■合併銘柄のINDEX買いの研究3■

---目次---
  • 日本航空システムの誕生
  • 日本航空システムの結果
  • 松下系4社の完全子会社化の影響
  • 松下5社の取引最終日
  • 中外製薬と大同鋼板

  • (2002/9/23)
    日本航空システムの誕生

    さて、日本航空(東証一部、日経平均採用)と日本エアシステム(JASDAQ)は、10月2日に株式移転により完全子会社となり、共同持ち株会社・日本航空システムが誕生します。

    合併比率は、日本航空:日本エアシステム(500円株)=1:9です。

    被合併会社の取引最終日は、9月24日で、日本航空は、800万株の日経平均除外売りを浴びます。

    この日は、 優待券の権利付最終日(配当はなし)でもありますから、大引に急落したら、お買い得かもしれません。

    会社名 株価(9/20) 発行済み株数@ 合併比率A @×A
    被合併会社 日本航空 東証一部
    (日経平均除外)
    307 1,783,473,439株 日本航空 :日本エアシステム
    =1 : 9
    1,783,473,439株
    日本エアシステム JASDAQ 2750 21,887,979株 196,991,811株
    新会社 日本航空システム 東証一部
    (日経平均採用)
    1,980,465,250株

    新会社・日本航空システムが上場されるのは、10月1日です。

    この日は、日経平均採用前日ということで、800万株の買いが、見込まれます。
    そして、JASDAQの日本エアシステムの増加分196,991,811株の2.5%にあたる、
    490万株のTOPIX買いが期待できます。

    合計すると1290万株でしょうか。

    取引最終日に安く買えた場合は、日経平均採用前日の高値で売るのが、この投資の定石でしょう。

    この株数は、多く見えますが、新発行済み株数の0.65%に過ぎません。

    大型株なので、2001年3月の日経平均採用のときは、不発でした。

    ◆◆今回は、これよりましでしょう◆◆
    ◆◆しかし、値がさ株の松下通信のほうが面白そう。◆◆
    ◆◆ 上場廃止株は、信用の担保から外れるのをお忘れなく。◆◆

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    (2002/10/2)
    日本航空システムの結果

    さて、次のグラフは、日本航空と日本エアシステムの取り引き最終日(9月24日)の一日チャートです。

    この日は、日本航空は、日経平均除外売りを浴びます。2時30分〜40分に最安値を記録したのが、興味深いところです。大引が近づくと除外売りで出来高は増えますが、買戻しも増え株価は上昇します。

    日本航空

    日本エアシステム

    比較的素直に、値下がりした例でしょう。

    そして、5営業日後の10月1日は、日本航空システムが上場して、日経平均採用買いのあった日です。 この日の出来高は、なんと41,131,000株もありました。

    新会社の終値は310円で、日本航空の取り引き最終日の引け値295円と比べると、5.09%の値上がりです。 この他、優待券ももらえますから、まずまずの成果でしょう。

    以上を表にまとめます。

    日付 始値 高値 安値 終値 出来高
    日本航空 2002年9月20日 298 309 298 307 2,974,000
    2002年9月24日(取り引き最終日) 304 309 281 295 32,029,000
    日本航空システム 2002年10月1日(採用日前日) 305 311 294 310 41,121,000
    2002年10月2日 308 308 297 301 5,893,000

    日本エアシステムもまとめておきましょう。換算値の欄は、株価を9で割り、出来高に9をかけています。 予想に反して、最終日の下げは、日本エアシステムの方が大きかったようです。

    日付 始値 高値 安値 終値 出来高
    日本エアシステム 2002年9月20日 2,770 2,770 2,670 2,750 9,700
    換算値 308 308 297 306 87,300
    2002年9月24日(取り引き最終日) 2,750 2,760 2,510 2,590 23,400
    換算値 306 307 279 288 210,600

    ◆◆さて、今日の株価は、バブル後最安値更新です。◆◆
    ◆◆ 売りも買いも恐いし、私のキャッシュ比率が高まっています。◆◆

    ◆◆ INDEX関係のスケジュールも、閑散期に入りそうだし、◆◆
    ◆◆書くネタがどこかにないですかねぇ。◆◆

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    (2002/9/21)
    松下系4社の
    完全子会社化の影響

    さて、来る10月1日、松下通信工業、九州松下、松下精工、松下寿電子工業が松下電器産業の完全子会社となります。 これらの会社は、東証一部上場銘柄でしたが、非上場の会社となるわけです。

    休み明けの9月24日は、4社の取り引き最終日にあたっています。

    親会社の松下電器産業は、取り引きできない期間は、存在しません。
    4社の株主には、松下電器産業の株式が、交換されます。

    さて、合併比率は、次の表のとおりです。

    会社名 合併比率@ 発行済み株数A @×A
    松下通信工業 2.884 188,149,981 542,624,545
    九州松下 0.576 175,140,847 100,881,128
    松下精工 0.332 159,971,744 53,110,619
    松下寿電子工業 0.833 158,146,560 131,736,084
    合計 681,409,132 828,352,376

    つまり、松下電器産業は、8億3,629万株の新株発行が必要なように思えます。
    四季報に、よれば株式は、10月に、207899万株から244792万株に3億6893万株増加する予定がかかれています。

    4億株以上計算が合いませんね。いったい、何故か?

    この差額は、次の二つの要因で説明できると思います。

    1.過半数を占める松下電器産業の持ち株が交換されなかった。
    2.自社株買いした金庫株が当てられた。

    もちろん、1の方が重要です。

    さて、TOPIXに関してジンベイザメは、どんな行動をするでしょう? 3億6893万株の新規発行分については、4日間のトラッキングエラーさえ、我慢すれば売り買いなしですみます。

    しかし、4億株以上の差額分の約2.5%については、株を売らないといけないのです。
    5社の株は、連動していますので、どれを売ってもかまいません。

    どう考えても、この合併は、約3400万株の売り要因です。
    さて、特に注目は日経平均から除外される、松下通信工業です。

    24日、松下通信工業は、約800万株(松下電器産業に換算すると2300万株)の除外売りを浴びますが、大引は、5社の連動の鎖から解き放たれ値下がりするかもしれません。

    24日は、寄り付き松下電器売り、大引に松下通信工業を買い戻し。
    10月1日?、新株が来たら、現渡し。

    もちろん、私は、既に松下電器産業を空売りしています。

    ◆◆曲がりや(CSK)の思いつきですから、あまり信じないように・・・◆◆
    ◆◆ 間違っていると思う人は、ご意見を喫茶掲示板に投稿ください。◆◆
    ◆◆ 明日は、休みます。◆◆

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    (2002/9/24)
    松下5社の取り引き最終日

    さて、今日私が、最も注目していたのは、松下グループの値動きです。

    松下5社の株価は、予想通り軟調でした。次の表は、4本値出来高をまとめたものです。

    @は、TOPIXでダブルカウントされる松下電器の保有株数です。
    Aは、この日予想されるINDEX売りの規模で、@×2.5%で計算しています。

    そして、松下通信のみは、日経平均除外売りの800万株を加えました。

    2002年9月24日 始値 高値 安値 終値 出来高 松下の持ち株
    @(万株)
    予想される
    INDEX売りの規模A
    合併比率
    松下通信工業 3,720 3,810 3,570 3,590 (-8.42%) 7,476,800 10598万株 1,065万株 2.884
    九州松下電器 747 761 702 702 (-9.65%) 2,147,000 9022 226 0.576
    松下精工 433 441 413 413(-9.83%) 1,955,000 9214 230 0.332
    松下寿電子工業 1,076 1,105 1,031 1,053(-7.31%) 1,434,000 9113 228 0.833
    松下電器産業 1,325 1,326 1,251 1,288(-5.08%) 22,036,000 1

    次の表は、上の表を松下電器産業に換算したものです。

    すなわち、株価を合併比率で割り、出来高には合併比率をかけています。 この表から、最も割高なのは松下電器、最も割安なのは九州松下であることが分かります。

    2002年9月24日 始値 高値 安値 終値 松下電器
    換算出来高
    松下電器換算
    INDEX売りの規模
    合併比率
    松下通信工業 1,290 1,321 1,238 1,245 21,563,091株 3,071万株 2.884
    九州松下電器 1,297 1,321 1,219 1,219 1,236,672 130 0.576
    松下精工 1,304 1,328 1,244 1,244 649,060 76 0.332
    松下寿電子工業 1,292 1,327 1,238 1,264 1,194,522 190 0.833
    4社合計 24,715,045株 3,479万株
    松下電器産業 1,325 1,326 1,251 1,288 22,036,000 1

    4社の松下電器換算出来高は、2,472万株で、必要量のINDEX売り3,479万株と比べると約1,000万株も足りません。
    しかし、松下電器の出来高は、2,204万株と増加しました。

    この一部は、INDEX売りなのでしょうか?
    しかし、安値の4社を買い、高値の松下電器産業を売る裁定取引も、かなり活発だったはずです。

    「純粋なINDEX売り」と「4社との裁定売り」の比率は?
    INDEX売りは、果たして終了したかどうか?

    ◆◆私は、まだ少し残っていて、明日の早い時間帯は、◆◆
    ◆◆1240〜50(配当落ち6.5円)の安値が期待できると読みます。◆◆

    ◆◆ 当たるでしょうかね。◆◆
    ◆◆ 松下通信の指値を欲張りすぎた私は、◆◆
    ◆◆実は買戻しが出来ていません。◆◆
    ◆◆ 5社の一日チャートです。◆◆

    松下電器産業

    松下通信産業

    九州松下

    松下精工

    松下寿電子工業

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    (2002/9/30)
    中外製薬と大同鋼板

    10月1日は、企業合併が多い日です。
    その前日の9月30日は、合併TOPIX買いが集中する特異日です。

    その中から、二社ご紹介しましょう。

    中外製薬(東証一部)は、日本ロッシュ(非上場)と合併して1億9700万株も、株数が増加します。

    「合併前の中外製薬の発行済株式数は、323,578,232株しかありませんので、上がるのでは?」と思い、先週買ってみたところ、期待はずれの次のチャートです。

    中外製薬

    TOBの外れ株の売り圧力が、影響を与えているのでしょう。
    前場、ジンベイザメもあまりの売物の多さに、一方的に退却を余儀なくされます。

    しかし、ジンベイザメは、どんな場合でも、引け値保証で儲ければいいのです。 2時58分のVWAPは、1029円台だったと思います。大引は、一気に1030円に持っていき、帳尻をあわせます。

    思い出したくない、チャートですね。買いはもう、終っています。

    さて、もう一社。大同鋼板(東証一部)は、大洋製鋼と(非上場)と合併して、株数は2000万株増加します。 合併前の大同鋼板の発行済み株数は、57,633,713株でした。

    大同鋼板の一日チャートです。

    大同鋼板

    前日より、安く始まったものの、こちらのほうが落ち着いた値動きです。流動性のない株は、やはりいいですね。 出来高29.5万株は、予定の50万株に届きません。明日も、かなり値上がりするような気がします。

    両社の値動きをまとめました。

    日付 始値 高値 安値 終値 出来高
    中外製薬 2002年9月25日 1,000 1,007 980 1,000 740,300
    2002年9月26日 1,020 1,035 1,005 1,022 1,135,500
    2002年9月27日 1,042 1,045 1,030 1,036 3,113,300
    2002年9月30日 1,039 1,040 1,021 1,030 6,861,100
    大同鋼板 2002年9月25日 136 136 132 133 6,000
    2002年9月26日 134 135 134 135 38,000
    2002年9月27日 135 140 135 139 246,000
    2002年9月30日 136 141 132 141 295,000

    ◆◆この投資も儲けを出すのが、難しくなっています。◆◆
    ◆◆ 明日は、(除外)極洋、(採用)CSK、日本航空システムに注目です。◆◆

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