■合併銘柄のINDEX買いの研究3■
日本航空システムの誕生 |
さて、日本航空(東証一部、日経平均採用)と日本エアシステム(JASDAQ)は、10月2日に株式移転により完全子会社となり、共同持ち株会社・日本航空システムが誕生します。
合併比率は、日本航空:日本エアシステム(500円株)=1:9です。
被合併会社の取引最終日は、9月24日で、日本航空は、800万株の日経平均除外売りを浴びます。
この日は、 優待券の権利付最終日(配当はなし)でもありますから、大引に急落したら、お買い得かもしれません。
会社名 | 株価(9/20) | 発行済み株数@ | 合併比率A | @×A | ||
---|---|---|---|---|---|---|
被合併会社 | 日本航空 | 東証一部 (日経平均除外) | 307 | 1,783,473,439株 | 日本航空 :日本エアシステム =1 : 9 | 1,783,473,439株 |
日本エアシステム | JASDAQ | 2750 | 21,887,979株 | 196,991,811株 | ||
新会社 | 日本航空システム | 東証一部 (日経平均採用) | 1,980,465,250株 |
新会社・日本航空システムが上場されるのは、10月1日です。
この日は、日経平均採用前日ということで、800万株の買いが、見込まれます。 そして、JASDAQの日本エアシステムの増加分196,991,811株の2.5%にあたる、 490万株のTOPIX買いが期待できます。 合計すると1290万株でしょうか。 |
取引最終日に安く買えた場合は、日経平均採用前日の高値で売るのが、この投資の定石でしょう。
この株数は、多く見えますが、新発行済み株数の0.65%に過ぎません。
大型株なので、2001年3月の日経平均採用のときは、不発でした。◆◆今回は、これよりましでしょう◆◆
◆◆しかし、値がさ株の松下通信のほうが面白そう。◆◆
◆◆
上場廃止株は、信用の担保から外れるのをお忘れなく。◆◆
日本航空システムの結果 |
さて、次のグラフは、日本航空と日本エアシステムの取り引き最終日(9月24日)の一日チャートです。
この日は、日本航空は、日経平均除外売りを浴びます。2時30分〜40分に最安値を記録したのが、興味深いところです。大引が近づくと除外売りで出来高は増えますが、買戻しも増え株価は上昇します。
日本航空
日本エアシステム
比較的素直に、値下がりした例でしょう。
そして、5営業日後の10月1日は、日本航空システムが上場して、日経平均採用買いのあった日です。 この日の出来高は、なんと41,131,000株もありました。
新会社の終値は310円で、日本航空の取り引き最終日の引け値295円と比べると、5.09%の値上がりです。 この他、優待券ももらえますから、まずまずの成果でしょう。
以上を表にまとめます。日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 出来高 | |
---|---|---|---|---|---|---|
日本航空 | 2002年9月20日 | 298 | 309 | 298 | 307 | 2,974,000 |
2002年9月24日(取り引き最終日) | 304 | 309 | 281 | 295 | 32,029,000 | |
日本航空システム | 2002年10月1日(採用日前日) | 305 | 311 | 294 | 310 | 41,121,000 |
2002年10月2日 | 308 | 308 | 297 | 301 | 5,893,000 |
日本エアシステムもまとめておきましょう。換算値の欄は、株価を9で割り、出来高に9をかけています。 予想に反して、最終日の下げは、日本エアシステムの方が大きかったようです。
日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 出来高 | |
---|---|---|---|---|---|---|
日本エアシステム | 2002年9月20日 | 2,770 | 2,770 | 2,670 | 2,750 | 9,700 |
換算値 | 308 | 308 | 297 | 306 | 87,300 | 2002年9月24日(取り引き最終日) | 2,750 | 2,760 | 2,510 | 2,590 | 23,400 |
換算値 | 306 | 307 | 279 | 288 | 210,600 | |
◆◆さて、今日の株価は、バブル後最安値更新です。◆◆
◆◆
売りも買いも恐いし、私のキャッシュ比率が高まっています。◆◆
◆◆
INDEX関係のスケジュールも、閑散期に入りそうだし、◆◆
◆◆書くネタがどこかにないですかねぇ。◆◆
松下系4社の 完全子会社化の影響 |
さて、来る10月1日、松下通信工業、九州松下、松下精工、松下寿電子工業が松下電器産業の完全子会社となります。 これらの会社は、東証一部上場銘柄でしたが、非上場の会社となるわけです。
休み明けの9月24日は、4社の取り引き最終日にあたっています。
親会社の松下電器産業は、取り引きできない期間は、存在しません。
4社の株主には、松下電器産業の株式が、交換されます。
さて、合併比率は、次の表のとおりです。
会社名 | 合併比率@ | 発行済み株数A | @×A |
---|---|---|---|
松下通信工業 | 2.884 | 188,149,981 | 542,624,545 |
九州松下 | 0.576 | 175,140,847 | 100,881,128 |
松下精工 | 0.332 | 159,971,744 | 53,110,619 |
松下寿電子工業 | 0.833 | 158,146,560 | 131,736,084 |
合計 | 681,409,132 | 828,352,376 |
つまり、松下電器産業は、8億3,629万株の新株発行が必要なように思えます。
四季報に、よれば株式は、10月に、207899万株から244792万株に3億6893万株増加する予定がかかれています。
4億株以上計算が合いませんね。いったい、何故か?
この差額は、次の二つの要因で説明できると思います。
1.過半数を占める松下電器産業の持ち株が交換されなかった。 2.自社株買いした金庫株が当てられた。 |
もちろん、1の方が重要です。
さて、TOPIXに関してジンベイザメは、どんな行動をするでしょう? 3億6893万株の新規発行分については、4日間のトラッキングエラーさえ、我慢すれば売り買いなしですみます。
しかし、4億株以上の差額分の約2.5%については、株を売らないといけないのです。
5社の株は、連動していますので、どれを売ってもかまいません。
どう考えても、この合併は、約3400万株の売り要因です。 さて、特に注目は日経平均から除外される、松下通信工業です。 |
24日、松下通信工業は、約800万株(松下電器産業に換算すると2300万株)の除外売りを浴びますが、大引は、5社の連動の鎖から解き放たれ値下がりするかもしれません。
24日は、寄り付き松下電器売り、大引に松下通信工業を買い戻し。
10月1日?、新株が来たら、現渡し。
もちろん、私は、既に松下電器産業を空売りしています。
◆◆曲がりや(CSK)の思いつきですから、あまり信じないように・・・◆◆
◆◆
間違っていると思う人は、ご意見を喫茶掲示板に投稿ください。◆◆
◆◆
明日は、休みます。◆◆
松下5社の取り引き最終日 |
さて、今日私が、最も注目していたのは、松下グループの値動きです。
松下5社の株価は、予想通り軟調でした。次の表は、4本値出来高をまとめたものです。
@は、TOPIXでダブルカウントされる松下電器の保有株数です。
Aは、この日予想されるINDEX売りの規模で、@×2.5%で計算しています。
そして、松下通信のみは、日経平均除外売りの800万株を加えました。
2002年9月24日 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 出来高 | 松下の持ち株 @(万株) | 予想される INDEX売りの規模A | 合併比率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
松下通信工業 | 3,720 | 3,810 | 3,570 | 3,590 (-8.42%) | 7,476,800 | 10598万株 | 1,065万株 | 2.884 |
九州松下電器 | 747 | 761 | 702 | 702 (-9.65%) | 2,147,000 | 9022 | 226 | 0.576 |
松下精工 | 433 | 441 | 413 | 413(-9.83%) | 1,955,000 | 9214 | 230 | 0.332 |
松下寿電子工業 | 1,076 | 1,105 | 1,031 | 1,053(-7.31%) | 1,434,000 | 9113 | 228 | 0.833 |
松下電器産業 | 1,325 | 1,326 | 1,251 | 1,288(-5.08%) | 22,036,000 | 1 |
次の表は、上の表を松下電器産業に換算したものです。
すなわち、株価を合併比率で割り、出来高には合併比率をかけています。 この表から、最も割高なのは松下電器、最も割安なのは九州松下であることが分かります。
2002年9月24日 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 松下電器 換算出来高 | 松下電器換算 INDEX売りの規模 | 合併比率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
松下通信工業 | 1,290 | 1,321 | 1,238 | 1,245 | 21,563,091株 | 3,071万株 | 2.884 |
九州松下電器 | 1,297 | 1,321 | 1,219 | 1,219 | 1,236,672 | 130 | 0.576 |
松下精工 | 1,304 | 1,328 | 1,244 | 1,244 | 649,060 | 76 | 0.332 |
松下寿電子工業 | 1,292 | 1,327 | 1,238 | 1,264 | 1,194,522 | 190 | 0.833 |
4社合計 | 24,715,045株 | 3,479万株 | |||||
松下電器産業 | 1,325 | 1,326 | 1,251 | 1,288 | 22,036,000 | 1 |
4社の松下電器換算出来高は、2,472万株で、必要量のINDEX売り3,479万株と比べると約1,000万株も足りません。
しかし、松下電器の出来高は、2,204万株と増加しました。
この一部は、INDEX売りなのでしょうか?
しかし、安値の4社を買い、高値の松下電器産業を売る裁定取引も、かなり活発だったはずです。
「純粋なINDEX売り」と「4社との裁定売り」の比率は?
INDEX売りは、果たして終了したかどうか?
◆◆私は、まだ少し残っていて、明日の早い時間帯は、◆◆
◆◆1240〜50(配当落ち6.5円)の安値が期待できると読みます。◆◆
◆◆
当たるでしょうかね。◆◆
◆◆
松下通信の指値を欲張りすぎた私は、◆◆
◆◆実は買戻しが出来ていません。◆◆
◆◆
5社の一日チャートです。◆◆
松下電器産業
松下通信産業
九州松下
松下精工
松下寿電子工業
中外製薬と大同鋼板 |
10月1日は、企業合併が多い日です。 その前日の9月30日は、合併TOPIX買いが集中する特異日です。 |
その中から、二社ご紹介しましょう。
中外製薬(東証一部)は、日本ロッシュ(非上場)と合併して1億9700万株も、株数が増加します。
「合併前の中外製薬の発行済株式数は、323,578,232株しかありませんので、上がるのでは?」と思い、先週買ってみたところ、期待はずれの次のチャートです。
中外製薬
TOBの外れ株の売り圧力が、影響を与えているのでしょう。
前場、ジンベイザメもあまりの売物の多さに、一方的に退却を余儀なくされます。
しかし、ジンベイザメは、どんな場合でも、引け値保証で儲ければいいのです。 2時58分のVWAPは、1029円台だったと思います。大引は、一気に1030円に持っていき、帳尻をあわせます。
思い出したくない、チャートですね。買いはもう、終っています。
さて、もう一社。大同鋼板(東証一部)は、大洋製鋼と(非上場)と合併して、株数は2000万株増加します。 合併前の大同鋼板の発行済み株数は、57,633,713株でした。
大同鋼板の一日チャートです。
大同鋼板
前日より、安く始まったものの、こちらのほうが落ち着いた値動きです。流動性のない株は、やはりいいですね。 出来高29.5万株は、予定の50万株に届きません。明日も、かなり値上がりするような気がします。
両社の値動きをまとめました。
日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 出来高 | |
---|---|---|---|---|---|---|
中外製薬 | 2002年9月25日 | 1,000 | 1,007 | 980 | 1,000 | 740,300 |
2002年9月26日 | 1,020 | 1,035 | 1,005 | 1,022 | 1,135,500 | |
2002年9月27日 | 1,042 | 1,045 | 1,030 | 1,036 | 3,113,300 | |
2002年9月30日 | 1,039 | 1,040 | 1,021 | 1,030 | 6,861,100 | |
大同鋼板 | 2002年9月25日 | 136 | 136 | 132 | 133 | 6,000 |
2002年9月26日 | 134 | 135 | 134 | 135 | 38,000 | |
2002年9月27日 | 135 | 140 | 135 | 139 | 246,000 | |
2002年9月30日 | 136 | 141 | 132 | 141 | 295,000 |
◆◆この投資も儲けを出すのが、難しくなっています。◆◆
◆◆
明日は、(除外)極洋、(採用)CSK、日本航空システムに注目です。◆◆
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