電報が届きます。

    エジプトがフランスに対して、国際スエズ運河会社の株式を400万ポンドで買い取るように要請している。フランスは、買取に難色を示している。

    との内容でした。

    ロスチャイルドは、直ぐに古くからの友人ディズレーリに電報を見せます。

    内容を確認したディズレーリは、恩人ビクトリア女王のために同社の株を買い取る決心をします。 女王の同意を得て、全閣僚の委任状を取り付けることに成功します。

    しかし、ここで難問が立ちはだかります。明日までに400万ポンドの現金をそろえないと、契約が成立しないのです。

    英国議会は、休会中。また、たとえ決議が出来ても、イングランド銀行には、それだけの現金がなかったのです。

    ここで契約を逃すと、フランスがイギリスの動きを察知して、巻き返されます。

    慌てふためいたディズレーリは、再びロスチャイルドの豪邸に向かいます。

    彼は、ロスチャイルドに切り出します。

    「明日までに、400万ポンドの現金を用意して貸していただけないでしょうか?大英帝国が担保です。」

    長い沈黙が続きます。

    ユダヤ人の友人が命がけで勝負に出ている。
    大英帝国は、他の国に比べて、ユダヤ人に寛大だ。
    熱い思いが、ロスチャイルドの心にこみあげてきます。

    「かしこまりました、ご用立てしましょう。ただし、金利は・・・」

    彼も、金融業者、金儲けにならないことは絶対やりません。

    ◆◆こうして、1875年11月、スエズ運河は、◆◆
    ◆◆イギリスがエジプトに替わり管理することになったのです。◆◆
    ◆◆ 名宰相ディズレーリとユダヤ人脈の勝利でした。◆◆

    ◆◆英仏の支配は、1956年エジプトのナセル大統領が◆◆
    ◆◆スエズ運河を国有化するまで続きます。◆◆

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    (2001/3/12)
    恐竜と人類(前編)

    恐竜が始めて、誕生したのは、三畳紀の中ごろ、すなわち2億2500万年前といわれています。

    当時の地球は、パンゲア大陸が唯一の大陸でした。
    やがて、パンゲア大陸は、分裂を開始して中央に古地中海(テチス海)が出来ます。

    最初の恐竜ヘレラサウルスは、
    体長わずか2メートル弱、二足歩行の肉食獣でした。

    恐竜は、哺乳類や鳥類と同じように、暖かな血が通った生き物です。

    冷血動物の爬虫類と異なり、足を直立させ敏捷に行動することができるのです。
    当時最も優れた生物だった恐竜は、温暖な気候の中で進化します。

    カモノハシリュウの母親は、爬虫類のように卵を産みっぱなしではありません。 愛情を込めて、子供にえさを与え育てたことが化石からわかっています。

    彼らは、群れをつくって行動しました。彼らの知能はカラスのように高かったのです。

    恐竜は、次第に増加して地球の覇者となります。

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    人類がチンパンジーと分岐したのは、500万年前だそうです。

    全人類は、15万年前に生まれた、たった一人のアフリカ女性を先祖に持つそうです。
    彼女は、アフリカのイブと名づけられました。

    人のミトコンドリアのDNAは、母親のものを受け継ぎ、父親からは影響を受けません。その解析から、わかったそうです。

    彼らのうち、ヨーロッパに向かったものは、クロマニオン人といわれ、先住民のネアンデルタール人を滅ぼします。

    北方に向かったものは、寒冷地に適応してモンゴロイドとなり、黄色人種の先祖となります。そして、アフリカに残った種族がネグロイド(黒人)になったのです。

    1万2000年前に最後の氷河期が終わります。この頃、人類は農耕を発明します。
    この人類最大の発明は、飢餓をなくし、世界人口は、500万人から100倍の5億人に増加したと言われています。

    ◆◆明日は出張で休みます。◆◆
    ◆◆この続きは、明後日発表します。◆◆

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    (2001/3/14)
    恐竜と人類(後編)

    ジュラ紀から白亜紀初期にかけて、恐竜は、全盛時代を迎えます。 ソテツやイチョウの生い茂る中、恐竜は、巨大化の道を歩みます。

    龍脚類のマメンチサウルスは、長さ22メートル、体重40トンもあったそうです。

    ティラノサウルス(ラテン語で凶暴なトカゲの意味)は、白亜紀の終わりに登場した前足の小さい最強の肉食恐竜で、全長17メートル、高さ6メートルもあり、映画「ゴジラ」のモデルになりました。

    さて、今から6500万年前のある日、すべての生物に君臨していた恐竜を、震撼させる天変地異が起きます。

    胸騒ぎで目を覚ました一匹のティラノサウルスが、
    ふと夜空を見上げると、不気味で巨大な閃光が、天から落ちてきます。

    宇宙からやってきた、直径10kmの巨大な隕石が、地球の海に激突します。
    落下点は、現在では、陸地(ユカタン半島)になり、直径100kmのクレーターが出来ています。

    全世界の海岸に、空前の高さの大津波が、押し寄せます。海岸にいた全ての陸上生物は、逃げ遅れ海に流されます。

    そして、衝突で生じた大量のチリが成層圏まで達して、短期間で気温が急低下します。

    その後、温室効果で気温は、反対に上昇し、草食恐竜の食料としていた、裸子植物が枯れてしまいます。

    隕石には、イリジウムが含まれていました。6500万年前の地層には、チリが降り積もったイリジウムを含む層(K/T境界)があり、これより新しい地層から恐竜の化石は、一体も発見されません。

    この日を境に起こった劇的な変化に対応できずに、
    地球の支配者・恐竜は、一匹残らず絶滅したのです。

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    さて、人類は、高度の文明を発展させて、地球の絶対的な支配者となりました。
    しかし、人類の歴史はわずか500万年で、恐竜の1億5000万年の歴史と比べると遥かに見劣りします。

    人類は、ダイオキシンなどの汚染物質を撒き散らし、エネルギーを浪費して地球の温暖化を加速させています。また、民族、宗教の違いによる戦争も絶えることがありません。

    核兵器が拡散され、人類同士の戦争により自滅する可能性も高まっています。

    ◆◆隕石落下の時というよりも、あと1000年もつかどうか。 ◆◆

    ◆◆やはり、人類は、将来恐竜のように、一人残らず、◆◆
    ◆◆絶滅するのではないでしょうか?◆◆

    (参考文献)「よみがえる恐竜王朝」 董 枝明  東 洋一著  小学館

    (追伸)昨日、クレディセゾン、買いました。

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