■TOPIX採用時トレード3■
2002年5月1日、ツルハの 東証一部昇格 |
さて、出張から帰り東証のページを開くと、ツルハが昇格、宝印刷は、またしても落選でした。
私は、宝を4/17に危機一髪、売り払いました。
残念ながらツルハも4/18に半分売ってしまいましたが、
「馬券を買うようなギャンブルは、ほどほどに」
というのが、私のポリシーなので、止むを得ないでしょう。
ツルハの過去4ヶ月の月間平均出来高は、257,925株で、これを発行済み株数18,993,474株で割ると、1.36%となります。 発行済み株数に対する流動性は、標準的ケースでしょう。
さて、今回は過去一ヶ月間の先回り買いを分析してみることにします。 下表の最初の二行は、昇格発表1ヶ月前の株価@、と発表直前の株価Aです。この間の値上がり率を、Bで計算しています。
ツルハの値上がりは20.36%であり、前回昇格した飯田産業の27.94%と比べると少ないことが分かります。
ツルハ | 飯田産業 | 宝印刷 | |
---|---|---|---|
発表一ヶ月前の株価@ | 1940円(3/20) | 1045円(2/21) | 730円(3/20) |
発表直前の株価A | 2335円(4/19) | 1337円(3/20) | 942円(4/19) |
値上がり率 B=(A/@-1) | 20.36% | 27.94% | 29.04% |
この一ヶ月間の出来高C | 417,400株 | 481,500株 | 1,069,500株 |
発行済み株式数D | 18,993,474株 | 15,678,000株 | 10,433,065株 |
C/D | 2.20% | 3.07% | 10.25% |
この一ヶ月間の出来高の累計がCです。そして、Cを発行済み株数Dで割り算したのが、最後の欄です。 飯田産業の3.07%に対して、ツルハは2.20%です。 飯田産業ほどは、先回り買いがされておらず、ツルハは、これからが楽しみといえるでしょう。
◆◆ところで、宝印刷のこの値は、なんと10.25%!◆◆
◆◆
月曜の宝は、ストップ安の可能性が高いと思います。◆◆
2002年5月1日 昇格銘柄に関する噂 |
さて、5月1日に東証一部に昇格する銘柄は、来る19日の市場終了後に発表される予定です。
どの銘柄が昇格するか?
掲示板の噂をまとめてみました。次の銘柄は、いずれも東証二部です。
銘柄 | 決算期 | 浮動株(四季報)% | 発行済み株数 | 株主数 | 売買単位 | 利益(百万円) |
---|---|---|---|---|---|---|
ツルハ (7573) | 5月 | 6.6 | 18,993,474 | 2896 | 100 | 2700(5予想) |
宝印刷(7921) | 5月 | 44.8 | 10,433,065 | 2492 | 500 | 450(5予想) |
日本ケンタッキー・フライド・チキン(9873) | 11月 | 29.9 | 22,983,000 | 4271 | 1000 | 1700(11予想) |
佐鳥電機 (7420) | 5月 | 25.2 | 12,831,425 | 2394 | 100 | 400(5予想) |
キユーソー流通システム (9369) | 11月 | 12.5 | 12,067,200 | 2074 | 100 | 1300(11予想) |
まず、本命ですが、ツルハと宝印刷を推す声が多いようです。
ツルハはドラッグストア大手、宝印刷は総会通知書や事業報告書などの印刷を手がけています。
捨てがたいのは、日本ケンタッキーと佐鳥電機。前者は、1000株単位なので買いにくく、後者は、今年度の利益に不安があります。
大穴が好きな方には、品薄株のキューソウ流通システムが面白そう。2001年11月の株主数が2074人で、基準の2200人を満たしていないのが問題です。しかし、このぐらいは増加したかもしれません。
実際に、昇格するのは1〜2銘柄でしょう。
私は、先日、手堅くツルハと宝印刷を買いました。
◆◆しかし、この種の予測は、外れることも多いので、半信半疑です。◆◆
◆◆
どんでん返しがあるかもしれませんね。◆◆
◆◆自己責任で御願いします◆◆
飯田産業の採用日前日 (寄付天井) |
TOPIX採用日前日は、投信買いの需要が多く株価が上がる日です。 投資家は、先回り買いをして、この日に株を高く売ろうとします。
ところが、この投資家の供給量が、投信買いの需要を上回るという悲劇が、まれに生じます。 投信の分散買いが巧みになったことも、こうした現象の原因になっています。 |
飯田産業は、発表のかなり前からTOPIX採用の噂が流布されていました。 3月に入ってから、株価は、ほぼ一貫して上昇しています。
日付 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 出来高 | |
---|---|---|---|---|---|---|
採用前日 | 2002年3月29日 | 1,498 | 1,498 | 1,410 | 1,440 | 337,000 |
2002年3月28日 | 1,450 | 1,470 | 1,432 | 1,461 | 82,500 | |
2002年3月27日 | 1,452 | 1,460 | 1,416 | 1,449 | 58,500 | |
2002年3月26日 | 1,497 | 1,497 | 1,460 | 1,469 | 39,400 | |
2002年3月25日 | 1,450 | 1,498 | 1,440 | 1,485 | 143,900 | |
発表直後 | 2002年3月22日 | 1,400 | 1,420 | 1,370 | 1,398 | 110,200 |
発表直前 | 2002年3月20日 | 1,301 | 1,343 | 1,301 | 1,337 | 54,000 |
2002年3月19日 | 1,296 | 1,296 | 1,251 | 1,296 | 44,800 | |
2002年3月18日 | 1,320 | 1,336 | 1,260 | 1,300 | 40,800 | |
2002年3月15日 | 1,291 | 1,330 | 1,291 | 1,315 | 46,200 | |
2002年3月14日 | 1,240 | 1,280 | 1,231 | 1,271 | 41,200 | |
2002年3月13日 | 1,168 | 1,220 | 1,168 | 1,200 | 46,400 | |
2002年3月12日 | 1,150 | 1,160 | 1,145 | 1,160 | 14,700 | |
2002年3月11日 | 1,145 | 1,170 | 1,136 | 1,155 | 26,700 | |
2002年3月8日 | 1,131 | 1,150 | 1,125 | 1,140 | 22,400 | |
2002年3月7日 | 1,150 | 1,150 | 1,130 | 1,135 | 17,800 |
下のグラフは、採用前日(3月29日)の1日チャートです。 朝、寄り付きは37円高の1498円で好スタートを切ります。「今日は、高く売れそうだ」と思った人も多いでしょう。 しかし、株価はいっこうに上がりません。
10時30分でも、寄り付き天井というのは、例がほとんどないでしょう。
10時頃の出来高は、5〜6万株は、あったと思います。(前場の出来高は、104,200株でした)
投信はいつものように買っているのです。それでも、株価が上がりません。
おそらく、 供給が需要を上回ってしまったのでしょう。
飯田産業の採用前日
危険を察知して、私は平均1483.3円で逃げました。
その後、商いは閑散となり、株価は1430円台を低迷します。そして、一時的に、1470円まで回復しますが、後が続きません。
大引けの怒涛の上げという言葉は、忘れたほうが良さそうです。
。
ラスト30分、捨て値の大量の投げが1万株単位で出てきます。
終ってみると、出来高は、337,000株と予定の41万株に足りません。 月曜日に買いを残しているとも考えられますが、気になることがあります。
14時58分の終値は、特別売り気配の1440円。
これを投信が、何故買い取らないのか?
◆◆10万株が出来ても不思議ではない、59分の取引がないのも不気味です。◆◆
◆◆
月曜日(特に前場)は、さらに下がるのではないでしょうか?◆◆
◆◆明日は、休みます◆◆
2002年4月1日、飯田産業の 東証一部昇格 |
さて、皆さん既にご承知のとおり、飯田産業(8880)が4月1日に東証2部から東証1部に昇格することが20日に発表されました。
同社は、四月決算銘柄です。
どうも決算月の1日に昇格する銘柄が多い傾向があるようです。
会社名 | 発行済株式数A | 月平均出来高@ | @/A | 今日の終値 | 前日比 |
---|---|---|---|---|---|
飯田産業(東京2部 8880) | 15,678,000株 | 181,925 | 1.16% | 1337円 | +41(+3.16%) |
3月29日(昇格の前日)には、投信買いにより412,000株の出来高が期待できます。
|
さて、@欄は、2001年12月1日から2002年3月20日までの月平均出来高で、181,925株です。これは、発行済み株数の1.16%に当たります。 この値が小さいほど投信買いのインパクトが強烈で有望です。
3月1日昇格の16銘柄と比較すると17社中、第6位となります。品薄性は、まずまずに見えます。
気になる点は、株主数の条件を満たすために、既に2月中に20万株の売り出しを行っていることです。 売り出し価格は1054円、申し込み期間が2月13日〜15日、受け渡しが2月21日でした(officerさんからの情報)。
売り出し後の2月22日〜3月20日までの1日の出来高は、25,783株となり、流動性は著しく高まっています。
また、早くから昇格の噂が流れ、株価が上昇した点も気がかりです。2月28日の1073円と比べると、3月20日の終値1337円は24.6%も上昇しています。
以上の2点から、それほど極端な上昇は望めない(しかし、ある程度は上がる)と予測します。
私は、当たりやで推奨しながら、指値が低すぎて買えませんでした。
◆◆22日の寄り付きは避け、27日までの間の安値を拾おうと考えております。◆◆
◆◆
売りは、もちろん29日、下がり出したら売りサインですね。◆◆
2002年3月1日東証一部昇格 銘柄の結果(その3) |
さて、TOPIX採用投資で、一番のハイライトは、TOPIX採用日前日です。
今回は、この特異日に焦点を絞り、全16銘柄について解説します。
東証二部から昇格の場合は、一部上場日の前日がこの特異日に当たります。
他市場(例えば大証)から上場の場合は、一部上場日がこの特異日に当たります。
下の表は、この日の高値が前日の終値に比べてどのぐらい上昇したかをまとめたものです。
この率は、一番右の欄に書いてあります。銘柄の順番は、この率が大きいものほど上に書いてあります。平均すると9.47%も上がっていますが、バラツキがあります。 自慢するわけではありませんが、推薦5銘柄は、トップ4位を独占です。
この日の出来高@は、異常に多くなっています。この出来高を発行済み株数で、割り算したものが2つ目の欄です。 平均すると2.63%で、ほぼ共通です。 |
銘柄名 | 出来高@ | @の発行済株数に 対する比率 | 高値/前日終値-1 |
---|---|---|---|
光村印刷 | 672000株 | 1.98% | 20.57% |
新日本建設 | 736000株 | 2.40% | 16.72% |
新京成電鉄 | 1349000株 | 2.45% | 16.67% |
沖縄電力 | 362000株 | 2.39% | 15.38% |
ケーズデンキ | 476300株 | 2.72% | 15.32% |
住商オートリース | 495700株 | 2.55% | 11.76% |
秀英予備校 | 218700株 | 4.12% | 11.17% |
アサヒプリテック | 1192株 | 2.76% | 10.41% |
栄研化学 | 806000株 | 3.39% | 7.41% |
京都きもの友禅 | 2378株 | 2.62% | 6.33% |
アーバンコーポレイション | 392700株 | 2.38% | 6.00% |
日信工業 | 466000株 | 3.21% | 5.81% |
アリアケジャパン | 640200株 | 2.36% | 4.56% |
ローランド ディー.ジー | 115800株 | 1.41% | 2.82% |
TDCソフトウェアエンジニアリング | 154300株 | 2.46% | 0.99% |
もしもしホットライン | 170350株 | 2.94% | -0.47% |
平均 | 2.63% | +9.47% |
次に、個別の一日のチャートを記録しておきます。
投信の買いは、大引けになるほど厚く買われています。
しかし、株価が出来高に連動しないのが、面白いところです。
今回は、後場に崩れたものが多かったような気がします。 他の銘柄を意識してトレードする人も多いので、いっせいに崩れるのでしょう。
◆◆次回の売り時を判断するヒントになるでしょう。◆◆
◆◆
株価が下がり出したら、一度売却したほうが、無難なようです。◆◆
基本型 | 光村印刷 |
---|---|
新日本建設 | |
新京成電鉄 | |
ケーズデンキ | |
後場急落後大引け急騰型 | アサヒプリテック |
京都きもの友禅 | |
前場暴騰、後場急落型 | 沖縄電力 |
住商オートリース(株) | |
秀英予備校 | |
栄研化学(株) | |
アーバンコーポレイション | |
日信工業 | |
アリアケジャパン | |
不発型 | ローランド ディー.ジー. |
TDCソフトウェアエンジニアリング | |
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