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---目次---
  • ワラント行使の翌月(日産自動車の場合)
  • 第三者割り当て増資の払い込み日(第一電工の場合)
  • 自社株消却の翌月(デンソーの場合)
  • 転換社債の償還日とTOPIX買い(松下電工の場合)
  • 大東銀行の第三者割り当て増資
  • 失敗談、伊藤忠商事の公募増資
  • 第三銀行の第三者割り当て増資

  • (2001/6/9)
    ワラント行使の翌月
    (日産自動車の場合)

    次のチャートは、2002年4月26日の日産自動車の株価の動きです。

    2002/4/26の日産自動車

    この日の出来高は、23878000株。終値は998円と前日と比べて1.9%程度の値上がりでした。年初来高値の更新。

    特に、250万株の取引が集中した大引けは、迫力がありました。

    買いの主体は、もちろんTOPIX買いです。

    何故、彼らは、この日買わなければならなかったか?
    その理由を、説明したいと思います。

    ルノーは日産自動車の36.8%の株を手に入れた他に、新株引受権付社債(ワラント債)を保有していました。 ゴーン社長のリバイバルプランが成功し、ルノーはワラントの権利行使を実行することにします。

    2002年3月1日に、ルノーが新規に取得した日産自動車株は、約5億4000万株(発行済み株数の約12%)に達したそうです。 さて、東証のTOPIXの修正ルールは次のようになっています。

    修正を要する事由  修正日 修正に使用する株価
    新株予約権付社債の新株予約権の行使行使された日の翌月末 修正前日の株価

    修正に使用する株価というのは、TOPIX投信が買わなければならない日の株価という意味です。
    3月にワラントを行使した場合、翌月末の4月30日(月)に増加分がTOPIXに採用されます。従って、その前日の4月26日がXデーになるのです。

    TOPIX買いは、1350万株に達したと考えられます。
    54000万株×2.5%=1350万株

    ◆◆こうした情報は、何処を見ればよいのでしょうか?◆◆
    ◆◆ ご存知の方は、掲示板かメールで教えてください。◆◆

    (参考)このページは、名無しさんの投稿をヒントに書きました。

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    (2001/6/10)
    第三者割り当て増資の払い込み日
    (第一電工の場合)

    第一電工(東証一部)は、三菱マテリアルに対して、第三者割り当てによる新株式を122,230,000株発行します。 価格は、一株あたり45円で、今日(6月10日)は、払込日でした。

    第一電工のこれまでの発行済み株数は、140,572,740株にすぎません。 従って、新株数は、かなりのウエイトです。
    第一電工は、東証一部に上場していますから、TOPIX買いによる株価上昇が期待できました。

    何日に投信は、買ってくるか?
    TOPIXの修正ルールは次のようになっています。

    修正を要する事由  修正日 修正に使用する株価
    第三者割り当て増資変更(追加)上場日修正前日の株価

    この場合、変更(追加)上場日とは、払込日の翌日のようです。
    つまり投信買いの日は、払込日となります。

    さて、今日(払込日)の第一電工の一日チャートです。

    第三者割り当て増資払込日の第一電工

    この日は、57円で寄り付き後、高値61円(+7%)までありました。その後失速しましたが、大引けでやや戻し、終値は59円(+3.5%)でした。 最後の上げがやや物足りない感じですね。

    出来高は、2575000株の大商いです。この出来高は、第三者割り当て新株式の2.11%に相当します。

    私は、寄り付きに買いましたが、サラリーマンなのでデイトレードできず、売りはぐりました。 明日、寄り付きで逃げる予定です。

    本件を教えていただいたのは、またしても名無しさんです。ありがとうございました。

    今後も両社は重要な日程が続き、目を離せません。

    ◆◆8月1日、三菱マテリアルは、第一電工を株式交換により、完全子会社とします。◆◆
    ◆◆ 交換比率 三菱マテリアル:第一電工=1:0.185◆◆

    ◆◆ さらに、第一電工は、住友電工の巻き線関連事業部門と◆◆
    ◆◆統合が予定されています。◆◆

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    (2002/6/11)
    自社株消却の翌月
    (デンソーの場合)

    次のチャートは、2002年4月26日のデンソーの株価の動きです。

    2002/4/26のデンソー

    この日は、3,108,900株の大商いでした。大引けにかけて怒涛の売りで終値は2020円と50円も値下がりしました。

    今日は、この急落の原因を突き止めたいと思います。

    2月25日発表の資料によれば、デンソーは、 平成13年8月27日開催の取締役会において自己株式の取得について 次のとおり決議していました。

    1. 取得する株式の種類 当社普通株式
    2. 取得する株式の総数 48,000,000株(上限とする)
    3. 株式の取得価額の総額 1,000億円(上限とする)

      今年の1〜2月もデンソーは 6,700,000株 の自社株買いを行なったのはよく知られています。

      自社株買いは去年から続いており、その累計は、44,700,000株 に達したのです。
      2002年3月、デンソーは、4470万株の自社株を一気に消却します。

      さて、例によって、東証のTOPIXの修正ルールを調べてみましょう。

      修正を要する事由  修正日 修正に使用する株価
      自己株式消却行使された日の翌月末 修正前日の株価

      TOPIXが修正される翌月末とは、4月30日(月)です。そして修正前日の26日(金)、TOPIX売りの嵐が吹き荒れたのです。 出来高3,108,900株のうち、94万株(4470万株×2.11%)はTOPIX売りと考えられます。

      ◆◆月末の前日の大引けは、◆◆
      ◆◆自社株買いの多い企業を買うチャンスかもしれません◆◆
      ◆◆ななし先生、ネタ切れです。新ネタご教授ください◆◆

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      (2002/6/27)
      転換社債の償還日とTOPIX買い
      (松下電工の場合)

      松下電工は、1992年に500億円の転換社債を発行しています。 利率は2.7%で、転換価格は929円です。利率がよいこともあり、4月末の段階で、半分ほどは、未転換でした。

      5月下旬の株価は、転換価格を上回っていたので、最終的には株に転換した方が得でした。

      この転換社債の償還日は、2002年5月31日でした。
      転換終了日は、その前日の30日までです。
      したがって、5月中に、約2800万株の駆け込み転換が実施されました。

      転換社債の行使に関する、東証のTOPIXの修正ルールは、次のとおりです。

      修正を要する事由  修正日 修正に使用する株価
      新株予約権付社債の新株予約権の行使行使された日の翌月末 修正前日の株価

      ワラント債のときの根拠と同じ条文になるようです。
      転換終了日を調べれば、誰でも簡単に大量行使月が予測できます。

      さて、今日27日は、行使月の翌月末の前日でした。 59万株(2800万株×2.11%)のTOPIX買いがチャートから、分かると思います。

      2002/6/27松下電工

      引けの値上がりは、僅か6円(+0.7%)。

      このテクニックで利益をあげるのは、難しいですね。

      ついでに、5月に4000万株の自社株消却のあったトヨタ自動車です。サカキさんが、ご提供の資料を参照してください。

      84万株(4000万株×2.11%)のTOPIX売りが予測できました。

      2002/6/27トヨタ自動車

      ◆◆こちらの大引けの値下がりは、40円(-1.3%)です。◆◆
      ◆◆私の注文は、両方とも空振りでした。◆◆
      ◆◆明日は、休みます◆◆

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      (2002/7/18)
      大東銀行の第三者割り当て増資

      7月17日は、大東銀行の第三者割り当て増資の払込日でした。

      割り当て価格は300円で、その規模は、3333万3000株。すでに県内外の法人、個人約5640先から引き受けの内諾を得ていました。100億円の増資で、低下した自己資本比率を8%台に高めるのが目的です。

      同社は、一部上場企業なので、増資分のTOPIX買いが17日に期待されます。 この増資が成功するなら、市場外から株が調達されない限り、この日値上がりは、確実でした。

      前例としては、2002年3月16日に1.12億株の資本増強のための増資を実施した福島銀行が上げられます。同社は、一日では買いきれず3月14日〜22日にかけて、株価が急騰しました。

      さて、大東銀行の株価の推移を表にまとめました。

      日付 始値 高値 安値 終値 出来高
      2002年7月12日 313 314 312 313 72,000
      2002年7月15日 313 315 313 314 84,000
      2002年7月16日 314 318 314 317 120,000
      2002年7月17日 払い込み日 320 330 320 330 557,000
      2002年7月18日 325 325 319 321 195,000

      さて、次のチャートは、払込日の株価です。
      この日の高値が、売り抜けのチャンスです。

      大東銀行の第三者割り当て増資の払い込み日

      この日の高値330円は、前日の終値317円の5.43%高でした。 この日の出来高は、557,000株で、第三者割り当て増資の1.67%に相当します。

      大東銀行の場合は、福島銀行と比較して増資の規模も小さく、TOPIX買いは17日〜18日の二日間で、ほぼ終了したようです。

      私は、15日に買い、17日に売り、+3.83%の儲け。小遣いを稼ぎました。

      ◆◆払込日が出張と重なり、大きく買えなかったのが、心残りです。◆◆
      ◆◆ 銀行の資本増強増資。次が楽しみです。◆◆

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      (2002/7/24)
      失敗談、伊藤忠商事の公募増資

      伊藤忠商事は、15,800万株の公募及び売り出しを行ないました。

      1. 発行価格 363円
      2. 発行価額 348円
      3. 申込期間 平成14年7月17日〜平成14年7月19日
      4. 払込期日 平成14年7月24日
      5. 受渡期日 平成14年7月25日

      (注)引受人は発行価額で買取引受けを行い、発行価格で募集を行います。

      今日は、その払込期日です。
      売り出しは、安定操作の分だけで、ほとんどが公募です。
      従って、今日は15800万株の2%と見積もって、318万株のTOPIX買いが期待できます。

      いくら大型株でも、多少は上がるだろう。そんな思惑で、私は寄り付きで買いました。

      結果は、無残。午前中に投げざるを得ませんでした。
      寄り付きは、366円の3円高、終値は357円の6円安です。

      伊藤忠商事の公募増資の払い込み日(翌日は受渡し日)の株価の推移

      一日チャートを見ると、引けに100万株の取り引きが成立しており、TOPIX買いは予定通り来たようです。
      しかし、この売り物の多さは、何でしょう。
      次の表は、公募の日程です。

      日付 始値 高値 安値 終値 出来高
      2002年7月15日 403 403 390 394 4,438,000
      2002年7月16日 価格決定日 385 387 373 375 13,158,000
      2002年7月17日 申込日 370 374 365 372 25,715,000
      2002年7月18日 申込日 376 381 369 378 14,797,000
      2002年7月19日 申込日 376 381 374 376 9,750,000
      2002年7月22日 369 377 366 373 9,073,000
      2002年7月23日 371 371 363 363 5,347,000
      2002年7月24日 払込日 366 367 351 357 9,163,000
      2002年7月25日 受渡し日

      安定操作は22日まで活発でした。 払込日って、証券会社が、集めた金を伊藤忠に払込む日なんですかね?

      証券会社が、安定操作に熱心なのは、客が証券会社に払い込む「申込日」でした。

      23〜24日は、大量公募をこなすための無理な買支えがなくなり、自然落下する時期だったのでしょうか?

      「安定操作で、公募価格363円は割れないのでは」などと考えたのは、迂闊でした。

      私は、毎日TOPIX買いのことばかり考えているので、外の条件が見えなくなっているのかもしれません。

      ◆◆高い授業料を払いましたが、これも勉強と諦めます。◆◆
      ◆◆損をされた方、申しわけありませんでした。◆◆
      ◆◆ 明日は、仕事で休みます。◆◆

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      (2002/7/30)
      第三銀行の第三者割り当て増資

      7月12日の日経金融新聞によれば、第三銀行は総額151億4300万円の第三者割当増資を正式決定します。割当先数は6368で、シャープや日立製作所、日本土建、三重交通、井村屋製菓など県内外の大手企業が引き受けます。

      増資により今年9月末の連結自己資本比率は8.8%程度(3月末7.2%)になる見通し。

      新規発行株数は3,985万株
      発行価額は一株当たり380円

      払い込み期日は7月30日・・・つまり、TOPIX買いの来る日は、今日だったのです。

      第三銀行の第三者割当増資の払い込み日の株価の推移

      この日の終値は、昨日と比べて13円高(+3.19%)の421円でした。TOPIXが+2.42%でしたから、それほど上がったわけでは、ありません。

      この種の投資は、本来地味なものなのです。

      出来高は、752,000株で、新規発行された3,985万株に対する割合は、1.89%でした。

      以下は、この9営業日の株価の推移です。

      日付 始値 高値 安値 終値 出来高
      2002年7月18日 402 402 392 395 79,000
      2002年7月19日 397 400 396 396 96,000
      2002年7月22日 399 405 398 402 165,000
      2002年7月23日 402 406 398 404 176,000
      2002年7月24日 404 420 400 420 176,000
      2002年7月25日 414 414 403 404 61,000
      2002年7月26日 403 407 402 403 104,000
      2002年7月29日 410 410 407 408 160,000
      2002年7月30日(払込日) 409 421 406 421 752,000

      ◆◆明日は、千代田インテグレとメガネトップのお祭りの日。昇格日前日ですね。◆◆
      ◆◆残念ながら、私は仕事でHP休みます。指値どうしよう?◆◆

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