■J_Coffeeの徒然草(32巻)■

---目次---
  • 風の谷のナウシカ(前編)
  • 株価がフライングした有償減資(クレイフィッシュ)
  • 立会外分売日のストップ安(クラビット)
  • 東北新幹線「はやて」の影響
  • 名前の由来
  • まだまだ続く?日本コーリンの暴落
  • 繰り延べ税金資産

  • (2003/6/30)
    風の谷のナウシカ(前編)

    ・・・1983年・・・

    当時ほとんど無名のアニメ作家、宮崎駿に徳間書房から、映画製作の話が舞い込みます。 彼は、アニメ-ジュという雑誌に、何度も中断しながら、未来アニメを書いていました。

    これを映画化したのが、名作「風の谷のナウシカ」(1984年公開)です。

    ・・・・・・・・・・・・・

    戦争により放射能で汚染され、巨大なカビの森(腐海)が地球を覆う時代。 腐海には、ダンゴムシを恐竜並の大きさにしたような生物、王蟲(おうむ)が生息しています。

    巨大なカビからは、有毒の瘴気が立ち昇ります。

    人間は、腐海の片隅の村でひっそりと生活していました。
    風の谷はそんな村の一つ・・・ナウシカは、風の谷の族長の娘です。
    ナウシカは、全ての生き物と心を通じることができる不思議な力がありました。

    風の谷には、古くからの言い伝えがありました。

    その者青き衣をまといて金色の野に降りたつべし。
    失われた大地との絆を結び
    ついに人々を清浄の地にみちびかん。

    ・・・・・・・・・・・・・

    私は、この映画をテレビで三回観ました。
    何故、この映画は、人の心を捉えるのか?
    多分、ラストシーンが感動的だからでしょう。思わず涙が溢れます。

    ・・・そのラストシーンとは・・・・

    王蟲の子供を苛めたため、腐海の王者は人間に対する復讐を誓います。
    王蟲の目は、怒りで赤く輝いています。

    大地を埋め尽くした王蟲の大軍が、風の谷に向って暴走します。
    ナウシカは、王蟲の子供を助け出します。
    ナウシカは、襲ってくる王蟲に命を賭けて立ちはだかります。

    彼らが子供を連れて、森に帰ってもらうため・・・
    迫り来る王蟲の大軍。
    そのスピードは、全く減速しません。

    ・・・激突・・・
    ナウシカの身体は宙に投げ飛ばされ
    落下し、大地に叩きつけられます。

    ◆◆悲しいレクイエム・・・映画館は静まり返ります。◆◆

    ◆◆ この続きは、明日発表します。◆◆

    (参考ホームページ)風の心

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    (2003/6/29)
    株価がフライングした
    有償減資(クレイフィッシュ)

    クレイフィッシュといってもザリガニのことではありません。 ITバブル時代(2000年)に華々しく登場した光通信系のレンタルサーバー会社です。

    株式公開したときの公募価格は1320万円でしたが、その後業績は振るわず、仕事もせずに公募で集めた現金だけが残っているようです。

    2002年9月末以来、あの村上世彰さん率いるファンドが1615株(15.7%)を保有しています。 このままでは株主数が減り、上場廃止は不可避です。

    さて、70万円前後だった株価が、6月に入り不自然な急騰をし始めます。 12日には、ついに120万円を突破します。20日までの間、何者かが上限120万円で買集めていますね。

    クレイフィッシュの有償減資の発表と株価

    いったい何故?

    20日市場終了後、取締役会は、来る7月31日の臨時株主総会で
    有償減資を提案することを決定します。参考

    8月18日末の株主に対して、一株当たり140万円の払い戻しをした上で、減資を行うのです。
    村上氏の要求が影響したのだと思います。

    資本の減少の内訳は、次のとおりです。

    資本減少の内訳
    減資前@ 減資後A @-A
    資本金 8,062,325,000 566,865,000 7,495,460,000
    資本金準備金 7,344,661,736 465,101,736 6,879,560,000
    利益剰余金 869,141,358 869,141,358 0
    資本合計 16,276,128,094 1,900,928,094 14,375,200,000 B

    Bを発行済株数10268株で割ると、払い戻しの140万円です。

    140万円のうち資本金・資本準備金から払い戻される金額は、みなし譲渡価格になります。

    利益剰余金からの払い戻す額は、みなし配当価格となり、源泉徴収されますが、今回は該当しないようです。 みなし配当の税金を心配する必要は、なさそうです。

    有償減資の発表直後(23日)、株価は146万円で寄り付きます。

    ◆◆140万円+非上場の会社の価値というわけでしょうか。◆◆

    ◆◆ それにしても、6月初めの急上昇は、◆◆
    ◆◆インサイダー取引の疑惑がありますね。七誌さんの投稿をヒントに調べました◆◆

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    (2003/6/28・一部修正2003/6/30)
    立会外分売日のストップ安(クラビット)

    わずか数十万円の投資で、10位の大株主となり四季報に載ってしまう会社がありました。 ヤフーBBやCATVの販売会社、クラビット(4347)という会社です。 同社はソフトバンク系で上位2社の持株比率は99%、浮動株は0.3%に過ぎません。

    もし、あなたが2003年3月、同社株を600円台で1000株を買えば、6位の大株主として夏の四季報に掲載されました。

    同社は、HCに上場しています。しかし、浮動株主数300人以上という大阪証券取引所の基準を満たさないため、このままでは上場廃止になるそうです。

    そこで、筆頭株主のソフトバンクメディアは、立会い外分売により、40万株を手放すことを決定しました。
    これは、発行済株数8,259,000株の4.84%に相当します。

    立会い外分売の予定が発表されると、わずかの買いで株価は、6月17日の960円から26日には1,960円まで値上がりします。26日( 分売価格決定日)は、ストップ高比例配分、出来高は3,000株です。

    27日デスカウント率4.4%の1,872円で、立会い外分売が実施されました。 売れ残りがあり、実際に売れたのは、302,500株(発行済株数の3.66%)です。

    さて、直ぐに売って、デスカウント率を稼ごうとした投資家は肝を冷やします。

    立会外分売日、ストップ安の1660円、出来高は15,500株でした。
    最後の取引は比例配分です。
    立会い外分売としては、前例がありません。

    立会外分売日のストップ安(クラビット)

    一株当たり自己資本は304 円なので、株価の1660円は、かなり割高です。
    しかし、株価を決めるのは需給なのです。

    ◆◆過少流動性株なので、見通しについては、お口にチャックです。◆◆
    ◆◆ 田鼈 さんの投稿を参考に調査しました。◆◆

    (注意)浮動株主時価総額については、6月27日関連会社に30万株を売却したことで、クリアになっていました。 立会い外分売は、浮動株主数300人以上を満たすためでした。2003年3月の株主数は140人ですので、302500÷2000=151人を足しても300を超えず微妙です。 期限は、9月30日のようです。

    資料

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    (2003/6/23 一部修正6/28)
    東北新幹線「はやて」の影響

    2002年12月1日、東北新幹線は、盛岡と八戸間が開業しました。 先日、東北新幹線「はやて」に乗車する機会がありました。

    上野から3時間かからずに到着。便利になったものです。
    一泊できた出張も日帰りになり、サラリーマンには、辛い面もありますね。

    東北新幹線のとある駅で降りた人は、私を含めて3人だけ。広い駅ビルは閑散としており、町の観光案内ばかりが目立ちました。
    もともと新幹線が止まるとは思えない駅なのです。

    これで、経営は成り立つのだろうか?
    少し、心配になりました。

    帰りは、時間が合わないので、盛岡まで東北本線に乗ることにしました。 ところが、東北本線は第三セクター「岩手銀河鉄道」に名前を変えていました。

    整備新幹線の建設については、1996年に政府と与党との合意により、建設の条件として、並行する在来線をJRから切り離して運営することに決まっています。

    JR東日本は、赤字の在来線を岩手県に売却したのです。

    星を描いた看板や駅員の制服も、宮沢賢治の世界のようにお洒落になりました。

    しかし、何より驚いたのは、運賃の高騰です。 正確には分かりませんが、JRの頃より5割以上は上がった気がします。

    地元の人にこの話をすると、運賃上昇は地元利用者の間でも問題になっているそうです。 今年は、付近の駅から盛岡の有名校に受験する希望者が激減したとか・・

    ◆◆通学運賃が高騰した影響と言われています。◆◆
    ◆◆ 電車賃のかからない地元の学校が見直されたのです。◆◆

    ◆◆ どうしても新幹線を誘致したいという地方の姿勢も、◆◆
    ◆◆変わってくるかもしれませんね。◆◆

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    (2003/6/10)
    名前の由来

    ある方から、「最近よく考えるんですが、J_Coffeeさんがいくつ位の 人で、なんでJ_Coffeeさんの名前を付けられたかが知りたくてメールを送りました。 もしよければその辺を教えてください。」
    との質問を受けました。

    年齢は秘密(バレバレとの説も)ですが、今日は名前の由来について、紹介したいと思います。

    2000年4月。私は、妻と「グリーンマイル」という映画を見に行きました。
    そのあらすじは・・・

    1935年、アメリカのとある刑務所。
    身長2メートルの黒人の死刑囚が送られてきます。

    彼の名は、ジョン・コフィー

    彼は、二人の少女を殺した罪で死刑の判決を受けていました。
    ジョン・コフィーは、恐ろしそうな外見に似合わず、優しい性格で、人の病気を吸い取り、治す超能力を持っていました。 トム・ハンクスが演じる看守は、尿道炎の持病に苦しんでいました。 看守は、ジョン・コフィーに治してもらいます。

    「彼は少女を本当に殺したのか?」看守は、疑問を感じるようになります。 死刑の前日、看守は、ジョン・コフィーの無罪を確信します。彼は、二人の少女を生き返らせようとしていたところを、誤解され捕まってしまったのです。

    グリーンマイルとは、処刑室へ導く緑の廊下のことです。

    ついに、その日になります。
    黒人の大男は、静かにグリーンマイルを歩きます。
    ジョン・コフィーは、電気椅子で息を引取ります。無実なのに・・・

    ・・・・・・・

    映画の余韻にひたっていた私には、まだ仕事が残っていました。

    ちょうどその日、私は、株に関するホームページを完成させて、公開するところでした。
    ハンドルネームを決めないといけない。
    1〜2分で思いついたのが、J_Coffeeなのです。

    映画としては、それほど記憶に残る名作と言うわけでは、ないかもしれません。
    これだけ、HPが長く続くのなら、もっとよく考えるのだったと後悔しています。

    ◆◆先週は、TVでマトリックスという映画を見て、感動しました。◆◆
    ◆◆ キアヌ・リーブスが演じるネオはカッコイイですね。◆◆

    ◆◆ 今日、ホームページを完成していたら◆◆
    ◆◆「ネオの株式投資日記」になったでしょう。◆◆

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    (2003/5/24)
    まだまだ続く?
    日本コーリンの暴落

    5月15日市場終了後、日本コーリンは、5月中間決算予想の見直しを発表します。 売上げは、11,100百万円から5,736百万円と約半分に減額、当期純利益は1,300百万円の黒字から7,417百万円の赤字に転落します。

    詳しい事情は知りませんが、リースしていた動脈硬化測定装置の流通在庫を適正に評価したことが原因のようです。

    発表後、同社の株は、6日連続ストップ安です。

    日本コーリンの暴落

    同社の3年間の連結決算を調べてみました。

    過去3年の日本コーリン連結決算
    売上げ 利益 受取手形・売掛金 借入金
    2000年11月 11,760百万円 990百万円 3,957 百万円 2,215百万円
    2001年11月 14,927 1,499 7,366 4,416
    2002年11月 20,416 2,501 9,136 8,384

    売上げと利益は順調に増加してますが、売掛金と借入金も増加しています。粉飾決算をしている企業と似てますね。

    株価は、6日間で1,860円から660円へと64.5%も暴落しました。

    さて、この先株価はどうなるか?
    無責任に予想してみます。

    2002年11月期の株主資本は、9,569百万円しかありません。
    2003年5月(中間)の赤字が7417百万円なら、株主資本は、2,152百万円しか残りません。
    発行済株数17,511,980株で割ると1株当たりたったの123円。

    さらに、前年度の期末配当の20円を引くと103円!
    利益から支払われる役員賞与分(泥棒返せと言いたいですね)も修正されるべき・・・100円かな?

    現在の株価は、660円ですから、予想PBR(6.6倍)では割高です。

    というわけで、ナイフは、来週も自然落下を続けると占います。
    ただし、100円まで下がるかどうかは知りません。

    ◆◆逆張り好きな人が、惚れるチャートですが、◆◆
    ◆◆ 月曜日にバンジージャンプをしたいなんて、夢夢考えてはなりません。◆◆

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    (2003/5/19)
    繰り延べ税金資産

    りそな銀行の連結自己資本比率は、当初6%台前半と言われていました。 ふたを開けてみるとこの数字は、2%台で週末以来の大騒ぎとなったわけです。国内業務だけを行う「りそな銀行」は、4%以上必要なのです。

    差が出た最大の要因は、繰り延べ税金資産の減額(2.6%)でした。

    繰り延べ税金資産とは、どういったものでしょうか?

    銀行は、有税で貸し倒れ引当金を積んでいます。この税金は、損失が確定した時点で、銀行に課税所得があれば還付されます。 このため、銀行は「払いすぎ」の税金を「繰り延べ税金資産」として資産計上できます。大手銀行の場合、1999年3月期決算から始まった「税効果会計」で導入されました。

     

    現在の基準では、将来5年分の課税所得に実効税率約40%をかけた金額まで計上でき、2002年3月期では大手銀行の繰り延べ税金資産が総額8兆2000億円、中核的な自己資本の44・4%を占めているそうです。

    りそなHDの場合、2002年3月には、7090億円@が計上されていました。 りそなHDの監査を実施した新日本監査法人は、5年間に同社は、これだけの課税所得を上げられないとみなし、4350億円Aに圧縮しました。

    A÷@は、61%。5年を3年に縮めた金額です。
    他の大手銀行に、3年ルールを当てはめるとどうなるでしょう?

    8兆2000億円×2/5=3兆2800億円
    りそな分(7090-4350億円)を引くと約3兆円

    今後、収益が上がらないとみなされると、大手銀行の合計で約3兆円の含み損が表面化する可能性があります。 海外業務に必要な連結自己資本比率は、確か8%以上でしたね。

    「繰り延べ税金資産」は、銀行が抱える時限爆弾なのです。

    ◆◆そういえば、この問題は、2002年10月竹中vs銀行トップの「激論」◆◆
    ◆◆という形でクローズアップされましたね。 ◆◆

    ◆◆参考のため議事録を紹介しておきます。◆◆
    ◆◆間違いを発見した人は教えてください◆◆

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