■株価理論のデータ検証(6)■

---目次---
  • 売り禁実施日の株価の動き
  • 政治銘柄・青木建設を検証する(前編)
  • 政治銘柄・青木建設を検証する(後編)
  • MSCBとセザールの株価の推移

  • (2002/11/28)
    売り禁実施日の株価の動き

    さて、ソフトバンクは、今日から売り禁です。
    売り禁とは、「新規信用売りと、信用買いの現引が停止」される措置のことです。

    ソフトバンクの寄り付きは1450円(+55)に値上がりします。しかし、その後下落して終値は1370円(-25)。いわゆる寄り付き天井でした。

    (終値-始値)/(始値)=(1450-1370)/1450を計算すると5.5%も下がっています。 空売りはできませんが、喫茶掲示板の投稿によれば、カバーワラントのプットを買えばこの値下がりで儲けることができるそうです。しかし、GSのワラントのボラティリティは、異常に高く、手数料も割高との指摘もありました。

    売り禁の初日は、こうした株価の動きをする可能性が高いのか?

    興味がでてきて、8月9日以降の東証分11社について調査しました。

    P=(終値-始値)/(始値)

    売り禁初日のPがプラスだったのが7社、マイナスは2社、ゼロが2社。
    ソフトバンクのように陰線になるのは、少なく、どちらかと言えば、素直に陽線になるようです。


    平均値は、1.68%で、あまり大きくありません。
    投資効率を高めるには、上りと下り列車を選別する方法が、別途必要なようです。

    よい考えは、ないでしょうか?

    ◆◆仕手株が多い大阪証券取引所については、◆◆
    ◆◆事情が異なる可能性もあるので、そのうち調べてみます。◆◆

    ◆◆ 使用したデータは、以下のとおりです。◆◆
    ◆◆明日は、休みます。◆◆

    (株)西日本銀行 8327
    日付 始値 高値 安値 終値 前日比% (終値-始値)% 出来高
    2002年8月7日 296 310 296 306 3.38% 74,000
    2002年8月8日 310 314 310 310 1.31% 0.00% 93,000
    2002年8月9日 売り禁実施日 319 324 317 321 3.55% 0.63% 281,000
    2002年8月12日 317 318 310 310 -3.43% -2.21% 74,000
    2002年8月13日 310 313 310 311 0.32% 0.32% 62,000
    2002年8月14日 311 316 310 310 -0.32% -0.32% 64,000

    (株)九州親和ホールディングス 8340
    日付 始値 高値 安値 終値 前日比 終値-始値 出来高
    2002年8月12日 289 290 279 279 -3.46% 76,000
    2002年8月13日 276 287 276 286 2.51% 3.62% 41,000
    2002年8月14日 売り禁実施日 286 294 286 294 2.80% 2.80% 87,000
    2002年8月15日 294 303 294 302 2.72% 2.72% 156,000
    2002年8月16日 304 304 297 297 -1.66% -2.30% 55,000
    2002年8月19日 297 300 287 297 0.00% 0.00% 78,000

    (株)滋賀銀行 8366
    日付 始値 高値 安値 終値 前日比 終値-始値 出来高
    2002年8月12日 441 441 428 428 -2.95% 77,000
    2002年8月13日 424 439 418 433 1.17% 2.12% 33,000
    2002年8月14日 売り禁実施日 428 441 428 435 0.46% 1.64% 76,000
    2002年8月15日 440 441 440 441 1.38% 0.23% 87,000
    2002年8月16日 442 442 430 441 0.00% -0.23% 64,000
    2002年8月19日 439 441 431 441 0.00% 0.46% 73,000

    (株)三重銀行 8374
    日付 始値 高値 安値 終値 前日比 終値-始値 出来高
    2002年8月16日 496 500 495 500 0.81% 36,000
    2002年8月15日 499 500 493 496 -0.80% -0.60% 37,000
    2002年8月14日 売り禁実施日 492 498 492 498 0.40% 1.22% 39,000
    2002年8月13日 494 496 487 490 -1.61% -0.81% 23,000
    2002年8月12日 497 498 492 494 0.82% -0.60% 30,000
    2002年8月9日 495 498 494 497 0.61% 0.40% 65,000

    (株)新井組 1854
    日付 始値 高値 安値 終値 前日比 終値-始値 出来高
    2002年8月29日 56 57 53 55 -1.79% 79,400
    2002年8月30日 59 66 57 58 5.45% -1.69% 2,323,000
    2002年9月2日 売り禁実施日 59 61 57 59 1.72% 0.00% 351,600
    2002年9月3日 59 60 57 60 1.69% 1.69% 319,300
    2002年9月4日 59 59 55 55 -8.33% -6.78% 177,000
    2002年9月5日 53 54 50 51 -7.27% -3.77% 115,700

    日本エア・リキード(株) 4086
    日付 始値 高値 安値 終値 前日比 終値-始値 出来高
    2002年9月3日 425 427 405 410 -3.53% 160,000
    2002年9月4日 400 408 396 396 -3.41% -1.00% 136,000
    2002年9月6日 売り禁実施日 527 529 527 528 33.33% 0.19% 1,581,000
    2002年9月9日 527 528 527 528 0.00% 0.19% 1,017,000
    2002年9月10日 528 528 527 527 -0.19% -0.19% 554,000
    2002年9月11日 527 528 527 527 0.00% 0.00% 289,000

    (注)フランスの親会社のエールリキードがTOB(530円)により100%完全子会社化するという発表があり、
    売り禁になったそうです(アマポーラさんの情報)。

    東洋通信機(株) 6708
    日付 始値 高値 安値 終値 前日比 終値-始値 出来高
    2002年9月9日 353 361 353 358 1.42% 34,000
    2002年9月10日 362 367 362 366 2.23% 1.10% 55,000
    2002年9月11日 売り禁実施日 366 369 364 366 0.00% 0.00% 36,000
    2002年9月12日 371 389 367 387 5.74% 4.31% 104,000
    2002年9月13日 377 387 376 377 -2.58% 0.00% 157,000
    2002年9月17日 387 415 387 415 10.08% 7.24% 259,000

    日本冶金工業(株) 5480
    日付 始値 高値 安値 終値 前日比 終値-初値 出来高
    2002年9月18日 35 35 32 34 -2.86% 1,065,000
    2002年9月19日 32 33 27 29 -14.71% -9.38% 7,386,000
    2002年9月20日 売り禁実施日 25 26 22 23 -20.69% -8.00% 3,294,000
    2002年9月24日 23 25 22 22 -4.35% -4.35% 1,811,000
    2002年9月25日 22 22 18 20 -9.09% -9.09% 2,006,000
    2002年9月26日 20 21 19 19 -5.00% -5.00% 850,000

    ツムラ(株) 4540
    日付 始値 高値 安値 終値 前日比 終値-始値 出来高
    2002年10月3日 1,069 1,130 1,069 1,126 5.33% 1,314,000
    2002年10月4日 1,125 1,125 1,080 1,110 -1.42% -1.33% 737,000
    2002年10月7日 売り禁実施日 1,090 1,175 1,082 1,146 3.24% 5.14% 987,000
    2002年10月8日 1,146 1,150 1,111 1,117 -2.53% -2.53% 415,000
    2002年10月9日 1,118 1,119 1,063 1,086 -2.78% -2.86% 497,000
    2002年10月10日 1,030 1,105 1,030 1,105 1.75% 7.28% 497,000

    (株)ダイエー 8263
    日付 始値 高値 安値 終値 前日比 終値-始値 出来高
    2002年10月4日 125 126 112 125 0.00% 5,146,000
    2002年10月7日 100 103 87 87 -30.40% -13.00% 11,744,500
    2002年10月8日 売り禁実施日 97 117 94 117 34.48% 20.62% 10,034,000
    2002年10月9日 121 126 100 103 -11.97% -14.88% 6,705,000
    2002年10月10日 116 122 105 119 15.53% 2.59% 4,202,000
    2002年10月11日 115 117 110 112 -5.88% -2.61% 1,743,500

    藤和不動産(株) 8834
    日付 始値 高値 安値 終値 前日比 終値-始値 出来高
    2002年11月11日 32 34 31 32 0.00% 1,791,000
    2002年11月12日 31 35 31 33 3.13% 6.45% 1,229,000
    2002年11月13日 売り禁実施日 35 36 31 33 0.00% -5.71% 1,270,000
    2002年11月14日 32 33 31 32 -3.03% 0.00% 665,000
    2002年11月15日 31 32 28 30 -6.25% -3.23% 803,000
    2002年11月18日 30 30 28 29 -3.33% -3.33% 405,000

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    (2002/1/25)
    政治銘柄・青木建設を検証する
    (前編)

    小泉首相になってから、政治銘柄という言葉をほとんど聞かなくなりました。
    解散があり総選挙が近づくと選挙資金を稼ぐために政治銘柄が上がるという話が、昔は新聞の株式欄に書いてあった気がします。

    株の売買益で政治家が資金を得れば、直接の政治献金より安全でしょう。 しかし、そんなことが、実際にできるのでしょうか。

    仕手筋や証券会社が、相場づくりの理由付けに利用しているだけのような気もします。
    まぁ、実際に上がれば、真実はどうでもよいのですが・・・

    中曽根元首相の殖産住宅相互、金丸信のNTTや東京建物などいろいろあるようですが、私は、政治銘柄というと竹下元首相の青木建設を思い出します。

    1999年に青木建設会長を辞任した青木宏悦氏は、創業者一族です。

    彼は、元大蔵官僚で、官房長官秘書官も経験しています。
    この時、竹下登元首相は、官房副長官でした。
    このときに刎頚の友といわれる関係が形成されたのでしょう。

    1973年、青木宏悦氏は、竹下元首相の「後ろ盾」の効果で、青木建設の社長に就任します。

    中堅ゼネコンにもかかわらず、自民党などへの政治献金は多額で、数年前まで全企業中で上位30位以内に入っていました。
    青木建設株は、竹下登元首相自身も多数保有しており「竹下銘柄」と言われました。
    同社の株価は、選挙や政局の節目ごとに上がったと言われますが、本当でしょうか。

    明日、調べてみたいと思います。

    ご承知のとおり、同社は2001年12月6日、民事再生法の適用を東京地裁に申請しました。負債総額は3721億円でした。

    ◆◆yahooの株価は、そのうちに調べられなくなりますので、◆◆
    ◆◆今のうちにやろうという発想です。◆◆
    ◆◆ 明日をお楽しみに。◆◆

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    (2002/1/26)
    政治銘柄・青木建設を検証する
    (後編)

    竹下登さんが政治的に大きな勝負に出たのは、1985年2月、田中元首相に反旗を翻し、田中派内に「創政会」を結成したときです。 (残念ながら、この頃の青木建設の株価についてのデータがありません。)

    そして、1987年7月「経世会」(竹下派)として正式に独立。同年11月、竹下登は、首相に就任します。 古い四季報をみると、1987年1月には811円だった株価は、10月には1200円のピークをつけます。 しかし、他の建設株も、ほぼ同じような値動きをしています。

    yahooのデータが取れるのは1990年以降です。そして、竹下さんが、「変形性脊椎(せきつい)症」で入院して権力を失ったのは、1999年4月です。この間の総選挙と株価の動きを調べました。

    この間の総選挙は、3回あります。

    1993年の総選挙の時の青木建設は、竹下銘柄として、一番怪しい値動きをしています。
    選挙の1.6ヶ月前に、490〜590万株/日の出来高を伴い上昇します。ピークは選挙の48日前でした。

    青木建設の出来高は、通常は30〜60万株しかありません。

    この出来高を伴った上昇こそが、政治銘柄の醍醐味なのでしょう。 その後、株価は下がります。

    そして、選挙後は、5日程度は共通して値下がりしているようです。

      
               
        第39回総選挙(1990年2月18日)第40回総選挙(1993年7月18日)第41回総選挙(1996年10月20日)
    直前の高値 不明 5月31日(48日前)10月1日(19日前)
    633円395円
    4,912,000株2,748,000株
    選挙前日1430円520円360円
    選挙翌日1420円503円351円
    選挙5日後1340円491円336円

    ◆◆誰が仕掛け、どんなカラクリで竹下登さんの政治資金になったのか?◆◆
    ◆◆ 私には、よく分かりません。◆◆

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    (2002/2/24)
    MSCBとセザールの株価の推移

    下のグラフは、セザールの2001年6月から先週末までのセザールの株価の推移です。200円から100円まで、ほぼ一貫して値下がりしています。

    実は、この値下がりには、ヘッジファンドがセザールから購入した特殊な転換社債が関係しているようです。

    セザールは、2001年4月27日付けでHBK Master Fund L.P.との間で、30億円のMSCB(ムービング・ストライク転換社債)の発行に合意しました(リンク参照)。

    この転換社債は、金利はつきません。
    そして、株価が値下がりした場合、転換価格は見直されます。

    各月第2金曜日 (日本時間、以下「決定日」という。)までの各3連続取引日(決定日当日を含む。)の東京証券取引所における額面普通 株式の株価の加重平均値で1円未満を切り上げた金額が、当初転換価額又はその時点で有効な転換価額を1円以上下回る場合は、転換価額は当該決定日の翌営業日(日本時間)以降上記により算出された金額に修正される。
    ただし、法律上認められない限り、転換価額は、普通株式の額面金額を下回らないものとする。

    要約すると、毎月第二金曜日を含むたった3日間、既存の転換価格を下回ることで、
    額面価格(50円)までなら転換価格が低く見直されてしまうのです。

    一度下がった価格は、株価がいくら上昇しても、上がることはありません。
    株を借りて、空売りするヘッジファンドがMSCBを現渡しに利用すれば、なんと都合よく便利でしょうか。

    現行の転換価格は、87円です。

    この価格が決まった2月6日〜8日の四本値と出来高は、次のとおりです。

    この3日間の株価は安く、出来高が多くなっています。
    価格操作の疑いを感じるのは、私だけでしょうか?

    日付 始値 高値 安値 終値 出来高
    2002年2月4日 95 97 91 92 400,000
    2002年2月5日 90 94 89 92 385,000
    2002年2月6日 88 90 83 85 1,013,000
    2002年2月7日 84 87 81 86 1,052,000
    2002年2月8日(第2金曜) 88 92 86 89 908,000
    2002年2月12日 93 94 90 91 726,000
    2002年2月13日 91 92 90 91 406,000

    ◆◆来月6〜8日にセザールの株価が87円に接近するようなら、◆◆
    ◆◆この価格を大きく下回る可能性が高いのでしょう。◆◆
    ◆◆ こんな転換社債(MSCB)を発行する会社はダメですね。◆◆

    (参考)本編は、はずし屋 さんの投稿をヒントに書きました。

    セザールの株価の推移

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