■日経225入れ替え銘柄投資の研究3■

---目次---
  • 日経平均入れ替え正式発表
  • 9月13日夕刻、日経平均入れ替え発表?
  • 大引け神話の崩壊と失敗例の研究
  • 入れ替え候補で確実に儲ける方法
  • 入れ替え銘柄の新選定基準(定期入れ替え)

  • (2002/9/6)
    日経平均入れ替え正式発表

    さて、日経平均入れ替えの予測記事を書いた次の日、木曜日なのに正式発表がありました。 記録のために以下に書いておきます。

    ・・・・・・・・日経平均株価の銘柄定期入れ替え ・・・・・・・

    日本経済新聞社は5日、日経平均の構成銘柄について、定期入れ替えを実施すると発表した。

    今回の入れ替えは、同指数の一部構成銘柄が9月中に共同持ち株会社設立や完全子会社化で上場廃止となることを織り込んだ上で、それぞれの銘柄選定基準により定期見直しを実施する。日経平均株価は、8銘柄を入れ替える。

    なお、「フジタ」は整理ポスト入りとなるため、9月6日から銘柄除外するが、その補充銘柄は今回の定期見直しに含めて選定した。補充は周知徹底に配慮し、9月11日に実施。それまでの間は、所定の数に満たない銘柄数で日経平均を算出する。

    【日経平均株価】

    9月6日(除外)1806 フジタ
    9月11日(補充)8309 三井トラスト・ホールディングス

    9月19日(補充)4704 トレンドマイクロ、7733 オリンパス光学工業、8238 伊勢丹、
    (除外)5014 ジャパンエナジー、5403 川崎製鉄、5404 NKK

    9月25日(除外)6781 松下通信工業、9201 日本航空
    9月27日(補充)5016 新日鉱ホールディングス、5411 JFEホールディングス

    10月2日(補充)9737 CSK 、9205 日本航空システム、
    (除外)1301 極洋、1805 飛島建設

    ・・・・・・・・・・・・・・

    さて、合併関連とフジタ以外の7社について、3ヶ月平均出来高と発行済み株数を調査すると、次のとおりです。

    項目 入れ替え日 投信買いの日 会社名 発行済株式数 6月〜8月の平均出来高
    採用 9月11日 9月10日 三井トラストHD 818,821,059株 94,499,333
    9月19日 9月18日 トレンドマイクロ 132,501,873株 9,939,500
    9月19日 9月18日 オリンパス光学工業 264,472,608株 14,783,000
    9月19日 9月18日 伊勢丹 222,199,103株 13,905,700
    10月2日 10月1日 CSK 74,702,764株 7,640,100
    除外 10月2日 10月1日 極洋 113,282,837株 5,872,667
    10月2日 10月1日 飛島建設 235,347,405株 9,139,489

    日経平均は、入れ替え日前日に、一律800万株の買いが入ります。従って、流動性の少ないトレンドマイクロ、CSKが値上がりすると予測しました。

    しかし、ふたを開けてみると、トレンドマイクロ3150円(+70)、CSK4260(-10)とほとんど値上がりしませんでした。

    ◆◆いったい何故?理由をご存知の方、教えてください。◆◆
    ◆◆ 両社の9月6日の後場の手口です。◆◆

    CSK
    売(万株) 買(万株)
    大和S 16.68 ドイツ 14.52
    野村 8.15 MJ 8.05
    クレディリヨネ 5.33 バークレイズ 6.38
    ワールド日 4.9 NS 4.41
    トレンドマイクロ
    売(万株) 買(万株)
    UBS 10.95 ウェストLB 12.5
    HSBC 6.55 野村 10.45
    ワールド日 4.15 CSFB 5.35
    CSFB 3.75 ドイツ 5

    (参考)Sさんからの情報です。

    次のフィスコのニュースは、発表前の市場終了直前に流れています。
    事前に銘柄と発表日が漏洩したため、値上がりしなかったのかもしれません。日経新聞担当者は、反省すべきでしょう。

    ・・・・・・・・・

    「株式」CSK(9737)−個別銘柄ショート・コメント
    *14:54 <9737.> CSK 4300 +230

    4日ぶりに反発。セガ <7964> 、トレンド <4704> 同様、225平均への新規組み入れ期待 銘柄が動意付いている。某外資系証券による見方では、早ければ本日に決まるとの 見方をしているとの観測。

    (FISCO)[9月5日14時55分更新]

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    (2002/9/4)
    9月13日夕刻、
    日経平均入れ替え発表?

    日経平均が一時9000円割れして、意気消沈という方も、おられるかもしれません。
    そこで、今日は明るい話題と次の目標を提示しましょう。

    さて、10月1日は、日経平均採用銘柄の定期入れ替えがある日です。
    発表は、SQが終了後の9月13日の夕刻の可能性が高いでしょう。

    さて、合併の関連から、新規に採用されるのは、JFE HD 、新日鉱 HD 、日本航空システムの三社。
    当然、NKK 、川鉄 、Jエナジー 、松下通信 、日本航空 は、確実に除外されます。

    そして、絶対基準で、採用が有力なのがJR東海
    しかし、この会社は、あまり面白くなさそう。

    絶対基準で除外されるのがKyo、Tob、Tou の三社です。

    6あるセクターのうち、消費セクターは、採用会社数が理論値より少なく、バランス回復のため何社か採用されそうです。 Tor、Se、Cs、Ko、Isといったところが有力ですが、皆目見当がつきません。

    技術セクターの松下通信の代わりは、Oでしょうか?

    アルファベットは、初心者が考えずに買って、被害に遭うのを防ぐため。
    謎々のような遊び感覚を取り入れるため。

    秘密保持のため。
    「実名を出せ」と言われたのに対する天邪鬼の反発・・・・

    私は、採用銘柄予想を外してばかりいることは、古くからの読者は、よく知っていますね。

    ◆◆自信がないので、当たらないときに備えて、目立たなくするため。◆◆
    ◆◆ 案外これが、最大の理由かも。◆◆
    ◆◆ 情報交換は、喫茶掲示板でどうぞ。◆◆

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    (2002/2/27)
    大引け神話の崩壊と
    失敗例の研究

    採用日前日、私は3時少し前、千葉銀の株価をチェックしました。

    かなり、ひどく値下がりしています。待ったかいがあった。早速成り行きで、大量に信用買いします。457円、良い値段のつもりでした。 欲張らず、10円上乗せして売り注文を出し、仕事に戻りました。

    お金を稼ぐのは、なんて簡単なのだろう。
    家に帰って、株価チェックしてビックリ。
    終値は24円安の450円、ザラ場の安値引けです。

    ある常連さんの分析では、いた寄せになれば、もっと安値になっていた可能性があるそうです。

    大引け時点で、売りが買いを圧倒していたと考えざるをえません。

    出来高は、8,876,000株もあります。前場の出来高は。わずか928,000株でしたので、取引は後場に集中しています。

    午後一時前後から、急降下した採用日前日のこのチャートは、
    研究資料として価値があると思います。


    千葉銀行採用前日のチャート

    ・・・・・・・・(参考)以下は、採用日前日の千葉銀の板情報を一日中見ていた福禄寿さんの投稿です。・・・・・・・・

    初めて投稿します。いつも入れ替え銘柄の投資で稼がせて頂き感謝致しております。 今日は仕事が休みで、1日中、MSで千葉銀の板情報を見ておりました。少し長くなりますが、 その実況をできるだけ客観的に書かせて頂きます。

    前場は465〜470円のボックス圏で推移していましたが、後場の寄付より投信と思われる 買いが出始め、472円で寄付いた後スーっと株価が上がり始めました。しかし、さあこれから という時に冷や水を浴びせるような大量の売り板が次々と現れ、あっという間に買い板が 引っ込んでしまいました。売り手側は手を休めることなく売り崩しにかかり、ボックスの下値の 465円を割込んだ後はズルズルと値を下げ、14:30には450円台前半まで下落しました。 しかし、その時点で出来高はまだ430万株程度であったと記憶しております。

    勝負はまだまだこれからとタカをくくって板を見ていましたが、買い板が次々出て株価が上がり かけると、すぐに売りがでて株価の頭を押さえる展開がその後も続きました。

    14:50を過ぎたあたりから、投信の本格出動と見られる10万株を超えるような買い板が 出始め、それに併せて株価もジリジリ上がりかけたのですが、次の瞬間にはその大口の買い板を 一気に食ってしまうような凄まじい売りが次々と現れ、458円の売り板に30万株弱の蓋を された後、最後の5分間に450円の前半で300万株近くの取引がなされました。

    板情報を見ていた感想ですが、今日の凄まじい程の売りは、一部の投信が空売りで他の買い手の 狼狽売りを誘いながら株価を売り崩し、大引けの高騰を防ごうとした動きではないかと思われ ます。投信側は翌日以降、沈静化した相場でゆっくり買戻すつもりなのでしょう。 (しかし、そこまでして株価を押さえる必要が本当にあるのかどうかがいまいち解りませんが)

    ・・・・・・・・・・・・・・・

    金銭的損害よりも、一番信頼していた大引け神話が崩壊したことで精神的に打撃を受けました。

    今後、同じ手を食わないために、データをできる限り集めたいと思います。

    彼らは、空売りを駆使した分散買いに徹しています。
    また、今回入れ替えが一社のみで、入れ替え投資家の数が多すぎたのかもしれません。

    入れ替え投資家の売りが、投信買いを上回る事態を、如何したら察知することができるか?
    難しい問題です。

    昨日余計な仮説を言いましたが、除数の計算方法は変わっていません。

    さて、採用日のチャートです。

    この日の寄り付きは445円(5円安)、終値は443円(7円安)、出来高は3,691,000株でした。 買い手は空売りの買戻し、売り手は入れ替え投資家の損切りです。

    千葉銀行採用日のチャート

    こうした時は、寄り付きで売ったほうが、良いようです。

    ◆◆私も、445円で逃げました。◆◆
    ◆◆ この例について、情報をお持ちの方は、教えてください。◆◆

        

    (参考)信用取引のデータ。採用日(27日)で、空売りは、ほぼ買戻しています。

    2月25日(発表直後)
    貸株 融資差引
    増減+1425+188-1237
    2704335-2369
    逆日歩0.05

    2月26日(採用日前日)
    貸株 融資差引
    増減 +2447+126-2321
    5151461-4690
    逆日歩0.15(3日)

    2月27日(採用日)
    貸株 融資差引
    増減 -3542-803462
    1609381-1228
    逆日歩

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    (2002/2/25)
    入れ替え候補で
    確実に儲ける方法

    さて、あさひ銀行の代わりに日経平均に採用される銘柄は、先週末に千葉銀行に決まりました。

    今回は、千葉銀行、オリックス、福岡銀行が有力候補と言われていました。
    また、発表日が22日の市場終了後ということが、決まっていました。
    こうした場合、その全てを空売りすれば、成功すると最近よく言われます。

    発表直前の2月22日の終値で空売りして、25日の寄り付きで買戻したらどうなるか?

    2月22日終値(発表直前)  2月25日始値(発表直後)下落率
    千葉銀行  482    479  -0.62%
    オリックス 10,480   10,090  -3.72%
    福岡銀行  432    424   -1.85%
    平均    -2.06%

    平均で、2.06%の利益となります。

    一方、有力候補を事前に購入して、発表直前で売ったらどうなったか?

    2月4日始値購入  2月12日始値購入2月18日始値購入2月22日終値売却
    千葉銀行 438(+10.0%)440(+9.5%)450(+7.1%)482
    オリックス10,120(+3.6%)10,610(-1.2%)10,210(+2.6%)10,480
    福岡銀行 384(+12.5%)413(+4.6%)428(+0.9%)432
    平均    +8.7%+4.3%+3.5%

    早めに買うほど利益が得られます。
    いずれの投資も、結果を待たず、発表直前に売るのがポイントです。

    ・・・・・・・・・さて、今日の報告です・・・・・・・

    原則に従わなかった私は、オリックスを10,090円で売却しました。馬鹿なことをしたものです。しかし、買値(9,800円)が安いので+3%でした。

    それから、今日の千葉銀は、なんと値下がりです。22日は、情報漏れで上がりすぎたようです。千葉銀行は、今日明日の2日間が勝負です。

    千葉銀行発表日直後のチャート

    ◆◆明日(採用日前日)は、千葉銀を2時50分に買って、◆◆
    ◆◆2時59分に売却するデイトレードが、お勧めです。◆◆
    ◆◆ 皆さん、頑張ってください。◆◆

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    (2002/2/17)
    入れ替え銘柄の新選定基準
    (定期入れ替え)

    さて、2002年2月1日から日経平均の入れ替えに関する基準が、かなり変更されたようです。 今日は、その概略を説明したいと思います。

    まず、定期入れ替えですが、年2回から年1回に変更されます。
    その時期は、10月の第一営業日で、入れ替え銘柄数には上限を儲けないそうです。


    入れ替え銘柄選定の際、最も重視される市場流動性は、次の方法で、東証1部上場銘柄について測定され順位付けされます。

    1. 過去5年間の売買代金
    2. 過去5年間の売買高当たりの価格変動率

    さて、定期入れ替えの際の絶対基準の説明です。

    @市場流動性が450位以内の銘柄を高流動性銘柄群と呼びます。
    A市場流動性が上位75位以内の銘柄で未採用の銘柄は、絶対基準により新規採用されます。
    B市場流動性が451位以下の銘柄で採用銘柄は、絶対基準により除外されます。

    そして、市場流動性が上位76位から450位までの未採用銘柄は、有力候補です。 これらの採用に当たっては、セクターバランスを考慮した相対基準が適用されます。

    1. @の高流動性銘柄群に属する銘柄を、業種分類に基づく6つのセクター、技術、金融、運輸・公共、資本財・その他、消費、素材に分類し、各セクターを構成する銘柄の半数を、セクターごとの「採用妥当数」とします。
    2. 上記AおよびBの除外と採用を考慮した上で、各セクターごとの過不足銘柄数を算出し、「採用妥当数」に合わせるように、銘柄の除外・採用を行います。
       
    3.  過剰なセクターについては、同セクター内の既採用銘柄のうち、市場流動性順位の低いものから順に、過剰な銘柄数に当たる銘柄を除外します。
       
    4.  不足するセクターについては、同セクター内の未採用銘柄のうち、市場流動性順位の高いものから順に、不足する銘柄数に当たる銘柄を採用します。

    ◆◆さて、「入れ替えの春」はなくなり、楽しみを奪われた状態ですが、◆◆
    ◆◆本気でこの基準を適用したら、10月の大規模入れ替えは不可避と思われます。◆◆
    ◆◆動乱期は、儲けるチャンスかもしれません。◆◆

    (参考)日経平均株価 構成銘柄選定基準 (2002年2月1日より)

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